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新・京都迷宮案内2007 第1話(前編)杉浦復活! 作られたスクープ

2007-06-25 20:53:51 | 新京都迷宮案内
京都日報の社会部記者である主人公・杉浦恭介(橋爪功)が、新聞ネタとなる情報の陰に隠れた被害者加害者の心の葛藤をあかしていきます。第一話は、前シリーズの最終回で京都日報を退職した杉浦が復職し、いつもと変わらぬ風貌と嗅覚を見せています。

杉浦とは仲が悪そうで案外気が合うデスクの橘つた子(野際陽子)や、じゃじゃうま娘が大人になったような子連れ女記者・曾ヶ端渚(国生さゆり)、エリートながら懐が深い遊軍の指揮官・円谷晋作(小木茂光)などお馴染みの顔ぶれに加え、今回は、遊軍部隊に新参の記者(牧野/北村有起哉)が。しかしこの記者、そこそこの経験はあるとはいうものの、勇み足の記事を書いてしまいます。さらに杉浦の職場に、以前の職場にいた上司(全国新聞の社会部)がふらりと現れ、杉浦の旧知であったその男性(山崎/中村敦夫)が社会派を引きずることによって起ったなんらかの衝突の余波などが、一話(前編)と二話(後編)で描かれていく模様。

シリーズとしてはすっかり定着し、東京から京都へ単身赴任する杉浦が下宿する「田舎亭」の行灯を見ると、「ああ、またここへ戻ってきたのか……」という妙な安堵感が広がり、生粋の京オンナである市田ひろみの京都弁が「迷宮」というイメージにもだぶり、視聴者は杉浦と一緒に旅を続けるような錯覚に。メイン脚本は迫力ある人間描写で独自の境地を切り開く「西岡琢也」氏。今回の迷宮も怪しく揺れている。(「ドラマの視点」トップへ
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新京都迷宮案内 第10話(最終回スペシャル) 杉浦恭介最後の事件殺意を呼ぶ逆転勝訴!

2006-07-02 21:41:09 | 新京都迷宮案内
勤務先で不当な扱いを受けそれでも二十五年の間会社に通い、その一方で訴えを起こしていた熟年会社員(田島孝一/永島敏行)が最終審判で「逆転勝利」判決をもらい、じつは杉浦は二十五年前田島孝一に始めてインタビューをし、訴えの根拠をはじめて記事にしていたという浅からぬ因縁。最終回スペシャルは、この勝訴をきっかけにして、さまざま話が展開します。

新京都迷宮案内「第八シリーズ」 第10話「杉浦恭介最後の事件」
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二十五年間闘い続けた田島には、献身的な妻(みどり/黒田福美)がいました。そして彼を支える支援者もいて、その中でも、ピアノスナックを経営する、野口啓子(中川安奈)は熱心な支持者。それもそのはず、啓子は、田島と不貞な関係を続ける間柄でした。

勝訴の興奮まだ冷めやらぬそんな時期に「啓子」が刺殺されました。疑惑の目は、交際相手である田島に向けられ、取材を担当することになった渚(国生さゆり)は、電話取材によって「田島が犯人である」と断定します。思わずスクープに舞い上がったデスクや上司は紙面を差し替えて、その記事を掲載しますが、とうの田島はそれをあっさりと否定。京都日報が「誤報」を流したと同業者や関係者が騒ぎ出します。田島への取材は、「直接会って行なったもの」ではなく、やむなく「電話取材で行なった」渚が、はっきりそのことを伝えなかったことが原因でした。

京都日報への非難が集まる仲、こんどは、「新聞記者(杉浦)と現役警察官(大洞)がひとつ屋根の下に住んでいいのか」といういやがらせ記事が出ます。このことを気にして、大洞が下宿先を飛び出すという場面も。(すぐに戻ってくるが)

野口啓子を殺害したのは、夫・田島孝一ではなく、妻みどりでした。およそ十年前(くらい?)裁判が長引くにつれ田島はそれから逃げ出そうとする気配を見せ、しかし愛人関係にあった啓子が、田島を励まし、そのことで田島は自分の気持ちを奮い立たせていました。

それを知った妻は、「裁判を戦い抜くためには、みどりが必要だ」と考えるようになり、夫と啓子の関係を黙認してきました。「夫と会社の戦い」は実は、「妻と会社の会社」の戦いでもあったようです。

妻は、夫の勝訴を勝ち取るため、子供を作ることをあきらめ、裁判に没頭し、あげくには夫の愛人を認めるという、いまや狂気に近い献身ぶり。そして、こんかい裁判が終わったのち「啓子の口から妊娠していること」を告げられると(実はウソだったとわかるが)、思わずかっとなって包丁を振り上げたということ。

裁判闘争中は、夫婦にとって必要だった啓子(啓子がいたから夫は裁判を意識した)でしたが、「裁判が決着すればじゃまな存在へと変わる」という、「人間のエゴ」の原型が描かれています。ドラマは、騒ぎの種を振りまいた杉浦が「辞表」を提出し、京都の町を見下ろしながら終わるというラストですが、ほんとうに最終回かどうかは怪しいところか(?)。

心の闇を掬い取って、納得のモチーフへとつなげる作者やスタッフの意欲には脱帽。もしドラマが続くなら、次も「変わらぬ……」京都を見てみたい気がするが。(ドラマの視点)


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新京都迷宮案内 第9話 張り込まれた女!おむすびの恋

2006-07-02 21:40:11 | 新京都迷宮案内
京都老舗料亭のもと女将が、板場の青年と恋に落ちました。いまは料亭を離れ、ひとりうらぶれてスナックのママにおさまるその女性(苑子/石田えり)は、犯罪をおかし逃げ続けながらも頼ってくるその青年の「情」にほだされ、最後までかばい続けるというけなげさで……。

新京都迷宮案内「第八シリーズ」 第9話「張り込まれた女!おむすびの恋」
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もと旅館の女将でいまはスナックのママという、役柄を演じたのは、「石田えり」。テレビドラマではめったにお目にかかれない女優さんだけになにやら映画でもみているような錯覚に。

板場の青年・神林とスナックママ・苑子とは、燃えあがる恋愛(?)を引き摺る気配でしたが、本編ではあえてそれを紹介することなく、この事件を追うことになった、つた子と京都日報の常務とのむかしの関係を持ち出すことによって、「苑子の心情」と「つた子の消え去らる恋心」を重ねるという手法。「サスペンス」というよりは「純愛ドラマ」のような余韻が。

苑子と青年が、互いを意識し始めたのは、女将としての修行にくじけそうになった苑子に、板場の青年が優しい言葉をかけたのがきっかけでした。青年が差し出した握り飯を、「オムスビ、と呼ぶのか」、「おにぎり、と呼ぶのか」で、二人は意気投合。

「結び」か、「握り」か、その呼び名は土地によってもさまざまなのでしょうが、京都ならば「結び」と呼ぶのが、礼儀だと青年は答えます。

頑固おやじのキャラクターだった「つた子」から思わぬ告白が飛び出して……。作者は「大人の楽しみ」をさりげなく描いてくれます。(ドラマの視点)


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新京都迷宮案内 第8話 京都の母! 修学旅行生に裏切られた女将

2006-07-02 21:38:57 | 新京都迷宮案内
修学旅行生を受け入れる京都の旅館を舞台に、短期間とはいえ年頃を預かる「老舗旅館」のプライドと、近頃の修学旅行生の悪態が、しきたりと伝統輝く「京都の町」で激しくぶつかります。

新京都迷宮案内「第八シリーズ」 第8話「京都の母! 修学旅行生に裏切られた女将」
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老舗旅館の「先代の女将」が暴行を受け、入院することに。「いまの女将」である百合(姿晴香役)は、先代を気遣うどころか、「死んでしまえば……」とうらむほど、ふたりにはなにやら激しい感情がありそうで……。

杉浦と渚(国生さゆり)がどうしたのだとハナシを聞き出すと……。いぜんの「先代の女将」は、子供たちのしつけに厳しく「自分は京都の母である」という信念を持って子供や引率の先生に対し毅然として接していたにもかかわらず、さいきんは、「予約欲しさ」に、生徒の崩れた姿も見て見ぬフリ。かっての「鬼母」ぶりが消えうせ、そのことがどうしても「許せない……」のだという。

生徒たちに強くモノを言えば激しい抵抗がある。また先生も、ぐれた生徒とそう変わらない「変質した教育者」が多く、いまの女将は、自分の立つ場所が見あたらず、苦悩しますが、杉浦らの「気合の後押し」もあり、最後は、「鬼女将」として再び旅館に舞い戻るというストーリー。

修学旅行生を受け入れる老舗旅館の女将が自らを「京都の母」とよび、父母が忘れがちな共同生活の心得を女将ならでは愛情を持って説く姿は圧巻。なるほどこれが「京都の魅力なのか」と思わせる人物描写。今回の筋書きは、「迷宮」ではなかったものの、「名球入り」にしたいような、京都の格式美を背負った一作。

このドラマでは、助っ人役が多い、国生さゆりさんですが、今回はストレートな動きで「京都の母」という命題を浮かび上げてくれました。亭主が運転手、子煩悩で男勝りな「ママさん記者」の役柄ですが、ときおり見せる女らしい弱さに、「紅一点」の魅力が感じられます。(ドラマの視点)


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新京都迷宮案内 第7話 禁じられた取材!京都日報に張られた罠

2006-07-02 21:37:55 | 新京都迷宮案内
京都日報の記者を名乗った人物が「振り込め詐欺」を行ない、主婦から現金を騙し取るという事件が起きました。京都日報はあくまでも名前を利用されただけだと思われましたが、じつは支局部員がそれにかかわるという事実が浮かんで……。

新京都迷宮案内「第八シリーズ」 第7話「禁じられた取材!京都日報に張られた罠」
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犯人は「京都日報の記者」名乗ったというものの、実際、新聞記者がそんなことをしでかすはずはないとは思いながらも、事件の背景に新聞社の名前が挙がったことに責任を感じた京日の幹部は、社内調査を行ないます。

「振り込め事件」が起こったのは舞鶴支局。記事を書いたのはそこの支局員である西川記者。彼は、社会部遊軍長・円谷と同期入社でした。

舞鶴の現場に飛んだ杉浦は、西川と円谷が、仲がよさそうなフリを装っていることに気がつき、さらにふたりがそれぞれ「何かを隠している……」ことに気がつきます。

西川と円谷は、入社以来どちらも優秀な記者でしたが、西川が東京支社に転属になってから少し状況が違ってきたようでした。出張先である東京の生活によって西川は持病の喘息を再発し、第一線からはずれていきます。一方で、円谷と西川が取り合っていた「女性」が円谷のほうになびき、その後、円谷の妻となりました。そのことで……。西川に対し、円谷はいくぶんかの後ろめたさを感じていたのでした。

円谷は、今回の事件が「西川の犯行であること」をはじめから感じていたようでした。西川が思いを寄せている女性(入院していた看護師)が、勤め先でセクハラを受けていたことで、相手男性(教師)をこらしめようと、その妻に「振り込め……」の脅迫電話をしかけたのでした。

そんな事情が会社の調査によって浮かび、それでも円谷は同期をかばいますが、事件がおおやけになり西川は会社を去ることになります。

同期入社でありながら「出生街道を歩く人間」と「切り捨てられたように支局をたらいまわしされる人間」との光と影が、過去の思いと重なって描かれます。最後まで友情を引きずる円谷は、「西川との顛末」を妻に告げますが、妻はそんな円谷の気持ちを感じることもなく、ひとこと、「男ってバカね」と呟きます。(ドラマの視点)


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新京都迷宮案内 第6話 殺意の社交ダンス!姿なきパートナー!!

2006-07-02 21:36:55 | 新京都迷宮案内
深夜の公園でひとり「社交ダンス」を踊る中年男性。軽やかで幸せそうにステップを踏む男性の後姿を見てなにやら気になる杉浦記者。いまは造園業を営むその男性を追いかけるうちに意外なことが……。

新京都迷宮案内「第八シリーズ」 第6話「殺意の社交ダンス!姿なきパートナー!!」
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妻に先立たれたその男性(飯沢/渡辺哲)にはどうやら心を寄せている女性(美千代/東てる美)がいるようで……。そのための「深夜練習なのか」と思われましたがそうでもなく……。飯沢と美千代の間には何かの秘密事があるような気配。

二十五年前、飯沢と美千代はペアでダンス大会に出場する予定(「中止」となる)でしたが、なにを思ったのか飯沢はその会場で刃物を振り回し、美千代がとめに入ったものの間に合わず相手方に傷を負わすという事件となり、刑務所を出てからしばらく飯沢は、美千代の「ヒモ」のような存在でしたが、その後立ち直り造園業を起こしました。

しかしいまも飯沢と美千代はときどき顔を合わす仲で……。二人にはなにかの秘密めいた因縁があると感じる杉浦でした。

リホーム会社の社長(平山)が襲われ、現金が奪われます。美千代は「平山の愛人」であることから「美千代と連絡を取り合う飯沢」に嫌疑が向けられる中、「じつは犯人でもない」飯沢は意外な行動に出ます。

なんと……! 「平山を襲撃した犯人」になりきろうとするのです。「オレが犯人だから金を持っている。このカネをもって平山から逃げろ……」とでもいったのでしょうか? 美千代はいっときでもそれを信じ、そのカネをつかんで「平山が束縛しないところ」へ逃げる準備をしていましたが、

杉浦の指摘により、それは「飯沢が自分で作り上げた筋書き」であることがわかりました。美千代が平山のハナシをいっときでも真に受けたのは……。「二十五年前の刃物事件」は、美千代が飯沢にけしかけた事件だったからでした。あのとき美千代は、「付き合っていた男に見せ付けるため(別れる口実とするため)、飯沢をダンスパトナーに選び、それによって刃傷沙汰が起きてしまいました(おそらく?)。美千代は、「当時の男」と切れたものの、代わって刑期の終えた飯沢と交際するはめになりました。

いまも美千代に恋慕する飯沢は、二十五年前と「同じ気持ち」「同じ状況」になることを期待し、またそれが(「自分が現金を奪った犯人だと名乗り出ること」)美千代の幸せになることと信じ、「身代わり」になろうとしますが、杉浦が二人の蜜月を見抜いてしまいます。

恋する女性のために深夜の公園でダンスを踊ったり、犯人になりきろうとしたり……「とっても不可解で純粋な中年」と、「なんども同じ男性遍歴を繰り返す悲しい女性」との、ただれた因縁が描かれた一本。テレビドラマではあまり使われない「映像理論」と「大胆な省略法」で構成された、これぞ「迷宮決定版!」とでもいえるような、貫禄のある作品となりました。(ドラマの視点)


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新京都迷宮案内 第5話 高すぎた茶碗!骨董品サギの秘密

2006-07-02 21:36:05 | 新京都迷宮案内
二束三文の骨董品を高く売りつけるサギ師(二人組)が現れました。一人は粋人のフリで品物をほめたそぶりをみせ、もう一人は「あの人が太鼓判を押した商品だから……」と客に耳打ちし、その気になった客がおもわず大枚をはたいて茶器をかってしまうという手立て。

お人よしの大洞部長がまんまとそれにひっかかり、杉浦に笑われますが、「サギ師の悲しい習性」に更生の手段を差しむけます。

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サギ師は、噺家(落語家)のコンビでした。兄貴分が「今昔亭玉太朗」というむかしは売れっ子だったハナシ家。もうひとりはその弟分で「今昔亭め玉」という病弱な弟子。ふたりとも師匠から破門をされ、日々の生活費を稼ぐため、「お客を口車にのせるサギ」を行なっていたのでした。

「なんでハナシ家が……」杉浦と大洞はクビをかしげます。破門を受けたのも一度や二度ではなく……。人柄もよく商売上手。ついつい人をその気にさせてしまうのが彼の魅力でした。もともと落語好きな大洞は、玉太郎のことを案じ、酒の席でのお説教などをしてみますが、あまり人から心配されたことがない玉太郎は、大洞に水をかけ平然と席を立ちます。そんな破天荒が「芸」のこやしになることも確かでした。

しかし玉太郎は今度は「寸借サギ」を企てます。弟分が突然病気で亡くなったからと「香典」をせびりにきました。こころよくそれを差し出す杉浦と大洞でしたが、弟分はピンピンしていて、またも騙されたと呆れ顔。

そしてさらに。玉太郎は住居侵入の容疑で逮捕され、とほうにくれる杉浦と大洞でしたが、
住宅に忍び込んだのは、進入場所のとなりのアパートで暮らす、「別れた妻子」の顔を見ようとして、「無理侵入」したということでした。

人にモノを借りたり、盗んだり……。ウソをついたり騙したり。そういうことは「芸人」である以前に人として悲しいこと。杉浦と大洞は、「玉太郎の生前葬儀」を執行し、生まれ変われ、と言い放ちます。過去の自分と決別し、生まれ変わって出発しろと。二人の気持ちを感じとめ、玉太郎は素直にそれを受け取ります。

その場所はうなぎ屋の二階。そしてこの葬儀によって「別れた妻」との復縁を果たしました。その葬儀は、「落語・子別れ」の中で語られる一場面と重なり、いつのまにか「玉太郎」が作中の人物へ早変わりするというラスト。

とちゅうまではどんなストーリーになるのかまったく検討がつかないだけに、「生前葬儀」で落語の世界に引き戻すという、意表のつく展開に、あっけにとられた視聴者も多かったに違いない。「芸のこやし」と「人の道」に境界線をひいた視点は、なにやら力強い包容力を感じさせてくれます。(ドラマの視点)


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新京都迷宮案内 第4話 眠れぬ夜の殺意!

2006-07-02 21:34:52 | 新京都迷宮案内
会社の側に立ってリストラを執行する人事部長と、それによって職を失うことになった男性との「確執」と「その後……」が、杉浦の動きによって浮かびます。

新京都迷宮案内「第八シリーズ」 第4話「眠れぬ夜の殺意!」
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リストラを行った人事部長の宮元はその報償として取締役に抜擢され、社員からも尊敬され、出世街道を歩いていたように見えましたが、実は、「自分が行なった仕打ち……」に悩み不眠症に悩まされる毎日でした。

そんな矢先、宮元が首を絞められるという未遂事件がおき、被害者である宮元からもと社員であり最近宮元によって離職させられた「中沢」という男の名前が浮かび、取調べが始まります。

中沢はその時間におけるアリバイがなかったもののかたくなに関与を否定します。一方宮元は、事件後のインタビューで、「中沢の仕打ちであっても恨まない。時代が悪い」などと中沢の犯行を許そうとする発言をしたうえに、自分の方から中沢の家へ出向き「見舞金を持参する」(「生活のたしにしてくれ」と)という不可思議な行動を見せます。

宮元と中沢の両者にくらいついた、新聞記者の杉浦は、「ふたりは立場こそ違え、同じ思いによって苦しんでいる」ことに気がつきいます。リストラされた中沢は、宮元の先輩でありかっては社宅も隣同士、子供がいなかった中沢夫婦は、宮元の息子を我が子のように可愛がっていました。

大胆なリストラを行なった宮元は、会社の要職につきバリバリと勤務をこなしているように見えましたが、実は中沢と同じように、睡眠薬をのみ、ひとり夜の街をさまよう日々が続いていました。

宮元を襲ったのは、「別のもと社員」(リストラされた社員)でした。解雇されたことをうらんで犯行を試みたということです。ではなぜ宮元は「中沢がやった」などといったのか。杉浦が核心を引き出します。

宮元がいいます。「首をきった人のことを考えると眠れぬ日が続く。死んでしまいたいと思うこともあった。しかし中沢がオレを襲った犯人なら納得できる。あの……中沢なら殺されてもいい、と思った」だから犯人は中沢にしたかったのだと。宮元の思い込みは、被害夢想でふくらんだ心の中で生まれたものであり。それは「友情の裏返し」でした。

そんなこんな。杉浦の仲立ちによって二人は和解。宮元はいまの勤め先を去り、その後自分の会社を立ち上げ、中沢もそれに参加する(勤務)という展開となり、男の友情と杉浦のおせっかいが、「新会社」の旅立ちを後押しするというラスト。

「誤解」→「和解」→「出発」と、限られた時間で見せる心理描写は見事ですが、宮元の「思い込み」を理解できた人はどれほどいるのか?(ドラマの視点)


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新京都迷宮案内 第3話 晩秋の京都~琵琶湖杉浦のなが~い一日

2006-07-02 21:33:56 | 新京都迷宮案内
家族を東京においたまま、きままなヤモメ生活を送る杉浦でしたが、妻とムスメから突然京都に来るとの電話があり、普段の態度をかえりみることもなく自分の生活や職場でのいいところばかり見せようとする杉浦が、「到着が送れ、なかなか京都に現れない妻と娘」に振り回されるようすが描かれています。

新京都迷宮案内「第八シリーズ」 第3話「晩秋の京都~琵琶湖杉浦のなが~い一日」
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普段だらしがないからこそなおさら「いいところ」を見せたがるところは意外に「亭主関白」なのでしょうか。杉浦は、「妻と娘の二日間の休日」のために、仕事仲間に「運転手を頼み」、社会部デスクのつた子には「おせいじのひとつ」も頼み、食事は一流のお店、宿泊は琵琶湖湖畔の宿……と彼なりの「見栄を張ったもてなし計画」を練り上げますが、

間が悪いことに。事件や頼みごとが次々に飛び込んできて予定がだいなしになります。東京を出るはずの妻の方も、「娘とケンカしたから……」などと、新幹線を乗り過ごし、結局現れたのは翌日の朝。

別の事件に振り回された杉浦はとうとう「妻と娘の休日案内」を放棄するはめに。デスクのつた子がかわって二人を道案内し、またも? 杉浦の「妻と娘」の登場が先延ばしになりました。

自殺願望の女性(広子)が杉浦を慕い、下宿先(「田舎亭」)に乗り込んできましたが、ひょっとして、このままここに長居してしまうのか……? 杉浦と大洞の動きが今週もコミカル。ぴったりと息があい晩年男の哀愁と色気が混ざり合っているような。他のドラマとは一味も二味も違う、京都を感じさせています。(ドラマの視点)

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新京都迷宮案内 第1話 狙われた洋食屋!被害届を出す女

2006-07-02 21:31:52 | 新京都迷宮案内
「京都日報」(ドラマの中で存在する架空の新聞社)の社会部記者、杉浦(橋爪功)は、仕事嫌いで生活感がまるでなく、家族を東京においたまま、まかないつきの下宿先でなまけもののような毎日を送っていますが、彼の前に次々と「不思議で」「ヘンな」出来事が起こり、生まれついて好奇心旺盛な彼がその謎を解き明かしていくというサスペンスドラマ。

1999年から続く人気作。こんかいは「8シリーズ目」。京都という異界を背景にした独創的な作風が特徴。毎回視聴者を煙にまくような結末がまっています。

新京都迷宮案内「第八シリーズ」 第1話「狙われた洋食屋!被害届を出す女」
杉浦恭介/橋爪功 橘つた子/野際陽子 曽ヶ端渚/国生さゆり 円谷晋作/小木茂光 城戸剛史/西田健 大洞浩次郎/北村総一郎 良成貞子/市田ひろみ 第1話ゲスト・吉永今朝子/栗原小巻 「新京都迷宮案内」公式ページへ

第1話は、京都の片隅で何十年ものあいだ洋食屋を営んできた女将・今朝子(栗原小巻)が、亭主の病気を隠しながらも店を続けようとしますが、現実は厳しく、入院費をまかなうために店と土地を売りに出し、まもなくやってくる「引越しの期限」の恐怖に包まれます。

これまで続けてきた店を手放すことはむなしいこと。彼女は店がなくなると自分の存在も消えてしまうのではないかと不安に包まれました。

そんな中、かって今朝子に憧れ、その料理を食べて学生時代をすごしたといういまは壮年となった男性が次々と彼女の前に現れます。その店にはもはや客は寄り付かない状態でしたが、今朝子は、「学生時代はねえ……」などと懐かしそうに昔のことを語る客に、重圧を覚えるとともに、いくぶんうれしさも感じていました。

学生当時通ってきてくれた客がいまは一人前となって、懐かしんでこの店でまた食事をしてくれるということは、店を続けるものにとってこの上のない幸せであるはずでしたが、彼女はもはやあのころのマドンナではなく……、街の片隅で生活のやりくりに追われるちっぽけな女性でした。

そんなことも知らない客は、過去の思い出の花を咲かせますが、「引越しの期限」はそこまできていました。予期せぬ客の到来で……。いくぶん追い詰められ、いらだっているようにもみえた彼女は、「無銭飲食にあった――」「引ったくりにあった――」「亭主は東京でイタリア料理の店を――」などと、男性たちをほんろうしますが、意外にも、杉浦の上司である、橘つた子(野際陽子)が彼女のウソや心境に気がつきます。

そして「引越しの前日」。そんな彼女の事情を知りいたんだなじみの面々がその洋食屋に集うこととなり、「お別れの会食」が施され、彼女への感謝の気持ちと送別の意を表します。

しかしそこへ「(今朝子の)亭主が亡くなる――」という連絡が届き、今朝子は気丈な表情でその知らせを受け取ります。かっての「マドンナ」である今朝子が強く明るく振舞うほどに、切なさがふくらむという余韻を引きずるドラマとなりました。(ドラマの視点)



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