初めて板橋区立美術館へ。往路は地下鉄赤塚から徒歩(20分くらい歩く)、復路は美術館前からバスで東武東上線の成増まで。往復とも初めて降りる駅だった。そうまでしたお目当ては「だれも知らないレオ・レオーニ展」。
昨年大規模改造を終えて新装オープンしたばかりの2年目にコロナの悲劇
2階から展示が始まる、ここは入り口を入って正面
魚のスイミー(Swimmy)、ネズミのフレデリック(Frederick)、じぶんだけのいろのカメレオン(Color of His Own)、わにのコーネリアス(Cornelius: A Fable)、絵本の挿絵として知ってたけど作者の名前は知らなかった。孫のために「あおくんときいろちゃん(Little Blue and Little Yellow)」で絵本作家デビューしたのが1959年なので、ほぼほぼあたしの子供時代の絵本と重なる。ちなみに日本語に訳したのは詩人の谷川俊太郎。
1996年に「レオ・レオーニ展」を開催してレオーニ本人とも交流があった板橋区立美術館が、2017年にトスカーナの自宅での未整理の資料を調査して、多数の風刺画が発見されたところから本展での公開に結びついたと知り、おもしろそうじゃ〜と入館時間の予約をして、昨日2人で行ってきた。
人種や性別による差別・不平等を告発する作品や
権力者を批判・告発する作品が並ぶ
グラフィックデザイナーとしての作品も時を感じさせないものが多かった
経歴をさらっと見た限り、ちょっとアンディー・ウォーホルを連想したし、アンディのグラフィックアーティスト時代の作品は好きだった。なによりアンディを少し詳しく知る機会があり、そのことで彼を見直したりしたので、レオ・レオーニと「出会い」にも期待した。そのあたりのことはこちらで(とりとめのないこと - kebaneco日記)。
グラフィックデザイナーとしてのレオーニの作品もウィットに富んでいて、今見ても新しくて、デッサンの力に言葉が出なくなっちゃったんだけど、政治風刺や、水彩とコラージュを組み合わせた不思議な画風の挿絵、絵本の内容、にはそれ以上に感動した。
「プロジェクト:幻想の庭」は展覧会終了後、区立美術館に寄贈されるとのこと
展覧会自体は、絵本の原画を目当てにやってきた人たちと、あたしたちのようにグラフィックデザイナー時代や風刺画を目当てにしてる人たちの、2種類。明らかに異なるターゲット両方を満足させる面白い企画だという印象。コロナに振り回された2020年最後の美術展がここでよかったね、と大満足で帰ってきた。
板橋美術館はJRの駅から遠かったので今回は諦めましたが。。
尤も私はスイミーなど絵本作家としての顔しかよく知りませんでした。
魅力的な作品が数多く、興味深いです。
色んな面をお持ちの方だったのですね。
娘が買ってきたフレデリックの小さなぬいぐるみのことをリリーさんがとても気に入り、舐めすぎて中身が出てきたのでさよならしましたという事を思い出しました。
最後の「プロジェクト:幻想の庭」、私は心理療法の一つ、箱庭療法の箱庭を連想しました。
どんな意味があるのかな。
原画も多く展示されていて、絵本作家のレオレオーニのファンにも楽しめました。
美術館のすぐそばに山羊がいてびっくりしました(笑)
レオーニ自身はアムステルダム生まれのユダヤ人で子供の頃イタリアに移住しその後ナチスから逃れるためアメリカに亡命したものの共産主義者として政権からマークされたこともあ5い、アメリカでの成功後イタリアに戻った、と、常に社会との関係が緊張していた人のようです。。
リリーさん、さすがですね、ネズミだってわかってたのかしら。
レオーニ自身が「平行植物」と呼んだ、想像上の植物群があります。その植物図鑑の著作もあります。
並行植物を絵ではなく立体にしてインスタレーションにしたのが幻想の庭、だと思います。
娘が初等科2年の運動会の学年ダンスで、スイミー(大きい魚の目)になったのです。
母は婆さん体育教師から前日に黒いTシャツに縫い付けるようにと大量のスパンコールを渡され、(いじめかよ)と思いながらほぼ徹夜で縫い、娘はその時の主役が忘れられず、長らくダンスにかかわることになった忘れられない作品…
kebaさまの記事を読み、レオニの思想など今さら知りたくなってきました。
年明けてもやってたら行ってみよ!
情報ありがとうございました。
あら〜、素敵な思い出(?)ですね。スパンコールを徹夜で縫い付け運動会の応援なんて、若かったとしても大変じゃないですか。がんばりましたね、平成の母。
年明けも11日くらいまでやってる気がします。土曜日は予約でいっぱいでしたので、いらっしゃるおつもりなら時間指定だけでもお早めに(その時点では支払い発生せず)。