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古畑任三郎 ラストダンス 新春ドラマスペシャル 田村正和

2006-03-30 21:27:32 | 古畑任三郎
共同作業(姉と妹)で作品を作り続ける「脚本家」の葛藤と嫉妬が描かれた作品。松嶋菜々子が、うす暗い仕事場にこもって執筆活動を続ける「姉」と、社交上手で自在にマスコミを泳ぐ「妹」役をひとりでこなし、古畑を最後までてこずらせてくれました。

新春ドラマスペシャル 古畑任三郎ファイナル 「ラストダンス」
古畑任三郎/田村正和 今泉慎太郎/西村雅彦 西園寺守/石井正則 脚本家双子の姉・大野もみじ/松嶋菜々子 脚本家双子の妹・大野かえで/松島菜々子

「姉・もみじ」が仕事場で殺されました。最後の電話を受けたのが「妹・かえで」。短銃を使った自殺。自筆の遺書もあって……。

仕事に行き詰まっての衝動か?と思われましたが、「もみじとかえで」が脚本を書いた刑事ドラマの相談役(監修)をしていた古畑が皮肉にもこの事件を担当することになり、「もみじの自殺」がしくまれたものであることを暴いていきます。

「もみじ」は自殺か? 他殺か? それはいまひとつはっきりしない状況でしたが、古畑は、「妹・かえで」の行動を見ることによって、事件の背景を知ることになります。

ひきこもりぎみの姉と、社交家の妹は、対照的だからこそぶつかりあって刺激ある作品を生み出していました。「姉・もみじ」の死後、古畑は、「妹・かえで」といつものように打ち合わせのような擬似デートのようなコーヒータイムを続けていましたが、「いつも自分の車で移動するのに、この日はタクシーを使うこと」や「いつもグラスに口紅がつくとそれを拭き取る癖があるのに、その日はしなかった」ことなどから、早々と、

「もみじ」と「かえで」は入れ替わり、死んだのは「妹」の方で、生きて妹のふりで仕事を仕切っているのは、「実は姉」であることに気がつきます。

いまひとつ決め手がない中、古畑は「ダンスを誘うこと……」を試みます。「妹・かえで」はダンスが得意で、古畑は誘われたものの、ステップが踏めず悔しい思いをしたことがありましたが、もしいま目の前にいる「かえで」が本物ならば一緒に踊れ、もしいま目の前にいる「かえで」がニセモノであれば、ダンスは崩れてしまう、と考えました。

目の前にいる「かえで」は、ダンスを踊り切ることができませんでした。古畑の推測通り、死んだのは「妹」の方で、妹のふりをしていたのは「姉」でした。

「姉」は自宅にこもって作品を書きながら、いつまでも超えられない「妹の存在」に嫉妬を燃やし、妹が古畑と親しいことを知ると「現役の刑事さんがどの程度注意力があるか試してみよう」と、二人が入れ替わって古畑と会うことを提案。衣装を着替え終わった後に犯行が行われました。

双子の登場で、ストーリーがある程度読めてしまうところがあり、それ以外のところでいかに楽しませてくれるかというところが腕の見せ所なのでしょうが、田村正和と松島菜々子の「ダンスシーン」をトリックの終着にするという意表をつくラストは、見ごたえのある場面となり、テレビドラマ史上に燦然と輝く結末となりそう。(ドラマの視点)

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古畑任三郎 今甦る死 新春ドラマスペシャル 田村正和

2006-03-30 21:25:19 | 古畑任三郎
番組の冒頭で犯罪シーンをさらし視聴者に犯人を知らせたうえで、その後、「犯人と刑事の攻防をみせていく」というこれまでの雛形を打ち破る新作の登場です。

新春ドラマスペシャル 古畑任三郎ファイナル 「今甦る死」
古畑任三郎/田村正和 今泉慎太郎/西村雅彦 西園寺守/石井正則 堀部音弥/藤原竜也 堀部大吉/千葉哲也 元教師いまは郷土資料館館長・天馬/石坂浩二

ドラマ「刑事コロンボ」の流れと同じように、これまでの古畑は、犯人にめぼしをつけたうえで、シラをきる犯人に対し一つずつ証拠を積み上げ、追い詰めようとする古畑との息詰まるやりとりがストーリーの骨格となっていました。

今回も同様に、古畑は、「こいつが犯人だ……」といつものすっぽんの食いつきをみせますが、実は――犯人は別の人間だった、という意外なラスト。古畑も、視聴者も、まんまとだまされ、三谷マジックに酔いしれた(?)というところか。

工場経営者の伍平が、鎧カブトの下敷きになって息絶えました。事故か?殺人か? 

現場は二階。一階では、音弥、天馬(音弥の恩師)、珠代(音弥の叔母)の三人が団欒し、二階へは誰も上がっていないという。

外は雪景色とあって二階にある唯一の出窓からの出入りも困難な状況。事件ではなく、「たんにカブトに押しつぶされて亡くなった事故」である可能性が濃厚でしたが、

古畑は死体の軍手を見て、指がそれぞれのところにおさまっていないことに目をつけ、「亡くなったあと誰かが軍手をはめた」と推理します。もちろんすでに視聴者は、「音弥がこの状況を仕組み、計画的な殺人が行われた……」という場面を見せられていますので、

「古畑シリーズ」のこれまでのパターンをなぞれば、「古畑VS音弥」ということになり、番組の後半まで(開始より1時間30分くらいまで)、古畑がじりじりと音弥を追い詰めるさまが描かれています。

しかし音弥が「鉄砲の暴発事故」で命を落したことでドラマは急展開。音弥の恩師であり、地元遺跡の研究家でもある「天馬」が真犯人として浮上します。

天馬は、素直で純情ながらも犯罪に興味をいだく音弥の性格を利用し、音弥が小学生時代に考えた殺人計画ノート(音弥はそんなことを考えるのが好きな子供だった)を再び音弥の手に返すことによって、

音弥が兄にいだく感情(「兄・大吉よりオレのほうが会社経営がうまい」「裏山のレジャー計画は無謀……」など兄とはぶつかっていた)を殺人にすりかえました。

天馬は、音弥が練り上げた「完全犯罪計画書」にそった状況をつくりあげ、音弥に「大吉殺し」を実行させました。(恩師という立場を利用して、暗示などによって音弥を犯罪者へと追い詰めた)そしてさらに古畑の目が音弥にむくという状況を見定め、今度は「音弥が事故で死んだように」みせ、事件を迷宮入りにしようとしたのでした。

古畑は粘りました。天馬が殺人をおかしてまで裏山のレジャー計画に反対するのは、「十五年前、遺跡が見つかったとき建てた記念碑の下に、そのとうじ――天馬が手を下し、(殺し)その後行方不明になっている人物の遺体が埋まっているからだ」と見破りました。

「藤原竜也」が、犯罪にのめりこむ純朴な青年を好演。「呪い……」や「呪いの唄」の過剰演出はいくぶんからぶりのような気がしますが、竜也の透き通った笑顔がドラマの神秘になじみ、犯罪心理の奥行きを感じる余韻を引きずっています。(ドラマの視点)

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