あ ど れ な り ん

主にブルベを中心に趣味と日頃の鬱憤を晴らすために書こうと思います。

BRM617千葉600茂木(反時計回り):認定

2018-02-07 22:10:25 | ブルベ
もう、年をまたいだ上に2月だけれども、せっかく書いたので昨年6月のブルベのレポを掲載する。

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初の600㌔を完走し、無事SRを取得した。
それにしても辛かった。

実は3週間前に急遽、大腸ポリープを切除する事になり、その後2週間運動禁止となってしまった。
3週間、長距離を走っていないし激坂練習もしばらくやっていないので少々不安を抱きつつの出走だった。
念の為、前日に休みを取ることにした。


準備編
BRM517南アルプスでハンドルバーバッグに施した防水対策がほぼ無意味だったことが判明したのと、
サドルバッグの容量が8.5l有るので、4.5lのハンドルバーバッグはちょっと冗長になってしまった。
もっと小振りで防水性の有る物を探していたところ、直前になってアマゾンで調度良い物があったのでそれを購入した。
但し、リクセンカウル化が必要だったのと作りが柔く中に物を詰めるとぶらぶらしてしまうので補強が必要だった。
購入したのはRoswheelバーバッグ(容量約3l)。
最初は軽量なプラダンを試したがダメで家にあった適当なプラ板に落ち着いた。
この工作に時間が掛かってしまったのは予定外だった。

休憩ポイントは、当初はコンビニか野宿(屋根付きバス停等)を考えていた。
しかし、急に不安になってホテルを探した。
深夜に民宿へ行くのは申し訳ないので、朝着くであろう茂木に素泊まりのホテルを予約した。
380㌔地点は自分の足には遠いが、一番苦しいところだろうし、残りが220㌔なので1/3だと思うと切りがいいと思った。

また、これまではハンドルバーバッグに走りながら食べる食料を入れていたが、
バーバッグが小さくなったので初の試みとして薄手のサコッシュを携帯した。

ルートはウェブ地図だけでなく紙の地図でも確認しようと思ったが、結局その時間を作ることはできなかった。

前日に現地入りして車中泊した。
有給を取ったのにも関わらず、睡眠時間は最低限の6時間。
初の600と考えると、もっと寝ておきたかった。
事前準備の見積もりがまだまだ甘い。

短期間でサドルを変えている。
どれも帯に短し襷に長しで、必ずどこかが痛くなる。
今回はfizikのAlianteVS。
前回の千葉400日光でも使用したが、ポジショニングが悪かったのか、恥骨が痛くなったしまった。
一応、かなり気持ち良い位置を探し当てたが、長距離走行のテストを行えなかったのでそれも大きな不安だった。

大型のサドルバッグはリクセンカウルタイプで、シートポストに取り付けるアダプターに課題が有った。
これも直前になって対策方法を思いつき、約80㌘の軽量化に成功した。

少しでも重量を減らすため、携帯ツールの軽量化も行った。
チェーンカッターは使ったことが無いし、チェーンが切れたという話も聞いたことがないので、これは省くことにした。
ペンチ付きのサバイバルツールは迷った。
これまでのブルベでお世話になったことがない。
しかし、600㌔だと途中でサバイバルする場面が有るかもしれないと思って持っていくことにしたら、
結局2度もお世話になってしまった(汗)。

シューズは日光が終わった日に新しい物を買いに行っていた。
これまで使っていたのは、10年前のソールの反りが大きいタイプでケイデンスを上げるのに適していない。
足裏がもっとフラットな物が必要と分かったので買い換えることにしたのだった。


実走編
当日の朝は、車のドアを閉めるバタンッという音と日が昇るのが早いため、
5時前に起こされてしまい、「嗚呼、また寝不足か」と、不安が加算されてしまった。
前日、出社していないというストレス軽減だけが頼りとなってしまった。 

キューシートは、発表されたものに間違いがあったので、指摘させていただいた。
小関から橋までが4.2㌔になっていたが、実際には2.2㌔だ。
ここが短くなると、総距離が600㌔に満たなくなってしまう。
どうするのかと思っていたら、幾つかのポイント間距離が見直され帳尻合わせされていた。
ちなみに、この間違いは数年前から続いていたのに、誰も指摘しなかったようだ。
みんなキューシート見てるのかよ…(汗)

スタートにてIさんと合流。
同じ第2ウェーブでの出発だったが、どうせ直ぐにはぐれてしまうので先に行って貰った。

走り始めて10㌔くらいから、2つの異変に気づいた。
その① 自転車から異音がする。
何かが擦れている音だけど、場所が特定できない。
止まってホイールだけ回してみると、特に何も聞こえない。
乗ると鳴る?それならBBか?
でも、ホイールの回転が速くなるごとに異音の発生回数が増えるような…。
この先、600㌔をこの異音と共に走らなければならないと思うと、陰鬱な気分にならざるを得なかった。
そもそも、何かの故障が原因だし。
結局、原因が分かったのはPC1を出た後で、前輪のフェンダーが微妙にタイヤと擦れているだけだった。
これで一安心。

しかし、問題その②は少々厄介だった。
いつもより、明らかに心拍が上がりやすい。
平地で140を超えないようにしようとしても、すぐに達してしまう。
最初は運動不足のせいかと思っていたが、どうやら鼻の調子が悪いのが原因のようだ。
外気に不純物が多いと、鼻がアレルギー反応を起こしてしまう。
これはもう、無理のない範囲で行くしかなかった。

スタートしてか10㌔くらいの16号沿い。
真ん前の人のホイールはリムが木製だった。


マザー牧場


この後、女性の参加者さんが激しく落車して倒れているところに遭遇。
数人がそばに居て、大丈夫というので減速しただけで通り過ぎた。
下っている途中、その女性を迎えに行く救急車とすれ違った。

今回のブルベは何度もミスコースしてしまった。
PC1は裏から入らないといけないのに、表から入ってしまった。
パンのみを食し、速攻でPCを後にした。

PC1。タイヤとフェンダーが擦れているのに気づいたのはこの後だった。


PC2までの間に、道の駅に寄った。
好物の不二家レモンスカッシュを発見し迷わず購入した。

(゚д゚)ウマー


その後PC2へ。
ここも素早く退散した。

この後の海岸沿いが向かい風で大変だった。
自分の脚力だと17〜18㌔前後で進むのが精一杯だった。

その後、悲しい出来事が起こる。
一緒に出走していたIさんにメッセージを返そうと思い、スマホを取り出したところ
手から滑り落ち、
何故か車道側へコロコロッ
その上を車がものの見事に踏みつける
その間1秒
絵に描いたような、痛ゴラスイッチ。
もう天を仰ぐしかなかった。
しかし、一応動かしてみると、なんと反応するではないか!!!!
不幸中の幸い。
ブルベ中はなんとか乗り切りれた。

その後ミスコースする。
それ程大きなミスではないが、10分近く失ったはず。

PC3


PC3くらいまでは、理想的ではないが体調の割にはまあまあのタイムで来ていた。
駐車場では、既に横になって寝ている人まで居た。
慣れてくると、こういうふうに休むのかと感心した。

その後、神社のある峠を超えてPC4へ。

神社付近の適当な写真


車の助手席に乗っている人にどこまで行くのか聞かれたのはこの先だったかな?
どこへ行くのか聞かれたので「茂木です」と答えておいた。
ブルベあるあるだけど、こういうのってちょっと答えに困っちゃうね。

PC4


既に胃の方はアップアップしていた。
携帯しておいたクレイジーソルトを振りかけて食べてみたけど、
余り食べやすくなるとかは無かったな。

再び海岸沿いを走った後、霞ヶ浦へ進路を変える。
向かい風ではあったけれども、昼ほどではなかった。

PC5に行く途中でもミスコースしてしまった。
目にゴミが入ってしまい、それに気を取られていて、曲がるべきところで曲がらなかった。
ここも10分ほど失った。
同じように間違って直進している人もいたので、
間違いやすいところなのかもしれない。

PC5
早い人(女性含む)だと、このPCですれ違う。
ここでは果物とかを食べた。
ここからは平坦基調なんだけど、この先でルート作成を間違っていたために結構な時間をロスしてしまう。
霞ヶ浦沿いを走っている時だった。
堤防を走っていたら唐突に砂利道が現れた。

Σ(´Д`)!?

これはおかしいと思って、GoogleMapを見たり、Qシートを見返して、
左折箇所が一つ手前であることが判明。

_| ̄|○III ガクッ

20分ほど失ったと思う。
まだ焦るほどではないがいつもギリギリ隊の自分には痛いミスだった。

PC6
このPCから怒涛の大○ラッシュになってしまう。
コンビニに寄るたびにトイレで座り込む。
オレの大腸はどうなってしまったのか?!
少々不安になるくらいだったけれども、
お腹が痛くなるわけではなく、便意が何度も来るだけでから、
ただ細切れに出ているだけかなとも思った。

時間はもう3時。
このPCからコンビニやら道端やらで寝ている人を見かけるようになった。

次は折り返し地点の茂木へと向かう。
予約してあるホテルはPCの直前にある。

茂木に至る10㌔くらい手前から登りが有ったけど、あまり良く覚えてないな。
この頃は眠気と戦っていたから。

辛かったが、なんとか6時頃に茂木のホテルに到着した。

ホテルと言っても建物はアパートを利用した泊まれるだけの施設。
なので4800円という格安で泊まれる。

本当は1時間半寝る予定だったのだけど、
ちょうどルートミスした分寝る時間が削られ、
45分しか寝ることができなかった。
しかし、静かな場所で布団の上で寝るれたのでしっかり寝ることができたし、
さらに着替えなども送っておいたので結構リフレッシュできた。

荷物を送り返し、ホテルの人に礼を言って急いで立ち去った。

PC7はすぐそこ。
かなりギリギリの15分前に到着。
PCには殆ど人がいなかった。
自分が朝食をとっている間に皆去ってしまった。
後から、同じところでルートミスしてしまった人が来たけど間に合っていないと思う。
なので自分が最後尾でPCを出発したと思う。
薄曇りだったのをよく覚えている。
気分は良くないが、6月は晴れていると30度を超えてしまうこともあるので体力的にはこの天候で良かった。

さすがにこの先の記憶はかなり断片的だな。
途中から股ずれがかなり酷くなってペダリングするのが相当辛かった。
右足の付け根の皮が剝けてしまっており、クリームを塗ったくらいでは殆ど改善されなかったので
絆創膏を患部に貼ることで対処した。
これで何とか走れるくらいにはなったが、坐骨付近も痛いのでノロノロ進むしかなかった。
PC8では最後尾の集団に追いつくものの、コンビニに寄るたびにトイレに駆け込むので
その後のコンビニでも最後尾で出ることになってしまった。

2つの厳しい峠もなんとかクリアし、PCも残り2つのところまで来た。

厳しい峠のうちの一つ、不動峠。


目印の大仏。本当にデカかった。


この後の写真は無い。そんな余裕は無かった。

PC9ではスタッフの人が残りの走者を確認していた。
自分が1番遅いと思っていたが第3ウェーブの人が1人PCに居た。
「いやー、ホントギリギリで(^_^;)」
なんて会話を互いに交わした。

休憩もそこそこにPC9を出発。
PC9に到着する前から雨がポツポツ降り出していたが
雨が降るのは予報通りで、このままの雨量で行けば良いかなと思っていた。
なのでPC9からはレインウェアのみで出発したのだけど、
間もなく雨脚が強くなり、結局レインパンツも履くことになってしまった。
ここら辺、まだまだ判断が甘いなと感じさせられた。

徐々に強まる雨脚。
夜半には台風のような土砂降りになってしまった。
後々調べたところ、1時間の降雨量が7ミリだったので瞬間的には倍降っていたというのは大げさではないと思う。
前後に参加者を見ることもなくなり、千葉の内地の道路では車とも滅多にすれ違うこともないので不安感が増した。
たまに車とすれ違うとホッとする。
反対に車に乗ってる人達はこちらのことはどう思ってるのだろうか?

雨の中を走るのは大変だったが幾つか助かっていることもあった。
1つ目は空気が綺麗になること。
空気中の不純物が雨に含まれて流れてくれる。
初日は鼻の調子が悪かったが、雨のおかげで調子が良くなった。
2つ目は眠気覚ましの効果。
なにせ睡眠時間が45分しかなかったものだから眠い。
幻覚を見る感じではなく、眠気で急にエネルギーが切れそうな感じ。
草むらに倒れこんだらそのまま寝てしまいそうだった。
しかし雨が体を打つおかげで、少しだけど目が覚めたのだった。

ビシャビシャになりながらPC10に到着。
やっと到着し一安心と思ったのもつかの間、瞬時に自分を不安にさせる出来事が…。


PCに誰もいない∑(゜Д゜;≡;゜Д゜)!

えっっっ!?


どんなに遅くとも普通は誰かしら居るものだけど、この時ばかりは誰も居なかった。
コンビニを間違えたかと思い確認したが合っている。
どうやら自分が最後尾らしい。
コンビニで買い物をして小休憩。
雨は止む気配が無いが、あともうひと踏ん張りだ。
「ヨシ!」と手を叩いて気合を入れ直し、最後の一区間に向け走りだした。

最後の区間はアップダウンが有るので辛かった。
車の通りも少なく、もちろん前後に人も居ないので不安だし、寂しいばかり。
ゆっくりながらも、一漕ぎ一漕ぎペダルを踏み込んで前に進んだ。

林道を抜け、県道に達した頃、ようやく完走が現実的なものとなって見えてきた。
最後は海岸に向けて緩い下りに入る。
どのみち股下も坐骨も擦れてまともにペダリングできないので急いで走らず慎重に進んだ。

海岸沿いに出たら、もう惰性で進む感じ。
完走した人と擦れ違い、「ガンバレ〜」とエールを貰った。

「やっと、ゴールだ…」
フラフラになりながらなんとかゴール!!
初めてSR達成です!!!!

時間は39時間半程、狙わなくても安定のブービー。
後ろは大概女の人で、時計回りの最終走者はやっぱり女の人だった。

ゴール後、こちらもSR初挑戦のIさんと合流。
39時間だったそう。
随分、先行していたはずと思ったら、
最終PCで長らく雨宿りしていたとのことだった。


いやー、辛かった。
本当に辛かった。
この後完走する1000㌔とどちらが辛かったかというと、こちらの方が辛かった。
400と600では大きな隔たりが有って、
股が擦れて皮膚が痛くなるなんて経験したことがなかった。
対して1000は600の経験を活かせたし、いろんなレポートを読むことでいろいろと対処することが出来た。
それになんと言っても1000㌔の後半400は時速12㌔で走れば良い。
登りが少なく、大きなトラブルも無かったので経験でなんとかすることができた。

とにかく「これが600㌔か!」というのを体験し、
みんなの苦労が身にしみて実感できたブルベだった。
茂木は両周りとも宿泊場所に困るけど、平地主体なので初の600㌔にお勧め。

主催及び運営してくださったAJ千葉の皆さん、大変お疲れ様でした。


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