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[編集] 民族対立
マレーシア史上最大の民族対立事件である5月13日事件以降、華人系とマレー系の対立構造が鮮明となった。 詳細は「5月13日事件」を参照 マレー系の保守政治家の一部が「他民族が居座っている」または「間借り人である」といった趣旨の差別発言することがあるが[37][38]、マレーシア建国時 (憲法上「マレーシアの日」と呼ぶ[39]) の協定 (1957 年制定マレーシア憲法第 3 章[40]) において、マレー半島およびボルネオ島の該当地域で生まれたすべての居住者に国民となる権利が認められているため、正確な理解とは言えない。この発言にも見られるように、マレーシアは多民族社会とはいえ、その内情は必ずしも平和的なものではなく、民族間の関係は常に一定の緊張をはらんだものとなっている。 実際、各民族の居住地域は明らかな偏りがあり、例えば華人系はジョホール・バルやクチン、ペナン(ジョージタウン)、イポー、コタ・キナバルといった都市部に集団で居住していることが多く、インド系は半島南部やボルネオ島西部の農村部、あるいは大都市圏のスラム化した地域に多い。
唯一、最大都市クアラルンプールのみが国全体の民族比率に準じているが、生活習慣の違いといった理由から、民族間の交流はあまり盛んではない。 2008 年には、住民を起訴なしで無期限拘束できる国内治安法に対する大規模な反対集会が開かれ、翌年にも同様のデモが行われた[41][42]。
[編集] 宗教
イスラム教が国教であり、マレー系を中心に広く信仰されている。中国系は仏教、インド系はヒンドゥー教徒が多い。また、イギリス植民地時代の影響でキリスト教徒もいる。東アジアの非イスラム教国に住むムスリム(イスラム教徒) は、一般にマレーシアの見解に従うことが多い。 なお、マレーシア政府は先住民族を原則としてムスリムとして扱い、イスラム以外の信仰を認めていない (ブミプトラ政策の影響)。しかし、実際には無宗教であったり、伝統宗教 (アニミズム) やキリスト教を信仰する先住民も存在する。 イスラム教徒と婚姻関係を結んだ場合、イスラム法の関係で非ムスリムも必ずイスラムへ改宗し、イスラム風の名前を名乗らなければならないため、ムスリムであることが法的義務とされるマレー系住民と結婚する他民族は少ない[43]。ただし、オラン・アスリと呼ばれる先住少数民族は、登録上はマレー人とされるが必ずしももムスリムではない[44]こともあり、特にサラワクでは華人系との婚姻が珍しくない。 近年では、非イスラム関連の出版物において神を「アラー」と表記できるかどうかが国民
的な議論[45]を呼び、政府がその使用を禁じたことから、キリスト教の司祭 (カトリック関連雑誌の編集者) が政府を相手取って裁判を起こす事態にまで発展した[46]。結果として、クアラルンプール高等裁判所が政府の見解を退けたが、これに国内のムスリム勢力が反発、カトリック教会を襲撃する事件が相次いだ[47][48][49]。また、今度はその報復と見られるモスクに対する嫌がらせが続発しており[50][51][52]、宗教間における対立も激しさを増している。
[編集] 言語
国語および公用語は「マレーシア語(Bahasa Malaysia バハサ・マレーシア)」である(1967年まで英語が公用語)。マレー語は広義ではインドネシア語などを含む場合があり、政府が「マレーシアの国語としてのマレー語」を「マレーシア語」と表記することを定め、2007年より正式に使われている。 イギリス植民地時代の公用語である英語は、現在は準公用語として広く使用されマレーシア語とともに各民族間の共通語の役割を担っている。
マレー人はマレーシア語を母語にしているが、東マレーシアのサバ州・サラワク州ではイバン語、ビダユ語、カダザン語などを母語とする先住民もいる。マレー語は固有の文字を持たなかったため、アラビア文字を改良したジャウィ文字が使用されていた。現在ではローマ字表記が用いられているが、ジャウィ文字もごく一部で使用されている。一部のマレー系民族主義者のグループから道路標識などを全面的にジャウィ文字にすべき、などといった主張もされることもあり、中華系からの反発を呼んでいる。
華人は、かつて中国南部から移ってきた人びとが多く、広東語、福建語( 南語)、潮州語、客家語潮州語などの地方語が母語になっているが、中国語の学校教育は北京語に近い普通話で行われているのでこれが共通語になっている。漢字は繁体字も簡体字も使用されているが、学校教育では簡体字、商店や商品の包装では繁体字が主に使用されている。
インド人は多くがタミル語を母語としている。
英語を母語とするマレー人、華人、インド人も多く、また中国地方語の種類も多く、世界でも有数のマルチリンガルが多い環境となっている。 近年、華人以外も中国語教育が盛んで、少なくともホテルや観光地、ビジネスでは中国語だけで事足りるほどであり、これは同じく華人の多い隣国タイとは大きな違いである。
[編集] 教育
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「マレーシアの大学」も参照 マレーシアの公用語はマレーシア語であるが、タミル語と中国語、英語も教授言語となっている。小中学校では、民族別にマレーシア語、中国語、タミル語が教える学校によって異なって使用されており、いずれの学校でもマレーシア語と英語が必修科目になっている。 教育制度はかつてイギリスの植民地であったことからイギリスとよく似ている。教育制度は小学校6年 (primary school, またはSekolah Rendah Kebangsaan・Standard 1~6)、中等学校3年と高等学校2年 (secondary school, またはSekolah Menengah Kebangsaan・Form1~5)、大学進学過程2年 (Lower 6とUpper 6)、大学3年~6年。マレーシア教育省は学問修了の国家的な試験を実施しており、小学校修了時はUPSR、中等学校Form 3でPMR、高等学校Form 5でSPM、その後の高等教育過程学年のLower 6にてSTPM、Upper 6にてSTTPMなどの試験を受ける。複雑なのは、マレー系の小学校を修了しUPSRを受験したものは、
試験の結果に関わらずそのまま中等学校のForm 1に進級できるのだが、中国系またはインド系の小学校の修了試験でマレー語の科目で成績が悪い場合はForm 1に進級することはできず、1年の予備学年 (Peralihan/Remove Class) を履修してからでなければ、Form 1には進級できない。Form 5終了時のSPM試験の成績優秀者は、新聞の全国版に大々的に発表される。 公立の中国語学校は小学校までしかないので、卒業後は一般の(マレー後主体の)公立学校や、私立学校に進むことになる。公立の学校の中には、数は少ないが中国語を課外授業として選択できる学校や、正規の授業として中国語を取り入れている学校(華中と呼ばれる)もある。現在、華中は人気があるため、UPSRの結果がよくなければ入学も困難である。 中国系の私立学校は独立中学校(Chinsese Independent High School)と呼ばれ、マレー風の名前の付く私立学校の5年間のKBSMとは別の6年間の中国語を主体とした教育を行っており、そこに通う子供たちはSPM PMRの中国語版とも言える「独立中学統一試験」を受けることになる。
この試験は台湾や日本やアメリカなどマレーシア以外の国で高校の卒業資格として認められるため、卒業後は台湾を初めとする海外の大学に留学する子供の割合が多い。
[編集] 文化
詳細は「マレーシアの文化」を参照
[編集] 食文化
「マレーシア料理」も参照 イスラム国家ではあるが、華人や外国人は飲酒も可能、豚肉も食べたりと非常に食の自由度が高い (マレー系はムスリムであり、酒や豚肉を口にしない)。特に中華系移民の間から発祥したマレーシアでしか味わえない食べ物もある。中でも肉骨茶(バクテー) は人気が高い。南国なのでフルーツは非常に多彩であるが、多くが国外からの輸入である。マレーシアの食料自給率は高いとはいえない。有名なドリアンは最もポピュラーな果物の一つであり、屋台などでも容易に購入できる。 大量の唐辛子・香辛料・海老のペーストをミキサーにかけ煮詰め、ココナッツミルクを入れ更に煮詰め、ビーフン・太麺をゆで、ビーフン・太麺・ゆで卵の上にペーストをかけるニョニャ・ラクサ (Nyonya Laksa、母の麺) という料理が存在する。 マレー料理の代表として、ココナッツミルクで炊いたご飯に油で揚げたにぼし・ピーナッツ、ゆで玉子・きゅうりを乗せ辛いソースを添えたナシレマッがあげられる。 インド系料理の代表として、ロティやトサイという米粉や小麦粉をクレープ状に焼いたものに、カレー風
味のソースをつけて食べる朝食がある。
[編集] 音楽
西欧の現代音楽シーンとは係わり合いがなさそうに思えるが、21世紀以降、タズル・イザン・タジュッディン、キー・ヨン・チョン、アエノン・ジャエン・ルー、ジィ・アーヴィなどの新世代は海外で積極的に評価され、国際的にトップレベルの水準に達していることで知られる。
[編集] 世界遺産
マレーシア国内には、ユネスコの世界遺産リストに登録された自然遺産が2件ある。詳細は、マレーシアの世界遺産を参照。
[編集] 祝祭日
日付 日本語表記 現地語表記 備考
1月1日 正月 Tahun Baru
旧暦1月1日・1月2日 旧正月 Tahun Baru Cina
ヒジュラ暦第3月12日 ムハンマド誕生日 Maulidur Rasul
5月1日 メーデー Hari Pekerja
5月の満月 釈迦誕生日 Hari Wesak
6月第1土曜日 国王誕生日 Hari Keputeraan Agong
8月31日 国家記念日 Hari Kebangsaan
ヒジュラ暦第10月1日・2日 イスラム断食明け Hari Raya Puasa (Eid Al-Fitr)
ヒンドゥー暦6月 ディーパバリ Deepavali
[編集] 脚注
^a b c d IMF Data and Statistics 2009年4月27日閲覧 ([1])
^ 英国の規程法データベース:連邦マラヤ独立法1957年の (c. 60)
^ 国連条約第10760, 契約は、グレートブリテン及び北部アイルランド、マラヤ連邦、北ボルネオ、サラワク、シンガポールのイギリスの間、マレーシアに関連する
^ Himansu Bhusan Sarkar (1970). Some contributions of India to the ancient civilisation of Indonesia and Malaysia. Calcutta: Punthi Pustak. p. 8.
^ D'Urville, Jules-S bastien-C sar Dumont; Isabel Ollivier, Antoine de Biran, and Geoffrey Clark. "On the Islands of the Great Ocean". The Journal of Pacific History (Taylor & Francis, Ltd.) 38 (2).http://www.jstor.org/stable/25169637.
^ Sakai, Manako. Reviving Malay Connections in Southeast Asia.
^ (財) 自治体国際化協会 (編) 『ASEAN諸国の地方行政』 (PDF版)、2004年。
^ 2012 Global Cities Index and Emerging Cities Outlook(2012年4月公表)
^ NHKBS1「きょうの世界」 2010年4月19日放送回より
^ NHKBS1「ワールドWaveトゥナイト」 2012年10月10日放送回
^ IMFによるマレーシアのGDP
^ 内閣府による県民経済計算
^ 経済誌『マレーシアン・ビジネス』による。[7]
^ http://www.tanakanews.com/980608hindu.htm
^ http://www.mlit.go.jp/common/000116964.pdf
^ http://www.oshima-k.ac.jp/kakari/tosho/kiyou/kiyou39/contents/18-17%20Miyaoku.pdf
^ http://www.lib.kobe-u.ac.jp/repository/81001743.pdf
^ http://kamome.lib.ynu.ac.jp/dspace/bitstream/10131/3942/1/12022165-01.pdf
^ http://peranakan.tuzikaze.com/Peranakan.html
^ http://homepage3.nifty.com/ryuota/kakyo.html
^ http://www.icis.kansai-u.ac.jp/data/jisedaipaper01/08.pdf
^ http://www.ritsumei.ac.jp/acd/re/k-rsc/ras/04_publications/ria_ja/21_14.pdf
^ http://www.geocities.jp/koji_777_win/column/column78.htm
^ http://www.mlit.go.jp/common/000116964.pdf
^ http://www.lit.nagoya-u.ac.jp/education/pdf/m02/21.pdf
^ Daniels, Timothy P. (2005), Building Cultural Nationalism in Malaysia, Routledge, p. 189,ISBN 0415949718
[編集] 関連項目
マレーシア関係記事の一覧
ジム・トンプソン
[編集] 外部リンク
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マレーシア政府 (英語)
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日本政府
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観光
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その他
JETRO - マレーシア
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