春にセンバツが始まりました。毎日が日曜日になったので、テレビにかじりついています(笑)
最近は、SNSなどでいろんな人が高校野球を語っています。そんな中には、ただ野球が強い弱いだけの発言も多くあります。しかし高校野球はそれだけでは語れないものがあると思っています。指導者もただ野球を教えるだけではなくて、その前に一人の教育者でなければなりません。教育者とは何か? それは、懸命に頑張れば、きっといいことがあると生徒たちに本気になって教えること。いや教えるというより、生徒と一緒にそれを目指していくことだと思います。
昨日は、21世紀枠の田辺高校が出場しました。「21世紀枠、和歌山ばっかりやん!」という声も確かにあります。「21世紀枠、もういらないのでは・・・」という声もあります。だからこそ田辺高校には頑張ってもらいたかった。頑張っている公立高校の意地を見せてもらいたいのです。そんな思いでテレビを見ていました。
相手は、秋の明治神宮大会を制した公式戦無敗の王者、星稜高校です。しかし、田辺高校の投手、素晴らしかったです。気持ちのこもったストレート。相手の打者がなかなかミートできません。公立高校の投手が甲子園でも十分に通用することを証明してくれました。いやな感じで先制点を取られましたが、すぐにタイムリーヒットで追いつきます。追加点を取られましたが、スクイズですぐに追いつきます。今年のセンバツから導入された低反発バット。確かに打球が飛びません。ひょっとすれば、これが公立高校の野球に追い風になるのかもしれません。
「田辺が大将!」和歌山の紀三井寺球場では有名な田辺高校の応援です。田辺高校の吹奏楽部にOBが加わり、さらに地元の2つの中学の吹奏楽部の応援を加えての演奏です。最近では、SNSなどの発達で、高校野球の応援が全国的に均一された楽曲が多くかかっているような気がします。そんな中で、武田鉄矢さんの海援隊の「あんたが大将!」をモチーフにした昭和の演奏が、甲子園の満員のアルプススタンドから流れます。そのすさまじさ。まるで昨年の慶応高校のアルプスのような迫力がありました。これが高校野球です。公立高校の高校野球です。
最終回、4番の山本君のセンターへの一撃。今年の今までの甲子園で、一番素晴らしい当たりでした。その前の打撃もきちんととらえていました。プロに行く力がある選手だと思いました。1死取られた後、連打で2塁3塁とあと一歩まで王者を追い詰めました。これが高校野球です。勝った、負けただけではなくスタンドと地域が一体になった応援。それに背中を押されて全力を出し切るる選手たち。いい試合を見せてもらいました。「田辺が大将!」最高です。
明日は、耐久高校。予備校部OBの井原監督を応援に、甲子園に行ってこようと思っています。