かはたれのジエン

イタチの最後っ屁 ・・・なので、コメントにも屁を垂れるしかできませぬ

ブレーキをかける

2024年04月03日 | よしなしごと 

ブレーキ マニュアル

 そりゃあ、資本主義のいいところもあったのだろう。産業革命後、世界の人口は飛躍的に伸びているから(当時は10億人以下)。ということは、全体として豊かになったということだ。(格差や環境破壊、増えすぎという問題はあるとはいえ)

 けれども、悪いところは多いし、致命的なものもある。まずは競争。というと、多くの人はしょうがないと思うかもしれないが、実態は「やりすぎ」なんてレベルではない(日本で普通に暮らしていると、なかなか想像できないかもしれない)。車の運転も習わないうちに、いきなりルマン24に放り出されたようなものだ。

資本主義のやり方はこう。初めに農民の農地を取り上げて貧民にしてから、安い賃金で働かざるを得ない工場労働者として雇う(英のエンクロージャー、松方財政)。競争といっても、平等な競争ではない。スタートラインが違う。

 徹底した効率化。やがて、サンドイッチのレタスを敷くだけの仕事が生じる。そして、格差社会。さらに共同体の破壊。これが意図的にされていたら怖ろしい。日本がなくなってしまう。(グローバル経済なんだからそうなんでしょう)

個人社会は儲かる。例えば、5人家族で冷蔵庫1台で暮らしてたとすると、5人が一人暮らしをすれば5台必要となる。これは冷蔵庫だけじゃなく、他の家電製品、車、家も同様だ。ということは、資本主義は意図的に「おひとりさま社会」にもっていったともいえる。

 よく言われるように、家事労働はGDPには含まれない。当然、子育てもだ(一番大事なのに)。犯罪が多くて警察の出番が増えたり火事が多くて消防車の出動が増えるのは、我々にとってよくないことが起こっているということ。つまり、警察や消防、軍隊は赤字の方がいい。だから公務員なのだが、実は医療もそう。医者が暇で、薬が売れない社会は、人々が健康だということだ。けれども現状は違う。(どころか、巨大な産業となっている)

 資本主義は「脳」の働きそのものだ。合理性を求め、効率化を目指す。際限なく。が、どこかでブレーキをかけなければならない。我々は、数万年前の狩猟採集時代から本能が変わっていないらしい。そのため、当時は貴重だった甘いものは「見たら食べなよ」と報酬系が働く。だから、甘いものが溢れている現代、貪り食ってしまうらしい。資本主義も同じだ。下品な表現だが、猿のオナニーと一緒である。たぶん、ポイントは女性原理。自然と身体を基本に。

資本主義は「自由」主義経済という言い方もされる。共産(社会)主義に比べて自由(free=何をやってもいい)という意味だ。関税をかけて自国の貿易を保護する保護貿易に対して、関税をかけない(=free)自由貿易もそう。「自由」というと聞こえはいいが、「何をやってもいい」ということ。両者とも、束縛からの自由(liberty)ではない。ここに、巧妙な「まやかし」が潜んでいる。

 資本主義が死に体にしか見えない。それは、キリスト教的西欧支配の終焉と言い換えてもいいかもしれない(願望)。祭は終わった。そろそろ現実に戻ろうよ。

AT車の、ブレーキペダルの踏み間違えによる事故が後を絶たない。多くの人は、高齢化によるものと思っているだろうが(それもあるけど)、踏み間違えは若者でも起こる。つまり、構造的な欠陥なのだ。なのに、抜本的な改善はなされず、AT車の比率は増える一方。よくわからない。

 

 

 

 

 

 


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