コーラ戦争に勝った!
著 R・エリンコ
定価(600円)
新潮文庫
昭和62年5月25日発売
Tumblrでリブログされていた内容が辛辣で読んでみたいと思った本。
絶版になっていることから、amazonで中古本を買いました。便利な時代ですのう。
内容としては、当時のペプシの社長エリンコが老舗コカコーラと戦うエッセイものです。
ペプシのイメージキャラクターやCMにマイケルジャクソンを起用したり、
新しい商品を販売したり、その販売のために株主等様々な人々を説得する。
エッセイというより、ビジネス書というより、奮闘記。
500ページ以上の読み応えのある内容です。
時代がバブルだけにお金のかけ方もイメージ作りもスケール感がハード。
伸びていこう、打ち倒してやる。
ブランド力を高めてオリジナリティを高める方法が相手を打ち倒すことに正義があったかのような。
アクション映画を見ているような爽快感があります。アメリカ的。
ある意味で今ほどコンプライアンスが叫ばれなかっただけに自由度が高く、
こういう流れがあって、マイケルジャクソンやマイケルJフォックスのあの有名なCM。
エッジと風刺のきいたCMができたと思うとニヤリとしちゃうんです。
これを読んだ後は、ペプシしか飲めなくなるぜ。
最後に、勝田が気に入った文章をいくつか紹介します。
・私はいつのまにか、あるいはどこかで-理由はわからないが-
この世でできる一番いいことは、なるべく大訓尾経験を積むことであるという考えを
持つようになっていた。目標を早く決めないようにし、
多少は運の流れに任せて、いろいろなことをしてみたかった。
・部下に対して厳然と、思いやりと愛情さえももって接することを忘れないように、
特に努力しなければならない場合もある。
しかし、それだけの価値はあるのだ-
部下にとっても、会社にとっても、自分自身にとっても。
・ビデオ・カメラはマイケルのすぐ後について、どこかの階段を降りていくところを
追っている。新聞の記事では、髪に火がついたと言っていなかっただろうか?
私には頭全体に見える!その炎の大きさといったら!人間松明ではないか!
このフィルムは決して公表できない-あまりにも恐ろしい。
・「法律顧問の承認は得ないのですか?」とジョーが訊く。
「かまうものか」と私は言う。
・変化がなければ生き甲斐もない。
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