泉を聴く

徹底的に、個性にこだわります。銘々の個が、普遍に至ることを信じて。

日が差して、風が吹く

2021-11-18 20:43:37 | フォトエッセイ
 イチョウが見頃だろうと思い、所沢の航空公園へ走って出かけました。
 花や紅葉の見頃を察知する感度は、日に日に高まっているようで、今日もドンピシャり。
 公園内をぐるっと走って、最も引かれた場所で写真を撮っていると、ずっと曇りだったのに日が差し、風が吹いた。
 ハラハラと黄葉が落ちて舞った。
 かがんでいる私の上にも舞い落ちた。
 タイミングというのは合うようになっていくのでしょうか。
「うつ」という長い滑走路から離陸するために、私に必要だったものはたくさんありますが、ランニングと写真は、その中でも大きな場所を占めています。
 このブログは、歩くことと写真から始まったと言ってもいい。
 歩くことが走ることに進化し、写真は写真のままだけど、風景だけでなく本も撮影するようになったし、小説を作る上でも欠かせなくなった。
 夢中になれるものは続いていく。続いていくことで、夢中になれるもの同士はつながっていく。点が線となり、線は面となり、面には色がつき、立体化し、独立し、歩き始め、ついには人物ともなる。夢中の中に小説の芽があり、人間の成長も回復もそこにあった。
 走って写真を撮ることで、私は私から抜け出し、自然の中に入っていくことを学んできたのかもしれません。写真と文章は、その一回ずつの記録。
 空っぽになり、自然と一体化すること。これ以上のストレス発散を知りません。
 写真から発展したインスタグラムも継続しています。
 今日はイタリアの方、ロシアの方からも「いいね」をいただきました。
 写真は、簡単に海を超えていく。国境も文化や言葉の違いも。
 人に、確かにある共通の感性を分かち合うこと。
 これもまた小説の細部の土台になり、ささやかだけど大事な生きる楽しみになっています。
 私よりももっと上手に写真を撮る方々は、数え切れないほどいらっしゃる。私よりも、もっと上手に小説を書く方々が、たくさんいらっしゃるのと同じように。
 だからこそ謙虚に学び、良いものは共有しあい、少しでも上手くなりたいと願い、実践は続いていきます。
 

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