電車女 その１

昨日、久々に豪快に酔っ払ってるおねーちゃんを電車内で発見した。

おねーちゃんと、多分歳下らしき同僚のおにーちゃんが揃って五反田から乗ってきた。もう一目で見てわかるほどの酔っ払いぶり。練習後で疲れて寝ちゃってた私は、そのおねーちゃんのデカイ声で起こされた。聴力検査に行くことをオススメしたくなるほどの、デカイ声。しかも、酔っ払い特有の”同じ話の繰り返し”が始まり、「私は実家に住む頃から小説を読んでいました」という10秒で終わる説明が、１５分かかっても終わらない。

推測するに、現在某沿線上で一人暮らしをするこのおねーちゃんは、”あまり本なんて読まない人”に見られているらしい。だがしかし、おねーちゃん曰く「実家に住んでいる頃から、小説は読んでいたのよ。ここ最近で本を読むようになったわけじゃないのよっ！」ってことを伝えたいようだ。にわか読書好きって思われるのは、心外みたい。更には、司馬遼太郎作品が好きらしい。たったそれだけのことなんだけど、【実家】って言葉だけで２０回くらい繰り返してたからね。なかなか先には進まないよ。そんな自分がもどかしいってことに気づいたのか、もどかしいのは自分のはずなのに一緒にいるおにーちゃんの頬っぺたをひっぱたいてたよ！おにーちゃんは静かに相槌をうったり話を合わせていただけなのに。

「ちゃんと読んでるんだよぉー。読んでるんだからねー！ちょっとぉ～　」　パチンっ....　

本なんて読まないでしょ？なんて一言もおにーちゃんは言ってなかったってー。

「えへっ」　

えへって、えへって何よ？何で笑ってんのー。ぶたれてんのに、にーちゃんよー！あ、このねーちゃんに惚れてんな？そうだろ？好きなんだろ？

※当たり前ですが、アタシの心の叫びに対してにーちゃんからの返答はございません。

さらには、ヒールを履いて立ってるもんだから、電車の揺れと共にあっちへフラフラ、こっちへフラフラ。人にぶつかってもお構いなし。（気づいてないのかも）渋谷から乗ってきたＢ系（見た目ティナ・ターナー）シスターにもガンガンにぶつかって、相当嫌な顔をされていたけど、Ｂ系シスターは携帯メールに返信するのに必死で、嫌な顔のままメールを打ってるもんだから、えらい怖い形相になっちゃってて、眼の前で座ってるアタシは恐怖で泣きそうになりました。


遅い時間帯の割には、比較的静かな車内で、唯一あきらかな酔っ払いで大騒ぎしてたのは、このおねーちゃんだけでした。


おねーちゃん、池袋で降りなきゃならないのに何を思ったのか目白で降りようとして、おにーちゃんに必死で止められておりました。（何度か降りかけてたからねぇ）結局池袋で無事に降りたみたいだけど、「飲み行こうよぉ～」と目白～池袋間で熱くおにーちゃんを口説いておりました。開業医の親を持つよっぱらい二人の夜はまだまだ続く。。。