ドラマの視点

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プラチナデータ

2013-03-29 | プラチナデータ
トヨエツと二宮和也が主演で、監督がNHK出身の大友啓史、原作が東野圭吾、
いわゆるオールスター集団による製作。

二宮演じるDNA分析官が、濡れ衣を着せられ、追いかけられるはめに。追いかける方がトヨエツ扮する捜査一課の刑事だ。DNAだけでなく、人間を構成するあらゆるデーターを集積してそれを捜査に役立てようとするチームの中に暴走するものがいてそれが本当の犯人だ。

近未来、そう遠くない現実を描いている映画。しかしすでにDNAを使った捜査は行われているので、まさにこの時代にふさわしい設定なのかも。見せ場は、いくつかあって、ひとつはカーチェース。車が車を追いかけるというアレ。逃げる二宮は、どんなことがあっても絶対つかまらない。これに対して、追いかけるトヨエツ刑事は、山猫のような野性的視線を放ちながらもいつも沈着冷静。山猫刑事の背中は悲しい性とクールな独断を発散して、観客をぐいぐい映画の中に引きこんでいく。

もう一方の見世物は、犯人を検知するレーダー装置。人間の行動原理をデーター化して上空から犯人を検知するというレーダー装置は、空想物として描かれたものですが、「これって、こんな感じなの」「これが現実になったらどうなる」みたいな恐怖を植え付けてくれます。

演技の上では、トヨエツVS二宮という、ベテランと若手のぶつかりが映画を盛り上げていましたが、わたしは、所長役の生瀬のかみつくような演技が気にいりました。二宮演じる解析員は、二重人格という設定だったので、とてもむずかしい役柄でした。ご本人がどこまで納得できていたのかそのあたりがちょっと気になるところでも。

この映画に限らず、東野原作の映画には、あまり和やかな雰囲気はありません。見終わったあとに、うなだれてしまうようなため息がひろがります。この映画も同じような気持ちになりました。しかし。日本映画もハリウッドに追いつき、追い越そうとしている。そうおもいなおせば、ちょっと得した気持ちになれます。

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