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泉を聴く

徹底的に、個性にこだわります。銘々の個が、普遍に至ることを信じて。

スラムダンク

2018-02-01 18:46:31 | 読書
 

 漫画を全部買って読むというのは初めてかもしれません。なので、ちゃんと感想も書いておきたくなりました。
 全31巻。時間を忘れて楽しめた。
 どうして「スラムダンク」なのか?
 今、書いている小説に、バスケットボールに熱中している中学生が出てくる。
 試合の場面も描こうと思っている。
 でも、どうしてバスケなの?
 自問自答を繰り返すうち、私の小学、中学時代の花形の部活はバスケだった(と私は感じていた)。
 というのと、「週刊少年ジャンプ」で、最後まで読んでいたのが「スラムダンク」だったと思い当たる。
 高校時代、まだ立ち読みできた。でも、終わりまで読破していなかった。
 そのうち大学受験という大きな壁にぶち当たって、漫画からは離れたから。
 あれからもう20年以上経って、小説を書き進めるうちに、かつて熱中していたであろう漫画とは何だったのか確かめたくなった。
 バスケのことも、もっと知りたくなっていた。
 で、再読を始めたら、はまった。よくわかった。
 ただの漫画ではなかった。生きる目的や信頼すべき大人を見出せていない「桜木花道」が主人公。
 しかも初っ端は「失恋」から。振られ続けて50人。
 大げさなのが漫画の特徴ですが、振られっぱなしの私の心をつかむには十分だった。
 そのあとも、続々出てくる。中学ではスターだった三井が、膝の怪我をきっかけにぐれる。
 三井の目の敵にされた後輩の宮城が、歯を折られ入院している。
 流川はバスケ以外眼中にない。そのために問題も多々。
 問題児軍団をまとめるキャプテンの「ゴリ」赤木。ゴリとともにチームのクッション役になる「メガネ君」小暮。
 そんな湘北高校のバスケ部を率いる安西監督。
 みなに個性があり、過去があり、バスケによって成長し、未来が開ける。
 小説的と言えばいいのか。
 小説を書けば書くほど、漫画との類似性を感じます。
 この世に表したいものが、絵になるか、文になるかの違いだけ。
「本当にいいもの」には、共通する何かがある。
 その本物の何か、十分に吸収できているといいのですが。

 井上雄彦著/集英社/1991~1996

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