風呂場の窓にテッセンが花を開きました。この春、苗を買ってきて植えておいた二代目です。たった一つですが濃い紫の花です。今日は久しぶりに暑くなりそうです。
テッセンhttp://www.hana300.com/kurema.html
先日、Aさんが我が家を訪ねてくれました。数年前、北朝鮮を脱出して40余年ぶりに日本に帰ってきた在日コリアン2世です。残してきた家族をはじめ金王朝の過酷な支配体制のもとにある在日コリアン帰国者の救出が思うように進まないことに心を痛めています。緊張の日々の連続ですから少し疲れておられるのかも知れません。
ぼくに何かが出来るというわけではありません。ゆっくりお話を聞かせてもらいました。
印象に残ったお話です。
Aさんが北朝鮮に着いた日から心を砕いたことの一つは自分のせいで自分と同じ運命を辿る人を1人も出させないということだったといいます。Aさんを追って北朝鮮に来たいという恋人や肉親或いは友人たちを絶対に来させないことです。「来るな」とあからさまに伝えることは出来ません。一緒に住みたいというお母さんに絶対にダメとわからせるのに20数年もかかったと言います。
だまされたといっても自分が選択した運命です。そのことに責任を持とうとする強い倫理観が働いたのでしょう。「累を他者に絶対に及ぼしてはならない」と。
もう一つ、ずうっと思ってきたことは自分たちを煽動し、北朝鮮に送り込んだ朝鮮総連の幹部たちの良心にかかわることです。
帰国運動を始めた当初のことは問わないにしても、だまされたという情報がはっきりと届くようになっても彼らは調査をするわけでもなく「北送」を性懲りもなく続け、同胞を塗炭の苦しみの中にたたき込んだのです。3年すれば里帰りが出来ると思いこまされていた日本人妻の運命は特に過酷だと言います。
朝鮮総連の幹部たちも人間であるからには人生の終末期を迎えて自分がやったことに対し良心の呵責にたえかねているのではないか。そういう人がいるのではないか。そう思い続けてきたというのです。
そういう人が中心になって朝鮮総連として北朝鮮に対して帰国者の日本への自由往来を認めるよう要求すれば北朝鮮当局もそれを無視することは出来ないと考えているようです。
幹部たちの中には北に人質を取られていない人もいます。この人たちに良心の呵責に苦しんでいる人はいないのでしょうか。Aさんは人間を信じることが出来ない北朝鮮の40年余の自らの体験に即して、それでも自分は人としての良心を失わなかった、という自負があります。この日本で生きているのですから幹部たちの中には必ずいると思われるのかも知れません。
しばらく前、朝鮮大学の副学長だった人がNHKの番組に出て金日成の還暦の膳者(贈り物)として200人の学生を差し出した行為を認め、その罪を告白するということがありました。この方はその後どうされているのでしょう。こういう方は他にはいないのでしょうか。
ぼくには朝鮮総連が同胞の立場に立ち戻って北朝鮮にもの申すとは夢物語のように思われます。拉致発覚以来総連を離れる人はいても反旗を翻す人がいるとは聞きません。でも、Aさんの願いに応えてともに活動してみようと言う人が現れることを願う気持にはなりました。
日本政府はなぜか北朝鮮で行方不明になったままの日本人妻のことについて口を閉ざしたままです。日朝交渉のテーマにすらなったことがありません。国民を保護するというもっとも重要な仕事をさぼっているのです。
総選挙後の新政府がしっかり取り組むように私たちも動かなければと思います。ここらあたりから何かが動き始めるといいのですが。
このブログを読んでくださる皆さんがAさんたちの声に耳を傾けてくださるよう願わずにはいられません。
帰国者チャンネルhttp://blog.livedoor.jp/kikokushachannel/archives/51169506.html
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先日、Aさんが我が家を訪ねてくれました。数年前、北朝鮮を脱出して40余年ぶりに日本に帰ってきた在日コリアン2世です。残してきた家族をはじめ金王朝の過酷な支配体制のもとにある在日コリアン帰国者の救出が思うように進まないことに心を痛めています。緊張の日々の連続ですから少し疲れておられるのかも知れません。
ぼくに何かが出来るというわけではありません。ゆっくりお話を聞かせてもらいました。
印象に残ったお話です。
Aさんが北朝鮮に着いた日から心を砕いたことの一つは自分のせいで自分と同じ運命を辿る人を1人も出させないということだったといいます。Aさんを追って北朝鮮に来たいという恋人や肉親或いは友人たちを絶対に来させないことです。「来るな」とあからさまに伝えることは出来ません。一緒に住みたいというお母さんに絶対にダメとわからせるのに20数年もかかったと言います。
だまされたといっても自分が選択した運命です。そのことに責任を持とうとする強い倫理観が働いたのでしょう。「累を他者に絶対に及ぼしてはならない」と。
もう一つ、ずうっと思ってきたことは自分たちを煽動し、北朝鮮に送り込んだ朝鮮総連の幹部たちの良心にかかわることです。
帰国運動を始めた当初のことは問わないにしても、だまされたという情報がはっきりと届くようになっても彼らは調査をするわけでもなく「北送」を性懲りもなく続け、同胞を塗炭の苦しみの中にたたき込んだのです。3年すれば里帰りが出来ると思いこまされていた日本人妻の運命は特に過酷だと言います。
朝鮮総連の幹部たちも人間であるからには人生の終末期を迎えて自分がやったことに対し良心の呵責にたえかねているのではないか。そういう人がいるのではないか。そう思い続けてきたというのです。
そういう人が中心になって朝鮮総連として北朝鮮に対して帰国者の日本への自由往来を認めるよう要求すれば北朝鮮当局もそれを無視することは出来ないと考えているようです。
幹部たちの中には北に人質を取られていない人もいます。この人たちに良心の呵責に苦しんでいる人はいないのでしょうか。Aさんは人間を信じることが出来ない北朝鮮の40年余の自らの体験に即して、それでも自分は人としての良心を失わなかった、という自負があります。この日本で生きているのですから幹部たちの中には必ずいると思われるのかも知れません。
しばらく前、朝鮮大学の副学長だった人がNHKの番組に出て金日成の還暦の膳者(贈り物)として200人の学生を差し出した行為を認め、その罪を告白するということがありました。この方はその後どうされているのでしょう。こういう方は他にはいないのでしょうか。
ぼくには朝鮮総連が同胞の立場に立ち戻って北朝鮮にもの申すとは夢物語のように思われます。拉致発覚以来総連を離れる人はいても反旗を翻す人がいるとは聞きません。でも、Aさんの願いに応えてともに活動してみようと言う人が現れることを願う気持にはなりました。
日本政府はなぜか北朝鮮で行方不明になったままの日本人妻のことについて口を閉ざしたままです。日朝交渉のテーマにすらなったことがありません。国民を保護するというもっとも重要な仕事をさぼっているのです。
総選挙後の新政府がしっかり取り組むように私たちも動かなければと思います。ここらあたりから何かが動き始めるといいのですが。
このブログを読んでくださる皆さんがAさんたちの声に耳を傾けてくださるよう願わずにはいられません。
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