ゴマにゴマンと不老・制がん物質

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以前のものですが毎日新聞の記事の抜粋です
食品加工の安全性を高める新しい天然抗酸化剤の開発に取り組んでいる
名古屋大学農学部（食品工業化学科）の並木満夫教授ら研究グループが
天然のゴマから発がん、老化の原因となる過酸化脂質の生成を抑制するリ
グナン類縁体の抽出に成功、Ｘ線解析法でその化学構造を解明した。
ゴマは古来から「強壮補精にいい」といわれているが、成分の化学構造を明
らかにした研究はこれが初めてで、専門家も「新しい食品加工、医薬品開発
に道を開く画期的な研究」と高く評価している。

同研究グループは、ユーカリ樹リーフワックスなど山地に自生する木本植物な
どからトコフェロール（ビタミンE）以外の天然抗酸化剤の開発を手がけている
が、昔から「延命長寿にいい」といわれているゴマの抗酸化性に注目。
ゴマは一般にゴマ油の一成分のセザモリンが、精製過程で加水分解されて
セザモールとなり、これが抗酸化性の主因とみられていたが、研究グループは
高速液体クロマトグラフィ－でゴマ油のセザモール量を測ったところ、セザモー
ルは微量しか含まれておらず、その代わりに新しい天然抗酸化剤のリグナン類
縁体が多量に含まれていた。

そこで、この物質を分離し、Ｘ線解析法で化学構造を決定したところ、新しい
リグナン類縁体であることを見いだした。
同研究グループは現在、ラットの肝臓、赤血球を使ってゴマから得られた新しい
天然抗酸化剤の食品、医薬品への応用の基礎実験を続けている。
この新しい天然抗酸化剤は、がん、老化の原因となる活性酸素など変異原性
の抑制にも応用が可能という。
リグナン類縁体とは？
植物の重要な成分の一つで、フェニルプロパン単位が結合した一群の二量体
の天然物のこと
明日に続く・・・

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