あ ど れ な り ん

主にブルベを中心に趣味と日頃の鬱憤を晴らすために書こうと思います。

BRM1006徳島1000 四国一周 その4

2018-02-18 22:44:30 | ブルベ
宿を出て間もなく最終走者の人とすれ違った。
多分間に合っていない。

四万十川沿いに出てスピードが乗り出すと、左足裏の痛みがこれまでよりキツい。
しかも、暑い!
時間には余裕が有るものの、これは厳しい戦いが続くことが予想された。

脇道から国道に出たところ


四万十川沿いをひたすら下る。
道路は早朝とは打って変わって、川をさかのぼる車がひっきりなしにやってきた。
道幅が狭いので、すれ違いの度にスピードを緩めなければならない。
路面も悪いし、走りにくかった。

確か、分岐の近く


PC7に到着。
コンビニは東向きなため、殆ど日陰がない。
皆、太陽に照らされながら食事などしているが、
自分は暑さで体力を削がれるのが嫌なので補給食だけ購入し、別のコンビニへと移動した。

日陰の有るコンビニでたぬきうどんを食べた。
その後、今後のことも有るので10分横になることにした。
タイマーをセットし、コンビニの側で横になって目を閉じた。
すると5分くらいたった頃だろうか、誰かが近づいてくる気配がする。
足音が側で止まる。
「大丈夫ですかー?」
と、店員が声を掛けてきた。
どうやら別のお客が自分が横になっているのを見つけ、店員に知らせたらしい。
いや、余計な手間を取らせて申し訳ない。

コンビニを出た後、ドラッグストアによってワセリンを購入した。
レーパンを薄手のものに着替えたら、ケツの痛みの出が早い。
クリームが枯渇しそうだったので予備として持っておきたかった。

この後、小さな峠に向かうが左足裏の痛みが辛くなってきた。
膝を曲げると痛みが強いようだ。
ブルベ中はやりたくなかったが、サドルの高さを変えた。
結果、大して変わらなかったけれども。

峠を越えて海岸沿いに出る。
晴れていて気分が爽快になる景色だった。


この後、四万十町へと向かうが、ここが後半の山場となる。
山場だなんて書いているけれども、実は距離を見誤っていて厳しい峠はもっと先に有るのかと思っていた。
なので今登っている坂を登りきっても、まだ先に峠が有るのかと思いながら走っていた。
早く気づけよっていう…。
ここが峠というのを意識せずに登り切ることになり、下った先の道の駅でトイレ休憩した。
先着していた女性から刺身定食か何かが美味いと教えていただいたが、
自分は胃が受け付けそうにないのと自分でも分かるくらい汗臭かったので飯を食うのは遠慮してトイレにだけ寄った。

街中では、またドラッグストアに寄って小さいワセリンを買おうと思ったが、無かったのでオロナインを購入した。
オロナインは少し痛みが軽減したように感じたけど、気のせいかも。

街中を抜けて七子峠の登りに差し掛かったところで一旦停止し、チェーンに注油した。
注油していると、「大丈夫ですかー?」なんて声を掛けてくれる。
ありがたや。
妖怪の人にも声を掛けてもらった。

その後、最後の厳しい峠だと未だ思い込んでいたので、よっしゃ!気合い入れてくぞ!
なんて思って登っていたら完全に拍子抜け。
あれ?ここが峠…?
七子峠は緩い上り坂の先に有る、特に何もない峠だった。
峠という名前が有るから気にするが、そうでなければ何か登るなくらいにしか思わないだろう。
しかし、それでもなお間違っていることに気付かない自分。
峠からは海を望むことができて撮影ポイントとなっており、数名の参加者が止まっていた。



そこで他の参加者さんに「ここでめぼしい登りは終わりですよね?」
と聞かれて「まだ、この後ゆっくり登って~ウンタラカンタラ」と間違った説明をしてしまった。
その後、さすがに間違いに気付き、謝ろうと思ったけどできなかった。
ホント、スミマセンでした。あー恥ずかしい。

七子峠を爽快に下って予定していたコンビニにて休憩。
かなり小さめの峠っぽいものを2つ越えて桂浜へと向かった。
須崎から港沿いに走ったけど人気がなくて不安になるような道だった。

桂浜が近づいて来た頃、ついにお尻が悲鳴を上げた。
それまでは何とか持ちこたえていたが、特に恥骨側がもう限界。
一旦停止してサドル位置と角度を変えた。
結局この後も何度もサドル位置をちょこまかと変えながら走ることになった。

痛みに耐えながらPC8に到着。
最低でも10人は先着の人達がいたと思う。
時間は夜中の10時。
なにせ、ここまで3時間半しか寝ていない。
ケツの痛みもあってヘトヘト。
食事をした後に寝られる場所はないかと探したが、見つけることができなかった。
休んでいた人達も、食べ終わったらさっさと立ち去って行く。
なんか自分も休んでいてはいけない気がしてきて、半ば致し方ないという面持ちでPCを後にした。

走り始めたのは良いが、眠いしケツが痛い。
寝られる場所がないか探しながら走ったが、なかなか良い所が見つからない。
今思うと高知空港の側にあった駐車場で寝ておけば良かった。

PC出発後1時間半ほど来たところでケツの痛みで一旦ストップ。
コンビニでおにぎりを食べ、近づいでてくる猫に餌をあげながら休んだ。
ここでも寝られないかと探したけれども、やっぱり適当な場所が無い。致し方なく先に進んだ。
しばらく走っていると、道路の反対側に赤野自動車休憩所なるものを発見。
扉は無いが、暗くて屋根付きの休憩所も有る。
近づいてみると、先約の人が寝ていた。
休憩所の外で寝ようと思ったが、風が強い。
更には普段は聴き慣れない波の音がうるさいと思ったが、こんなところで寝るというのもオツだなと思い、ここで寝ることにした。
寝る準備をしていると、先約の人が起きてきた。妖怪の人だった。
軽く会話を交わすと妖怪さんは去っていった。
睡眠導入剤を飲んでから休憩所の中に新聞を敷き、アルミ箔を被って横になる。
時間はちょうど0時。
そして睡眠時間は3時間。
なんとか熟睡できますように。
そんなふうに祈りながら目を閉じたのだった。

BRM1006徳島1000 四国一周 その3

2018-02-18 13:33:45 | ブルベ
コンビニの駐車場は寝るのに適していなかった。
近隣で深夜に来る場所がここしかないのだろう。
夜も遅いのに出入りが激しい。
車よりも話し声の方がうるさかった。
さらに、アルミシートが暖かくなり過ぎる。
途中で寝苦しくなったのも寝られなくした。
一応1時間横になったが、しっかり寝ることができたのは30分くらいだと思う。
新聞などを片付け、次の目的地である足摺岬へ向け出発した。

何となく生暖かい空気が漂っており、気候的には大丈夫な気がしていた。
気温が高いので、思ったより汗をかく。
ついに酸味のある物が飲みたくなり、ポカリスエットを購入した。
実はこの時までコーラなどの炭酸飲料もスポーツ飲料も飲まず、
糖分は羊羹などの食べ物か、ブドウ糖を舐めて凌ぎ、塩分は塩飴で補給していた。
ジュース類の糖分は急激に血糖値を上げるので落ちた時の反動が激しい。
そこで眠くなってしまう。
さらには下痢というか、下の方の排泄を促してしまう。
これらの理由でずっと避けていたが、さすがに体の方が欲しているのを感じて飲むことにした。
自分が試した中でポカリが一番下痢になりにくい。
久しぶりに飲んだポカリは凄く美味しかった。
他にもいくつかの理由で止まるなどしてPCを出た後は少しモタモタしてしまったが、
そのうち走りに集中できるようになった。

走っている途中に、数名寝ている横を通ったが、良いところを見つけるなと思った。
具体的な場所は暗いこともあって正確には覚えていないけれども、
人が多くない町中の休憩所みたいなところで、暗く、長椅子などが有り、横になれる。
参加者の自転車は通るが、車は殆ど通らない。
コンビニの様に人が来ないからうるさくもない。
寝る場所の選択も技術の一つだなと思った。

足摺岬までは街中の変な道を通らされた記憶があるものの、岬近くまで殆ど記憶がない。
そして岬にやっと到着。
時間は8日の1時15分。


岬から先の道が狭く急斜面が有って辛かった。
"ジャングルみたいな道"までも距離がある。
海岸沿いの暗く細い道をウネウネと走った。
途中、道の脇がライトで明るくなっていているところがあった。
近くまで行くと人が何人もいる。
あれ?自転車?
どうやら、足摺の先で休んでいた人達らしい。
随分とワイワイとして楽しそうだった。
脇を通り過ぎただけなので、彼らが何をしていたかは分からない。
もしかしたら泊まるか寝ていたのかもしれない。
随分と余裕が有るようで羨ましいもんだ。

海岸沿いのジャングルみたいな道は、できれば一人では行きたくなかったが、
タイミング良く前を走ってくれる人が居た。
この道は本当にジャングルのような道だった。
昼なら良いけど、夜はなるべく通りたくない。
前の人から離れないように走り、無事クリア。
再び国道に戻って前走していた人に話しかけると、eTrex20がハングアップしてしまったという。
再起動をしてみたかと聞いたら、やっていないというのでやることを勧めた。
やってみると、Garminの表示は出るがなかなか起動しない。
が、暫く走ってから起動できた様子。
ヨカッタヨカッタ。
実は自分のeTrex30sは一回のブルベで一回は勝手に終了してしまう。
一方でeTrex20で勝手に終了したというのは、殆ど記憶が無い。
何でこんな時にという感じだが復帰して良かった。
その後、疲れと眠気で自分はスローになり、その人は先に行ってしまった。

程なくして休憩予定のコンビニに到着した。
この後、雪の宿を折り返して中村のPCまで補給地点が無い。
なのでしっかり食べることにした。確か中華丼を食べた気がする。
そして、かなり疲労困憊していたので寝ようと思ったが、寝られる場所がない。
仕方ないので別の場所で寝ようと思いコンビニを離れた。
しかし、寝るところがみつけられない。
歩道の脇に寝てしまっている人も居たが、自分はもう少し落ち着いた場所が良い。
そうこうしているうちに、四万十川沿いまで来てしまった。
しかも川沿いは霧雨のようになっている。
事前に調べておいたが川沿いには屋根の有る休憩できるようなところは無い。
アチャー、これは進むしかないのか…?
途中で尿意を催し、車の影で用を足した(すみません)。
また、思ったより暖かかったので一度着たレインパンツを脱いだ。
まごまごしている自分の横を何人もの人たちが走りすぎる。
だいぶクラクラするが走れないという訳ではない。
仕方ないので行けるところまで行くことにした。
川の堤防の道は途中から道が細くなる。
できれば、何人かで連なって走りたい。
なので、少し急いで走った。
真後ろに着くことはできなかったが、時々最後尾の人がみえるくらいまで追いつくことができ、だいぶ安心して走ることができた。
街頭が無く一人だと不安になる様な道だった。

いつかは行ってみたいと思っていた、沈下橋を通過。
写真は何がなんだか分からないと思うけど、橋の上です。


まさか1000キロのブルベで通るとは思わなんだ。
暫く走ると前の集団に追いつき、少しばかり雑談しながら走ることができた。
この集団は和気あいあいと走っているので知り合い同士で走っているのかと思ったら違って、走り始めてから一緒に行くことにしたらしい。

川沿いを集団で走っていると、遠くに点滅している光が見えた。
ブルベを走っていると良くあると思うけど、遠くに小さな点滅した光が見えるとブルベ参加者かな?と思うことがしょっちゅうある。
しかし、大概は道路や工事の警告灯だったりする。
しかし、この日ばかりは違った。
工事エリアを知らせる警告灯かと思ったら、アルミ箔を身にまとって道路脇(特にへこんだエリアという訳でない)に座って寝ている
参加者のテールライトが光っていたのだった。

川沿いを走るのが飽きたなぁと思い始めた頃、なんとも意外なことに眠気が覚めてきた。
あれ?行ける?
左足裏は相変わらず痛いままだが、もう600キロになるのに極厚パットレーパンのおかげでお尻の方は今になって痛みを覚えてきたくらいだ。
これなら、何とかなるかもしれないと思い始めていた。

四万十川を遡り、江川崎の分岐の手前に有る道の駅でまたもや便意を催しトイレへ入った。
とても疲れていてここで横になって寝ようと思ったが、もうだいぶ明るいし、
ここまで来たならPCの雪の宿で寝た方がいいと思い直し、もう少がんばることにした。
国道から宿まではYouTubeに上がっていた動画を見ておいたから迷わず行くことができた。
最後の坂が激坂なのはご愛嬌?(汗)。中には押し歩く人もいた。
雪の宿は車を入れるのも一苦労要する場所にあった。
ゼイゼイ言いながら宿に到着。
やっと一息つけるところに来た。
宿は何か和やかな空気が漂っていた。
庭ではバーベキューをやっており、味噌汁も振る舞われていた。
この場でこれまでの通過チェックも行われた。
宿は寝れないという話だったが、結局は寝られるという。
ドロップバックの荷物を受け取り、電池、補給食などの消耗品を入れ替え、体を拭いて着替えもした。
今から頑張れば中村の宿で休めそうだったが、ここで寝られるならその方が良いと判断し一時間半寝ることにした。
幸いなことに、他に寝ている人も居ない。
部屋の隅で横になり、1時間半寝ることにした。

結局、意識を無くしたのは一時間ばかりで少々短くなってしまったが、熟睡する事ができた。
時間はPC閉鎖時間を30分経過したところ。3時出発の人の閉鎖時間。
最初のPCは川を下った40km先だし、その後も11.5kmで進めば良い。
心理的にもだいぶ楽になる。
準備を整え、残りの400キロに向け宿を後にした。