顧客に愛想よく礼儀正しく接するといったことが
顧客サービスに占める比率は、20%にすぎない。
重要なことは一回できちんと仕事を仕上げるためのシステムを作ることである。
時間と注意力のすべてを投入してじゃがいもの栽培法、保管法、調理法の
研究に膨大な時間と労力を費やしたことにより、
マクドナルドはお客が食べるフライドポテトが「いつも同じおいしさ」であることを
保証してきたのである。
いつでも、どこでもおいしいというのは、完璧を損なう可能性のある要素を
ほとんどすべて排除したからだ。
そういった要素を排除すればするほど、商品やサービスはよりよくなるのである。
(
「一回のお客を一生の顧客にする方法」 著:カール・スウェル、ダイヤモンド社より引用)
■この文章を取り上げた理由:
サービスというのは、一見、スタッフのみなさんの創意工夫しかないように感じます。
でも、考えてみてください。
だとしたら、各スタッフの性格だったり、そのときどきの気持ちの余裕によって、
よいサービスだったり、ひどいサービスだったりしてしまうわけです。
そのようなことって、属人的な要素だからって、人任せにしていて
大丈夫なんでしょうか?
そこで、出てきたのが、取り上げたマクドナルドの事例です。
たしかに「マニュアル的」だなんだと揶揄されるマクドナルドのサービスを、
どんな人をも満足させる最高のサービスだといえないかもしれません。
でも、考えてみてください。
・不満を感じさせてしまう可能性を、最小限に抑えられている
・誰でも、いつでも同じレベルのサービスをできる状態にある
マクドナルドはこの2点に関しては、完璧にクリアしているのです。
そして、この2つの「当たり前」をクリアするには、たしかに製造業的な考え方は、
・継続的に改善し続ける
・品質を高レベルで安定させる
という意味で重要だなと感じました。
正直なところ、生産システムにはあまり興味はありませんでした。
でも、「質の高い(不良の少ない)製品を作り続けるためには、どのような
仕組みを作っているんだろう」といった観点で見てみると、
また面白いのかもしれないですね。