【アナハイム(米カリフォルニア州)17日(日本時間18日)=斎藤庸裕】エンゼルス大谷翔平投手(28)が、自身初の2試合連続三塁打を含む5打数4安打1本塁打4打点と打ちまくった。マリナーズ戦に「2番DH」で出場し、サイクル安打を達成した19年6月13日以来となる1試合4安打をマーク。6点差の9回には27号2ランを放ち、チームを鼓舞した。だが、投手陣が11失点で大敗。2戦連続の固め打ちも実らず、3連戦で3連敗を喫した。

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柔らかい大谷の表情が一変し、力強いまなざしで鋭くなった。5回2死一、二塁の第3打席で中前に適時打を放つと、続くレンヒーフォの適時二塁打で三塁へ到達。すると、気合十分の表情でベンチを見た。5回の攻撃前の時点で6点を追う展開だったが、劣勢の雰囲気を変える懸命なプレー。怖さすら感じさせる眼光でチームの士気を高めた。

3年ぶりの1試合4安打、初の2戦連続三塁打、27号2ラン、2戦連続1試合3安打以上と1人で打ちまくった。ネビン監督代行から「彼は最近、非常にいいスイングをしているし、得点圏に走者がいるときに、何をすべきか分かっている。翔平は非常に良かった」と称賛されたが、チームはカード3連戦で3連敗。

初戦で6回2失点と好投しても、2戦連続で固め打ちをしても、勝てない状況が続く。米メディアによれば、三塁打と本塁打を含む4安打4打点以上でチームが負けたのは12年のカルロス・ベルトラン以来。それ以降、同様の条件では26勝0敗と勝つ確立が極めて高い中で、あっさり負けた。

来季以降のプレーオフ進出を目指しているとはいえ、簡単に負ける訳にはいかない。大谷は昨年、チームの失速とともに打撃成績も下降線をたどった。だが、今年は明らかに違う。8月は打率3割2分8厘、5本塁打、10打点。各月で安定して本塁打を重ね、疲労が蓄積する夏場でも好調を保っている。「彼がグラウンドで示しているものは、本当に素晴らしい」とネビン監督代行は言う。チームを引っ張り、模範となる存在。どんな状況であろうと、最後まで全力プレーを貫く。その気迫が見えた。