私はじっと座って行うイメージトレーニングなどよりも、
実際に体を動かしてトレーニングした方がずっと早く上達すると思う。
シュートを打つ練習をするならば、ビューティフルゴールのシーンを
何百回も繰り返し見るより、1000回、2000回とシュートが決まる
経験をして、その感覚を体に覚えさせる方がはるかに効果的である。
いくら成功のイメージを鍛えても、それが実際の身体感覚と結びつかなければ
意味がないのだ。
身体感覚を大切にして練習するとはどういうことか。
フリーキックの練習ならば、キックの精度を高めていくために、
自分の感覚を研ぎ澄まして一本一本蹴ることだ。
同じ位置から同じスピードで、同じコースを辿るようにし何度でも蹴る。
そしてボールがゴールネットを揺らすまでの過程を映像とともに記録する。
(「齋藤式 潜在力開発メソッド」 著:齋藤 孝、マガジンハウスより引用)
■内容:
齋藤 孝さんは、前々から身体感覚の重要性を訴えています。
しかし、今回の説明は、自分にとって、一番しっくりくる説明でした。
「こういう失敗をしないように、ここを注意しなさい」とマニュアルに
書かれているのを読んだとしても、他人事なのであまり気にしません。
でも、実際にその失敗をしてみて、きつく怒られたり、
何時間も何日もかけて必死にリカバリーをせざるをえなくなったとすると、
2度とそのような失敗を起こさないようになるはずです。
イメージだけと、身体感覚を伴わせることとの違いって、
そのようなものなのかと理解しました。
ビジネス書を読んでいて、「なるほどね」とうなずいているだけでは、
どんなに役に立つノウハウであろうと、身につきません。
実際に使ってみて、体に覚えさせることが必要なのですね。