無関心は罪だ

ジュネーブで開かれていた、核拡散防止条約再検討会議の「いかなる状況下でも核兵器が再び使用されないことが、人類の共存のためになる」という共同声明に、イランも含めて７０カ国以上が賛同したのに、日本が賛同しなかったという。菅官房長官が「安全保障を考えるとふさわしい表現か疑問があった」と言い訳した。北朝鮮が緊張状態にあるため「いかなる状況下でも」というのが強すぎる、というのだ。つまり、きたちょ～に核兵器使うことには躊躇しませんといっているわけ、ありえね～。そんなことするなら、「唯一の被爆国」って枕詞、都合のいいときだけに使うの、金輪際やめてもらおうか。

あたしはそういう人たちがこの国の意思決定をしているってことに、激しい嫌悪感を感じる。そして、その人たちが姑息にも、国民投票に関する憲法の条項だけを先行して改正し、「憲法改正」という実績を作り、簡単に改憲できるようにされてしまった憲法を、「独立のため」とかいいつつ憲法上の制約にとらわれることなく今以上にアメリカに追従できるように変更しようとしていることに、果てしない恐怖心を抱く。アベシンゾ～ったら、国会議員の３分の２の発議でしか憲法改正のための国民投票が行えなくなっている９６条を、国会議員の過半数で行えるようにしようとしている。この夏仮にねじれが解消されてしまったら、その動きが始まる。参議院選挙は３年に一度しかない。今後３年でこの国はいったいどうなってしまうのか、その出発地点になってしまいそうなこの夏の選挙が、あたしは怖くて仕方ない。

それにしても、いまの政治に対してなぜ人々は声を上げない？なぜ関心を持とうとしない？株価が上がっても普通の国民の生活はすぐには改善されない。企業業績が回復しようが、日銀が国債を買い入れて市中にじゃぶじゃぶ資金があふれても、その資金が調達コスト以下のリターンしか生まないものに投資される限りにおいて、日本は競争力をそがれるだけなのに。円安になってもその弊害を被る人たちがいるのに。いつまでたっても口先だけでできる２本目の矢までで、規制改革して競争力を強化するというもっと知恵も力も必要な３本目の矢がうたれないじゃないか。なぜそれを批判しない？株価が少々上がったからといって、このアホ政治を野放しにしていいはずはないのに。

無関心は罪だ。無関心という「追認」の代償は自分たちが払わされるのだと、あの膨大な箱ものの損切り処分で気づいたはずじゃなかったのか。「エライ人が自分たちにかわって決めてくれる」って思ってる「エライ人」は単に「偉そうな人」であって、決して「エラく」もなければ「自分たちのことを考えて」なんていないこと、とうの昔に学んでたはずじゃなかったのか、とニュースでインタビューされてお気楽なことを口にする街行く人に悪態ついてるあたし。

しかも現行の国民投票法には投票率に関する規定がない。仮に国民投票の投票率が10％であってもそのなかで過半数がとれれば、有権者の５％の改憲ができてしまう状況。国民投票法に国民投票自体が有効に成立するための規定を入れれば、少なくとも無関心層が不作為によって与党の提案を黙認するのは防げる。が、日弁連が４０％を最低投票率に定めるよう意見しているにもかかわらず、自民も民主も必要ないと取り合っていない。今のままでは、無関心＝与党にとってありがたい、かつてある首相が有権者に「寝ていてほしい」といったまさにその状態なのである。あ～、もうっ（ドタバタ・ジタバタ←地団駄踏んでる音）

トコトコとやってきたマロが「そ～です、無関心は罪です、ボクのこと注目してください」って言っている。すっ、すんまへん・・・