和子の記録 フォト&俳句

長い間ネイチャーフォトを楽しんで来ましたが最近これに俳句の趣味が加わりました。まだ不慣れですがブログに載せていきます。

隠れキリシタンの教会を訪ねて 海上タクシーにて Ⅱ

2017-04-27 08:18:33 | 日記

海上タクシー

久賀島の旧五輪教会

旧五輪教会内部 (信徒さんから説明を受ける)

補修工事中の江上天主堂

奈留島にある奈留教会

ユーミン歌碑「瞳を閉じて」

福江島ではコンカナ王国に連泊。旅の三日目は海上タクシーなる舟をチャーターして三つの島を巡りました。昨日の強風雨は治まっていましたが相変わらず曇り空で小さな舟は揺れに揺れました。まず最初は久賀島にある旧五輪教会を訪れました。1881年(明治14年)建立の旧浜崎教会をこの五輪地区に移築し文化財として保存されています。外観は古い日本家屋のように見えたのですが中にはいるとリブ・ボールド天井(空間を天上へ導くゴシック様式の教会建築に多い天井)でシンプルな祭壇がありキリストの養父ヨゼフがキリストを抱いている珍しい像がありました。日本の初期教会建築の代表例となっているそうです。ここは唯一内部の撮影が許されました。歌手の五輪真弓さんはこの五輪地区に父親が住んでいた事から芸名として五輪と付けたそうです。

次に上陸したのは奈留島です。ここでは教会建築で有名な鉄川与助により1918年に建てられた江上天主堂を訪れました。あいにく補修工事のため外観を見るだけとなりましたが大正期の日本の代表的な木造教会です。その後訪ねたのは奈留教会です。迫害から逃れて五島以外から移住してきた人達は最初は島の奥地に散らばっていましたが禁教令が解かれた後、島の各地に教会を建てました。この教会もそのひとつですが旧教会が台風で破損したため昭和36年にコンクリート造りで再建されて四角の鐘塔と尖塔が特徴です。

昼食前に行ったところは急坂の上に建つ桜満開の高等学校でした。ここにはユーミンの歌碑があり、昭和49年長崎県立五島高等学校奈留分校の女子生徒が自分の所にはまだ校歌がないので校歌を作ってほしいとラジオの深夜番組に手紙を出しました。荒井由美(ユーミン)がこれにこたえてこの名曲「瞳を閉じて」を贈ったそうです。広い敷地の中には併合された小学校、中学校、高校があり小中高の一貫教育がなされています。


ひっそりと絶へし弾圧藪椿

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11 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
隠れキリシタンを訪ねて (しんしん)
2017-04-27 10:55:14
和子さん、日が差してきましたね、
思え立ったら、やもたてもてもたまらず実行する行動力に、感心いたします、
それも長い日本列島の西の端、五島列島までお出かけする情熱に感動すら覚えます、
でも、命をかけたキリシタン信者の覚悟の一端を垣間見せていただいた様な気がします、、
ありがとうございました、
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五島は海外からの巡礼も多いそうです (和子)
2017-04-27 20:02:51
しんしんさん

ガイドさんの話では最近は韓国から五島の教会巡りの巡礼者が多くなったそうですよ。えーカトリック信者でなくてもですかと聞いてから、そう言えば私達も四国巡礼は宗派に関係なくお参りしているので納得してしまいました。
思い立ったらすぐに調べ始めて行きたくなる性格のようです。遠くても近くても。
コメント有り難うございました。
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信仰とは (千代子)
2017-04-27 22:10:25
信仰が人の心を動かす偉大な力を持つものだと感じます。本土から遠く離れた五島列島の地で多くの信者の心をとらえ、今におよんでいるようです。仏教も他の宗教もすべて信仰が生活の大半を占めているように思います。
和子さん 毎日勉強をさせてもらいます。ありがとう。

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お久しぶりです (旅友)
2017-04-28 07:05:10
五輪真弓のお父さんが久賀島の五輪地区の出身だったこと初めて知りました。彼女の歌は大好きでよく歌います。
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Unknown (カズノコ)
2017-04-28 10:43:07
五島列島の島々も、生計としたら漁業が主でしょうが、キリスト教のお陰で、教会が建ち文化の香りが感じられるというのは、やっぱりすごいことですね!俳句のように、芯の強さがあるんですね。
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信徒さんから聞いたお話 (和子)
2017-04-28 13:22:51
千代子さん

キリスト教禁教政策を引き継いだ明治政府により明治元年ここ久賀島で島内の信徒約200人が捕らえられ残酷な責め苦を受けました。六坪の牢屋に約8ヶ月閉じこめられ(畳一畳に15人)朝夕一きれの芋を与えられただけで座ることも出来ずに死者が続出しこの迫害での殉教者は42人にもなったそうです。牢屋があった場所は今は殉教記念教会となっていて毎年秋に牢屋の窄殉教祭が行われて
いるとのことでした。現在この島には300人位が住んでいるそうですが初めて移住してきたときは海岸付近は先住民が住んでいたので山奥の未開の地を開墾し大変なご苦労をされたと聞きました。
どんなことにも絶えられたのは神を信じる純粋なまでの真心だったのですね。
コメント有り難うございました。
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五輪真弓 ”時の流れに” (和子)
2017-04-28 13:45:09
旅友さん

五輪真弓のお父様が久賀島の五輪村の出身でお祖父さんは教会でオルガンを弾いていたそうですよ。約30年前初めて父親の故郷を訪れて生まれた曲があの有名な”時の流れに~鳥になれ”という歌です。どことなくエキゾチックな彼女の声はキリシタン弾圧にも耐えた先祖のDNAや風土が醸し出雰囲を感じますが。

今 時の流れに この手をひたせば 泡のように浮かび来る それは悲しみたち

泣かさない もう二度と くりかすこともない 大空にとばしてあげよう 優しい想い出たちと

この歌を聴くと五島の空が旅の記憶となって蘇ります。
コメント有り難うございました。
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海の幸 山の幸 (和子)
2017-04-28 14:24:24
カズノコさん

今回の旅では魚が主体の食事でしたが新鮮なお魚は勿論のこと野菜までも島内でまかなえると聞きました。少しずつ何でも出来るようです。海ではマグロやハマチの養殖が盛んですが島内の人の口には入らず地元では新鮮な安い別の魚が豊富にあるそうです。牛肉、鶏肉、豚肉、果物もしかり。何でも地元でままかなう幸せを体験させて貰いました。
松任谷由実(荒井由美)の「瞳を閉じて」の歌碑にもビックリしました。今ではこの曲は愛唱歌として卒業式などに歌われているそうですが校歌は石本美由起作詞 深町一朗作曲で別にあるそうです。歌碑は校門の脇にあり小学生が校舎の窓から手を振って答えてくれました。
コメント有り難うございました。

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五輪真弓が五島で歌う (和子)
2017-04-28 18:18:16
旅友さん

書き忘れていました。
五輪真弓は2013年10月12日にNHK総合テレビで「SONGS 五輪真弓父の故郷 五島列島へ」で”時の流れに~鳥になれ~”を歌ったそうですよ。聖なる歌声が五島列島の大空に響き渡って多くの人に感銘を与えたとのことです。想いのこもった素敵な歌ですね。
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五島列島の教会 (カタコ)
2017-04-30 11:17:45
和子さん
妙義山にいらしたと思ったら、遠い五島列島までいらしたのね。すご~い!!
教会の建物も島でありながら、素朴な教会がある中で、立派な教会があって、島民の信仰の深さを感じさせられました。いい旅になりましたね。
五輪真弓さんが五島と縁のある方とは
知りませんでした。コンサートに行きましたが、すごい歌唱力でした。
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