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川越だより

妻と二人あちこちに出かけであった自然や人々のこと。日々の生活の中で嬉しかったこと・感じたこと。

ぼくの学生運動 (1) 梶原晃くんの推薦文 

2009-01-21 21:47:14 | 父・家族・自分
 今日はオバマ新大統領の就任式があった日ですが、ぼくは一日中、寝ていました。今日のような日差しのない寒い日のことを室戸では「しびくた日和」といいます。こんな日は布団の中で静かに過ぎていくのを待つしかありません。夕食を前に少し元気が出てきたのでパソコンを開きました。

 僕は「民主主義と人権」の憲法の落とし子のような育ちかたをしましたが、自分が何らかの公職(?)の選挙に立候補したというのは一回しかありません。その前後のことに興味をもたれた方がいたのでこの機会に記憶していることを書いておきます。

 それは1963年の11月のことで僕は東京教育大学文学部(社会科学科法律政治学専攻)の3年生です。同学年の森君に強く勧められて文学部学生自治会の委員長に立候補することになったのです。僕にとっても「晴天の霹靂」です。
 当時の資料でただ一つ残っているものがあります。

 「立候補にあたって  学生運動に現実的価値と意義をあたえよう」というガリ版刷り全14Pのパンフレットです。梶原晃くんが書いてくれた「推薦文」が当時のことを思い起こさせてくれます。 

 推薦文 仏文3 梶原 晃

 毎夜毎夜その逞しいイビキを聞いている仲間である。その啓介氏が文学部委員長に立候補することになったと聞いた。いささか驚いたが、周囲の人たちが彼の人物を見逃しはしなかった証拠だろうと思えば、ついにくるべき時が来たという感じもあって僕までが軽い興奮を覚える。

 彼は入学来、新聞会員としてまず隅はなくといっていいほど学内のアチコチを歩きまわっている。包容力を感じさせる大きな図体と、機に臨んだファイトは、守衛さん方一同から大工さんにまで親しみと、信頼感をもってむかえられている。教授諸氏は言うに及ばずである。
 おそらく、この3年間の修業は、彼に、独断と悪しき政治主義を排する、徹底的な練磨を与えたものと思う。
 いろいろと現在の自治会には困難がある。だがおそらく「自治会なんてクソ食らえ」と思っている人々も、彼の登場によって再び、自治会本来の姿とは何かを考えさせられ、すすんで参加できるようになるのではないかとおもっている。僕自身もふくめて。