厚生労働省が昨日発表した「平成26年度 国民医療費の概況」によると、昨年度において病気やけがの治療で全国の医療機関に支払われた医療費の総額は40.8兆円で、8年連続で過去最高を更新した。増加の理由は高齢化や医療技術の高度化であると考えられており、概要は次の通り。
①平成26年度の国民医療費
・総額40.8兆円、前年度比0.7兆円(1.9%増)
・人口1人当たり32.1万円、前年比6400円(2.0%増)
②制度区分別
・公費負担医療給付分3.0兆円(7.4%)
・医療保険等給付分19.1兆円(46.9%)
・後期高齢者医療給付分13.4兆円(32.8%)
・患者等負担分5.1兆円(12.4%)
③財源別
・公費のうち「国庫」10.5兆円(25.8%)
・公費のうち「地方」5.3兆円(13.0%)
・保険料のうち「事業主」8.3兆円(20.4%)
・保険料のうち「被保険者」11.5兆円(28.3%)
・その他のうち「患者負担」4.8兆円(11.7%)
平成26年度の国民医療費の総額は40.8兆円。この途方もなく巨額な金額をわかりやすく表現するために最もよく使われるのが、GDP(国内総生産)とNI(国民所得)に対する比率で、対GDP比8.33%、対NI比は11.20%。これまでの推移を示すと、平成に入ってから急増基調となっている。(資料1)。
国民医療費の内訳について様々な要素ごとに見ると(資料2)、医療財政構造を改革するのに必要なマクロ視点が自ずと醸成される。例えば、後期高齢者を始めとした高齢者の自己負担をどの程度引き上げられるか、年齢階層ごとに医療費総額をどの程度抑えられるか、財源として公費と保険料の比率をどのような形にしていくか、入院・通院など医科診療をどの程度抑えられるか、といったようなことであろう。
こうした改革の視点は、医療保険システムをいかに持続性あるものにしていくか、即ち費用負担の在り方をいかに適格なものにしていくかである。こうした危機感の原点は、将来の人口見通し(資料3)が起点であり終点である。医療サービスには費用がかかる。その費用を負担する人が相対的に少ない時代が続く限り、医療サービスは規制的に抑制していかざるを得ない。
<資料1>
(出所:2016.9.28 厚生労働省「平成26年度 国民医療費の概況」)
<資料2>
(出所:2016.9.28 厚生労働省「平成26年度 国民医療費の概況(参考資料)」
<資料3>
(出所:国立社会保障・人口問題研究所HP)
①平成26年度の国民医療費
・総額40.8兆円、前年度比0.7兆円(1.9%増)
・人口1人当たり32.1万円、前年比6400円(2.0%増)
②制度区分別
・公費負担医療給付分3.0兆円(7.4%)
・医療保険等給付分19.1兆円(46.9%)
・後期高齢者医療給付分13.4兆円(32.8%)
・患者等負担分5.1兆円(12.4%)
③財源別
・公費のうち「国庫」10.5兆円(25.8%)
・公費のうち「地方」5.3兆円(13.0%)
・保険料のうち「事業主」8.3兆円(20.4%)
・保険料のうち「被保険者」11.5兆円(28.3%)
・その他のうち「患者負担」4.8兆円(11.7%)
平成26年度の国民医療費の総額は40.8兆円。この途方もなく巨額な金額をわかりやすく表現するために最もよく使われるのが、GDP(国内総生産)とNI(国民所得)に対する比率で、対GDP比8.33%、対NI比は11.20%。これまでの推移を示すと、平成に入ってから急増基調となっている。(資料1)。
国民医療費の内訳について様々な要素ごとに見ると(資料2)、医療財政構造を改革するのに必要なマクロ視点が自ずと醸成される。例えば、後期高齢者を始めとした高齢者の自己負担をどの程度引き上げられるか、年齢階層ごとに医療費総額をどの程度抑えられるか、財源として公費と保険料の比率をどのような形にしていくか、入院・通院など医科診療をどの程度抑えられるか、といったようなことであろう。
こうした改革の視点は、医療保険システムをいかに持続性あるものにしていくか、即ち費用負担の在り方をいかに適格なものにしていくかである。こうした危機感の原点は、将来の人口見通し(資料3)が起点であり終点である。医療サービスには費用がかかる。その費用を負担する人が相対的に少ない時代が続く限り、医療サービスは規制的に抑制していかざるを得ない。
<資料1>
(出所:2016.9.28 厚生労働省「平成26年度 国民医療費の概況」)
<資料2>
(出所:2016.9.28 厚生労働省「平成26年度 国民医療費の概況(参考資料)」
<資料3>
(出所:国立社会保障・人口問題研究所HP)
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