ガトゥ・ハロゥ

八犬伝と特撮と山田風太郎をこよなく愛する花夜のブログ。

白土三平の忍者モノっぽい ~【忍者八犬伝】~

2006年12月18日 02時21分33秒 | 八犬伝いろいろ



私と同じく八犬伝マニアの女性から譲ってもらったもの。
ヤフオクで手に入れたらしい…けど、これって貸本って種類なのかも。

この絵柄って…白土三平っぽいんだけど、哀しいかな『貸本漫画』
らしいので出版元は記載されてるけど、肝心の作者名が書いてない。
出版年と出版元でなんとか調べたトコロ、かなりの高確率で白土三平だと思う。

あーもうじれったい。
どなたか白土三平作品完全データ表とか作ってください。

で、あらすじ。
「犬」の字のつく名前の忍者が8人出てきます。

□八犬士?□


・犬丸

      
・犬水    ・犬角   ・犬太郎   ・犬次郎   ・犬四郎   ・犬千代   ・犬風

いや、本当にそうとしか書けないんですよ。
姫様はいません、犬も出ません、珠は…一応出てくるというのか。
最初の頁に書いてあるあらすじ読むと、「水晶の珠から生れた八人の忍者」
という設定なので、珠もあったらしいです。

物語の核が2つありまして。
ひとつは主人公である犬丸を始めとする八犬士忍者が、火炎の巻物を
巡る石山城と犬丸城の争いに巻き込まれるという話。

もうひとつが、剣流寺一角を仇として探す青年・月影兵助のお話。
石山城の忍者に片腕を切り落とされた兵助を助け、
「そんな剣では俺は倒せん」と彼を鍛える一角。自分の命を狙う
兵助を鍛え上げて、ラストで一角は仇として討たれる。

…なんか燃えますね。

今ではそう珍しくない展開だけど、こういう展開で思い出したのが
「チリンの鈴」。アンパンマンのやなせたかしさんの初期童話のひとつ。
アニメにもなったので知っている人は知っている迷作。狼のウォーに
母親ヤギを殺された(喰われた?)子ヤギのチリンは、ウォーを倒すために
ウォーの元へ。ウォーに鍛えられ荒々しくも強いヤギへと成長したチリンは
ウォーと戦い倒す。が、普通のヤギとは雰囲気も外見も異なって成長した
チリンは元いたヤギの群れには戻れず、ひとりどこかへと立ち去る。

「ウォー!! ぼくは君のことが…!!」

好きだったんだよね、好きになってしまってたんだよね?

それが親の仇で種族が違って食うか喰われるかの関係だとしても。
思えば、童話で萌えたのは、このチリンとウォーの関係だったな。
「あらしのよるに」のメイとガブを知る20年近く前のこと。

「ふぶきのあした」のラストで物語終わりだったらやっぱり哀しいし。
ガブとメイのように、チリンとウォーもハッピーエンドになって欲しかったな。


(上記カット:東邦図書出版社「忍者八犬伝」(東邦プロダクション 3巻) より引用)

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