「週刊 日本の樹木 06 ヒノキ」より
…法隆寺大工の口伝の一つに「木を買わず、山を買え」
がある。
山の南に生育する木は枝を多く出すため節が多い。
堂塔は正面が南向きになっているが、そこには柾目の
通った見栄えの良い北側の木ではなく、ちゃんと自然の
状態と同じように節くれ立った木が使われている。
「二度生きる」木は建物に収まってからも、育った状態
と同じくせを持ち続け、その環境を変えてしまうと
暴れ始める。
「山を買え」とは、木を知り尽くした飛鳥工人たちが伝えた
知恵なのである。
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「木は二度生きる」
私の作品もだれかの大事なものとして、二回目の人生を生きて
いるのならば、嬉しい