ガトゥ・ハロゥ

八犬伝と特撮と山田風太郎をこよなく愛する花夜のブログ。

「千代ちゃん錦ちゃんの里見八犬伝」 【別冊 近代映画】

2010年09月07日 00時00分15秒 | 八犬伝いろいろ

(八犬傳特集号 【別冊 近代映画】)

一昔前の映画【里見八犬傳】で、主役を演じた時代劇俳優の記事で
埋め尽くされた夢のようなアイドル雑誌(笑)
犬士ピンナップやら、【里見八犬傳】名場面集やら。

この【八犬伝】(1959年)では梨園の御曹司やら、将来有望株の俳優やら
とにかく顔と品のよさがにじみでているような優等生顔が多い。
信乃の伏見扇太郎氏、現八が尾上鯉之助氏
小文吾は山手宏太郎氏、大角は南郷京之助氏、荘助は高島新太郎氏。
毛野は沢村精四郎氏、親兵衛は大里健太郎氏。
道節は里見浩太郎氏。滝田城の若き城主の里見義通は目黒ユウキ氏。

目黒ユウキ氏って目黒祐樹氏か…!いや今気づいたわ。
角川映画版では悪側の筆頭・蟇田素藤!
旧作2作の【八犬伝】では八犬士に守られてる里見義通の役なのに。
【八犬伝】で善悪両方のボスを演じた人なのか。
これもスゴイな。うっかりしてた。

勧善懲悪のハッピーエンド。なので、
雛衣さんは生き返るは、偽村雨丸のせいで悪代官に浜路が献上
されそうになって信乃が助けにやってくるわ、小文吾にも
いいなずけがいていろいろあって…

でも、本格チャンバラ時代劇といいつつ、半蛇人や大蜘蛛、大蛇出現。
道節なんかリアル天外魔境というか正しい昔の忍者のイメージというか
巨大なガマに乗ってドロンッ。
真面目なのにどっかオチの無いコント風。しまいには怪人コウモリ男が
出てくるし。どこの仮面ライダー第1話ですか。
…東映時代劇といっても限度があるだろうとツッコミたい。

八房からしてヒーローの元になってるし。

大蛇から助けられた子犬は里見家の忠犬となって、里見義実が殺した
大蛇の娘・白比丘が幼い姫を狙ったときも身をもってこれを退治。
死ぬ寸前、身体から八つの光が飛び散り、これが後の八犬士。
なので、伏姫不在の【八犬伝】でもあったり。


特筆すべきはリーゼント頭でいかにもな若大将風の格好での
里見浩太郎こと、”浩ちゃん”のインタビュー記事。若い!

もひとつは、思い出の映画劇場「千代ちゃん錦ちゃんの里見八犬伝」。
こっちはちゃんと伏姫も八房も出てくるし短いながらも五部作で
概ね原作通りの展開の【八犬伝】(1954年)。


やっぱ、東映は【八犬伝】モチーフの変身ヒーローも一度作るべき。

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