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泡盛なかゆくい

第一期・泡盛マイスターがお届けする、沖縄やアルコールに関する日々雑感。

球磨焼酎 遊木ー高田酒造場

2009年12月13日 | スピリッツ/リキュール/ウイスキー/焼酎
12月8日、昨年に引き続き日本経済新聞社の主催による「本格焼酎・泡盛の夕べ」という大試飲会に参加してきました。夕方16時から19時までとあって、普通に仕事をしていたら参加ができないと思い、午後半休をいただくことにしました。といっても、16時までブラブラしているのも面倒だなと思い、結局15時半まで会社で仕事をして、それからの出発となったのでした。

聞けば今年は2,800人ほどの応募があり、抽選で800人が招待されたとのことです。私は今年で3年連続で入場ハガキをいただいたので、申し込んだら全員ハガキが届くんだろうなと呑気に思っていたのですが、お友達が当選しなかったんだと仰る参加者もいまして、今年の最後の運を使い果たしてしまったのではないかという気持ちになりました。そういえば、まだ年末ジャンボ宝くじを買ってない...。

今年の「本格焼酎・泡盛の夕べ」は、ブース出展31社、商品出展7社でした。沖縄県からは、久米島の久米仙、瑞泉酒造、比嘉酒造、そして酒造協同組合のブース出展でした。瑞泉の梅酒が美味いという評判をあちこちで耳にしたので、初めて瑞泉の梅酒を試飲してみたら、これが実に美味い。他にも梅酒を持ってきている酒造がいくつもあり、参加していた女性たちの多くは、焼酎そっちのけで梅酒ばかり飲んでいるように見えました。

そんな試飲コーナーで、今年一番とも言える酒との出会いがありました。
熊本県から出展されていた高田酒造場さんの球磨焼酎「遊木(ゆき)」です。

写真にもあるように、高田酒造の十二代目のお父さんと、将来に高田酒造を継ぐために東京農大で醸造学を勉強中の娘さんと、お二人でブースを切り盛りしていらっしゃいました。十二代目の啓世さんも同じく東京農大のご出身のようで、親子二代に渡って同じ教授にお世話になられているそうです。酒造所の方が東京農大で勉強されたという話をこれまでにも聞いたことがありますが、親子二代に渡って同じ師を持つ...というのは珍しくないのでしょうかね。

「出展されている酒造さんはみんな大手で、自分たちみたいな小さい蔵が出て来ちゃってスミマセン!」ともの凄く控えめな発言をする十二代目でしたが、立ち居振る舞いは芳醇な澄み切った香りの完全手造りの焼酎たちを引っさげて自信に満ちあふれているように見えました。聞けば、日経新聞社の方が高田酒造の酒をとても気に入ってくださって、熱意にほだされての出展だったとか。その方のおかげで、私は高田酒造さんと出会うことができたわけで、これも今年の最後の運とも言えるかと。

さて「遊木」ですが、球磨焼酎の原酒を5種類の樫樽で貯蔵したものです。夏場でも涼しい石蔵に、ホワイトオーク樽、リムザンオーク樽、コニャック樽、シェリー樽、スコッチ樽の5種類の樽で寝かせ、最終的にはブレンドして出荷されているのだそうです。まさに樽の「木」で「遊んだ」酒というわけです。ブランデーのようなバニラフレーバーに包まれた米焼酎で、やわらかさを感じる25度はストレートで味わうのにちょうどいい。手で少し温めながら香りの変化を待つとマーマレードやチョコレートのような香りがうっすらと表に出てくるようです。同じく樽貯蔵に「Oak Road」という37度の銘柄もあるのですが、こちらはよりブランデーっぽさが強く、米焼酎としての存在感をマスクしてしまっているように感じました。私個人的には「遊木」の方をお勧めしたいです。

長期貯蔵とのことでキレイな琥珀色をしていたので「かなり色出てますけれど、国税庁の審査は大丈夫だったのですか?」と聞いてみると、娘さんと二人で「そーなんですよ。これ、ちょっと濃いかなーと話をしてたんですが、審査はちゃんと通ったので大丈夫です」とのことです。出荷量も限られているようですが、東京なら日本橋と玉川の靍島屋なら買えるそうです。ぜひ機会がありましたら、皆さんもお試しください。

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