NYの思ひ出

　帰ってきて早４日目。
今回は時差ボケも疲れもあまりなく、すごいじゃん私。と思っていたら、今日はなんと起きたら１５時半だった！！
いやあ、ちょっとびっくり☆
やっぱ疲れてたのね・・・
今夜はなかなか眠れないだろうな・・・と思ったんだけど、今日記を書きながら寝そうな勢いなので大丈夫みたい。


　NYは今回で・・・４度目かな？
私の中ですっかり身近な街になってしまった。
やはりあの街には魅力がある。何度でも訪れたいと思わせる魔力があるんだよね～
向こうで出会った何人かの日本人に聞いて見ると、みんなほとんど「最初はこんなに長くいるつもりはなかった」って言うんだよね。でもね、帰りたくなくなっちゃうんだって。
なんとなくわかるなぁ、その気持ち。

　今回も色々印象に残ることがたくさんあった旅だった。
なんせ、合い方のみちよちゃんと一緒だったんだから！
ほんっっとに楽しかった！！彼女と一緒ならどの国行ってもバカな事平気で出来そうである。
恐るべしTWINSパワー。
　それにしても、みちよ、あんた凄いよ。
散策が趣味。というだけあって、歩く歩く！
飛行機恐くて、機内で一睡もできず、ホテルでも短時間しか眠れなかったくせに。。ついてけないっす～
　日本に帰ってきてどっと疲れが押し寄せたらしい。大丈夫か？？

　
　さてさて、今回一番の思い出としては・・そうだなあ。
NYに行くたびに毎回訪れる「Walker Memorial Baptist Church」。クイーンズにある黒人教会なんだけど、なんとここの牧師さんの牧師就任○○年（忘れた・・・）コンサートに呼んでもらったんだ。
２曲ほど演奏することになったんだけど、なんと聞いてびっくり、あのゴスペル界の大物「Hezekiah Walker」も出るというではないか！！ひょえ～！一緒のプログラムに載ってしまったよ～。
すごいすごい！わくわくだぁ～
　なんて思いながら、緊張するなあ・・・と当日。
まずは「Praise Dance」から始まった。向こうはゴスペルは歌もだけど、ダンスも盛んだ。
２人のお姉ちゃんが出てきて、音楽が始まると同時にいきなり力強いダンスが始まった。
　私はみるみる引き込まれて行った。
すごい・・・・
涙が出た。
一心不乱とはまさにこのこと。うまいとか美しいとかかっこいいとかそういうものではなかった。
彼女達は信じるものに向かって、迷うことなく自分の出せる力をまっすぐに出し切っていた。
そこには人にどう思われるか・・・なんて感情はこれっぽっちもなかったように思う。
大胆に惜しみなく自分の持っている力を全部出し切る姿のなんと感動することか。。
或いは日本ではうけないかもしれない。あまりに生々しすぎて・・もし彼女達の中にほんの一瞬でも「迷い」の気持ちが生じたなら、会場の空気は一気に白けた物になっただろう。それほどすごかったのだ。
でも、あそこにはきちんとそれを受け止める聴衆がいる。ダンサーを決して孤独にしない人々。
同じ神を信じ、見上げてる気持ちがひとつになる・・本当に感動的だった。

　次が私たちの出番だったんだけど、私は心が感動していたのでとても演奏に集中できた。
どう弾くか、なんの音を叩こうか、そんな事はもうどうでも良かった。ただ気持ちを音に乗せるだけしか考えられなかった。
気がついたら、ダンスの時と同じ様に会場のみんな立ち上がって見つめてくれて、声を出してくれてた。
「あなたの気持ちわかるわよ。」
そう言ってくれてる気がした。
私は演奏の後、良かったのか悪かったのかまったくわからずに、ただ「出し切った～」とへなへなになってしまった。

　続いて、クワイヤの登場である。
Richard Hartleyという人のクワイヤの演奏。
これが、すごい！！！
最高にHAPPYでした。
素晴らしい指揮！そしてみんな一生懸命。指揮者の合図を絶対見落とさないぞ、というあの顔つき。
このコンサートに向けての意気込みが熱烈に伝わってきた。
　曲目も有名な曲をアレンジしてあったり、パフォーマンスつきだったり、かなり聴き応えがあった。
とにかく楽しくて楽しくて、私も立ち上がって一生懸命踊ってしまった。。
　演出がまた面白くて、クワイヤの前に５人のダンサーが立ってパントマイムみたいな踊りをやるんだよね。
かなりインパクトがあってかっこよかった♪これが最近のスタイルなのかなぁ？？
ゴスペルをご存知の方ならわかると思いますが、同じ単語を同じ音で何回か繰り返す場面なんかがあったりするんだけど、それに合わせてダンサー達も動くんだよね。ほんとかっこいい♪


さあ、休憩を挟んでいよいよHezekiahのクワイヤの登場である♪
わくわくわくわく・・・
だったんだけど・・入場してきた途端、、、あれ？
みんな服装ばらばら（ちなみにさっきのクワイヤはみんなおそろいの衣装だった）、なんかだらだらしてるし集中力なんてまったく感じられないじゃないか！！
ほえ？
ノリノリだった私はなんか一気にクールダウン。
そこで登場、Hezekiah Walker。
！！彼のマイクだけ死にそうにでかい！音が割れんばかりである。
なんか色々しゃべってるんだけど、なんというか不自然。
まるでお決まりの文句を「これを言ったらみんな盛り上がるだろう」って叫んでるように聞こえる。
クワイヤはさすがに歌が始まったら集中してきたけどなんかちっとも感動しない。
彼の歌にもなーんも感じない。
おかしいなあ。素晴らしい人だと思ってたんだけど・・
私のすぐ横のスピーカーはびりびり言ってる。
これ以上聴いても意味がないどころか、さっきまでの感動がどっかに押しやられてしまう。そう思って私は会場を出てしまった。

　
　あとで色々考えたんだけど、きっと彼は今売れっ子で超忙しいに違いない。
大きいステージではそれなりにすごいものを見せてくれるんだろう。
　そんな彼にとって今日のこのイベントは小さい仕事だったのかもしれない。
きっとクワイヤとのリハーサルの時間もろくに取れず、寄せ集めのメンバーだったのかもしれない。
名前のある自分が行く事だけでも意味があると思ってもらえるだろう・・・
そんな風に考えてたんじゃないかなぁ。大変失礼かもしれないが、私はそう思う。
　
　
　なんだか、とっても身にしみた。
いつ、どんな場所でも自分の演奏を聴いてくれる人がいる限り責任を持って出せるだけの力を出し切ろう・・・

この日のコンサートは私に色んなものを見せてくれた。
とても良い経験であった。


　
　というわけで、楽しいライブを聴きに行ったり、超ゴージャスなパーティーに連れて行ってもらったり、ブルックリンブリッジを渡ったり、買い物しまくったり・・・贅沢な時間はあっという間に過ぎてしまいました～



また来るからね。


と税関の人ににっこり微笑んだら目も合わせてくれなかった。
ちきしょー。
また来てやる絶対に！
I'll be Back!