けいすけさん、お蔭様でほぼ順調に歩き出しています。階段の下りはまだおっかなびっくりですが、上りはOKです。ギプスがあと3週間外せないというのは誤算でしたが、まあ車イスから解放されたというだけでも大きな前進です。
けいすけさんのほうはこのあとは入院だそうで、またすれ違いになりますね。春になれば、一緒に歩ける日が来ることと思います。一層待ち遠しい春です。
デイケアには2週間で6回、心身のリハビリになるようにと思い参加させてもらいました。
毎回、朝の会-遊びリテーション-口の体操-昼食-入浴-自主活動と、流れるように進みます。時に豆まきやひなまつりなどのイベントも織り込まれます。感銘を受けることもいろいろありました。
①80~90代の人々の元気さ、力強さ。
普段は概ね寡黙で不活発ですが、ひとたびエンジンがかかると目を瞠るほど陽気で活発になります。たとえば午後の自由時間、来週に迫った「のど自慢大会」のための練習に余念のない人。「瀬戸の花嫁」「兄弟船」「星影のワルツ」「道連れ」……。ハーモニカを吹く人、エレクトーンを演奏する人、大正琴に挑戦する人、ギターを爪弾くスタッフ、さながら音の洪水。その中を切り裂くように「東京音頭」が歌いだされ、何人かが踊りだす。その熱気や昂揚感はなかなかのものです。また例えば、ゲームの時間の「椅子に座ったままのドッジボール」。向かい合った両チームが一つのビーチボールを相手側に投げつける。これが互いに容赦のない強さで丁々発止とわ たり合う。その俊敏さ、集中力、闘志。老人は枯れてなどいないのです。
②毎回30人前後の通所者に10人ほどのスタッフが、洗練された動きで心のこもった対応をしてくれます。「ありがとう」と声をかけると、必ず「こちらこそありがとう」と返ってきます。高齢者をどういう目線で見ているかがじんわりと伝わります。
「朝の会」でスタッフが日々持ち回りで短いお話をしますが、それぞれ個性的で興味深いものです。
25歳のMさんは自分が介護の仕事に入るきっかけになった本を紹介。セヴァン・スズキというカナダの少女(当時12歳)が1992年のブラジルの環境サミットで行ったスピーチの記録、「あなたが世界を変える日」。
大好きな自然が破壊されている今、それをわがこととして、一人ひとりが力を尽くさねばならないことを、少女は「ウラもオモテもない 」真率さと鋭さと激しさで語っている。Mさんの話は「朝の会」にはやや重く、本人も聴き手の反応にたじろいだ様子も見えましたが、熱意は十分に伝わってきました。(早速お借りして読みましたが、「あなたが世界を変える」というメッセージが熱く心に残りました) 総じて、老人が聴き手だからといって手を抜かない率直・誠実な姿勢に感じ入りました。
③2月12・13日は「つるし雛まつり」。ケアプラザの1階・3階には、色鮮やかな紐に思い思いの愛らしい雛人形や小物をつるした「つるし雛」が飾られています。
もともとは静岡県伊豆稲取の風習とのことですが、何対ものカラフルな細工ものがつるされた様は壮観です。。豪華な七段飾りの雛壇や、地域の人々の手になる絵手紙・百人一首の色紙・陶芸作品とともに、目を楽しませてくれます。ものを創り出す喜びが湧き立つように感じられます。
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