日本は津波による大きな被害を受けるだろう UFOアガルタのシャンバラ

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今、日本に一番必要なのは円高だ。自国の通貨の価値を高める。これが一国経済において最も重要なことだ(2)

2016-06-01 08:51:05 | 森羅万象

 

 

『エコノミスト   2016.4.19』 

 

 

 

<識者7人が採点 黒田日銀3年の評価>

<70点 失業率低下が政策の正しさを証明 2%未達は消費税増税が原因  (高橋洋一)>

・この3年の日銀を評価する基準は2つある。失業率とインフレ率だ。

 まず完全失業率は3.3%(2月時点)まで下がっている。金融政策は失業率に効く。失業率が改善しているから、期待への働きかけや波及経路は機能しており、量的・質的金融緩和(QQE)が正しかったことを示している。

 

・原油安によってインフレ2%を達成できなかったという日銀の説明は、短期的には確かにそうだが、3~4年で見ると影響はなくなる。消費増税の影響を見通せなかったので、結局、原油安を方便として使っている。

 

・日銀当座預金への0.1%のマイナス金利の導入は金融緩和として評価できる。

 

・金利を下げて、民間金融機関の貸し出しを後押しすれば、借りたい企業や人は出てくる。ビジネスをしたい人にとってはチャンス到来だ。

 

・国債などの政府債務残高は現在、約1000兆円。日本政府の資産を考えると、ネット(差し引き)で500兆円になる。そこに日銀を政府との連結で考えると、日銀が300兆円分の国債を持っているから、政府債務は連結すると200兆円ということになる。GDP比で考えると欧米より少ない。

 そして、日銀が出口戦略に入る時も国債を吐き出す(売る)ことをせずに、GDPが上がるのを待てば、日本政府の財政再建が実はもう少しで終わる。財政ファイナンスで最悪なのは、ハイパーインフレになることだが、今の日本はインフレ目標もあり、その懸念はない。国債も暴落しなくていい。何も悪いことない。

 

 

 

『最強国家ニッポンの設計図』  ザ・ブレイン・ジャパン建白

大前研一   小学館   2009/6/1

 

 

 

<核、空母、憲法改正、そして国民皆兵制もタブー視しない真の国防論>

<北朝鮮を数日で制圧するだけの「攻撃力」を持て>

・外交は時に戦いである。いや、むしろ国家と国家の利害が対立する場面ほど外交力が必要になる。そして時に「戦争」というオプションも視野に入れておかなければ、独立国家としての対等の外交は展開できない。

 

・本当に必要かつ十分な軍備とは何かを考えておく必要がある。

 

・自力で国を守るのは至極当然のことだ。大前提として戦争を抑止するには「専守防衛」などと言っていては駄目だ。

 

・具体的には、射程距離1000km以上のミサイル、航空母艦、航続距離の長い戦略爆撃機、多数の上陸用舟艇などを中国地方や九州地方に配備するべきだ。

 

<突然豹変して威圧的になるのが、中国の常套手段>

・ただし私は、中国との戦いは実際には起きないだろうとみている。中国が周辺国を挑発しているのは、侵略の意図があるからというより、実は国内の不満を抑えることが最大の目的だと思われるからだ。いま中国政府が最も恐れているのはチベット問題や新疆ウイグル問題、あるいは法輪功、失業者、農民等の不満による内乱がある。それを避けるためにはあえて国境の緊張を高めて国民の目を外に向けようとしているのだと思う。

 

<国民皆兵で男女を問わず厳しい軍事訓練を経験させるべきだ>

・ただし実際に「核兵器」を保有する必要はない。それは敵を増やすだけだし、維持するのも大変なので、むしろマイナス面が大きいだろう。国家存亡の脅威に直面したら90日以内に核兵器を持つという方針と能力を示し続け、ロケットや人工衛星の技術を高めるなど、ニュークリア・レディの技術者を常に磨いておくことが重要だと思う。また欧米の同盟国に日本のこうした考え方を説明し納得してもらっておく必要がある。

 

・ソフトウェアの第一歩とは、すなわち「憲法改正」である。現行憲法は再軍備をしないという条文しかないので、開戦と終戦の手順はもとよりそれを国会がきめるのか首相が決めるのか、といったことすら想定していない。自衛隊についてもシビリアン・コントロールについても定義は明確ではない。つまり今の日本には“戦う仕掛け”がない。

 

<中国の人権問題を「ハードランディング」させると7億人の農民が世界を大混乱に陥れる>

<中国政府が気づかない「2つのズレ」>

・いま中国政府が理解すべきは自分たちが考える常識と世界が考える常識がズレている、ということだ。ズレは2つある。

 

・一方、中国は今もチベットや新疆ウイグルなどを征服したという認識は全くない。

 

・もう一つのズレは、中国が宗教の自由を認めないことである。

 

<台湾もチベットも独立させて中華「連邦」を目指せ>

<私の提案に賛同する中国指導者たちは、起て!>

・現在の中国で国民に自治と自由を与えたら、不満を募らせている7億人の農村戸籍の人々が都市に流入して大混乱が起きる。力と恐怖による支配を放棄すれば、暴徒化した農民たちが中国人資本家や外国人資本家を襲撃して富を略奪するかもしれないし、第2の毛沢東が現れて、より強力な共産国家を作ってしまうかもしれない。

 

・なぜ、国民に移動の自由さえ与えていないのかを真剣に考えたことのない欧米諸国が、自分たちの基準を中国に当てはめて、人権だと民主主義だのとなじることも間違いなのだ。

 

<「世界に挑戦する日本人」第4の黄金期を築け>

<世界に飛び出せない“偽エリート”の若者たち>

・どうも最近の日本人はだらしない。基本的な能力が低下しているうえ、気合や根性もなくなっている。

 私は、アメリカのスタンフォード大学ビジネススクールやUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)で教えていたが、クラスにいた日本人留学生は実に情けなかった。

 

・英語こそ、そこそこのレベルではあったが、中国、韓国、ヨーロッパ、中南米などの他の国々から来たクラスメートの活発な議論に加わることができず、覇気がなくてクラスへの貢献もあまりできていなかった。

 

・私は、若い頃、アメリカのMIT(マサチューセッツ工科大学)大学院に留学した。1960年代の後半である。あの時代は、日本を離れる時に家族と水杯を交わし、博士号が取れなかったら日本に帰れないという悲壮な覚悟で太平洋を渡った。実際、博士号が取れずにボストンのチャールズ川に投身自殺したクラスメートもいた。留学中の3年間、私は(お金がないせいだが)一度も帰国しないどころか自宅に電話さえかけなかった。

 ところが今の日本人留学生は日常的に携帯電話で自宅と連絡を取り、嫌になったら簡単に逃げ帰る。

 

 

 

<●●インターネット情報から●●>

ウィキペディアWikipedia(フリー百科事典)より

<高橋洋一>

 

(主張)

 

増税する前に、まず政府の無駄な出費を減らすことを主張する、上げ潮派の論客。1998年から在籍したプリンストン大学ではベン・バーナンキの薫陶を受けた。いわゆるリフレ派であると目される。

 

(埋蔵金)

 

2008年(平成20年)には、いわゆる「霞が関埋蔵金」が存在すると主張し、翌年に発生した世界金融危機に際しては、政府紙幣の大量発行によって景気回復を試みるよう提言した。

 

(日本の財政について)

 

財務省時代に国のバランスシートを作成(2012年現在は財務書類という名称で公表)し、国の借金は900兆、資産は500兆、差し引き400兆の負債であり、これを踏まえて財政を論議しなければならないと、増税を主張する財務省やマスコミを批判している。

 

日本の財政再建のためには、大胆な金融緩和によるリフレーション政策で経済を成長させ、税収の自然増を図るべきであると主張している。また2013年の時点で「日本は世界1位の政府資産大国」であり、国民1人あたり500万円の政府資産があり、売却すれば金融資産だけで300兆円になると主張している。

 

(日本銀行批判)

 

大蔵省在籍中から、日本銀行による金融政策への批判を繰り返してきた。構造改革論が盛んに論じられた2002年には、構造改革の模範と目されたニュージーランドがかつて、金融政策によってデフレーションに陥る危機を脱したことを指摘、インフレーション目標を採用しない日本銀行を批判した。

 

日本銀行はハイパーインフレーションを恐れ、紙幣の大量発行を拒否しているが、40兆円の需給ギャップがあるのでそうはならないとも主張している。その後、銀行の持つ国債を日銀がデフレ(需給、GDP)ギャップ分の30兆(2012年4月-6月は10兆(朝日新聞))円分引き取り、紙幣を供給する政策も主張している。

 

2012年現在の金融政策について、「日銀が100兆円ほどの量的緩和をすれば株価も5000円程上昇、そうしないと日本の景気回復(デフレ脱却)とはならない。今の日銀の5兆-10兆円での量的緩和では、海外からは見劣りし周回遅れである」と批判している。

 

アベノミクスの三本の矢で最も重要なのは『金融緩和である』としている。

 


■■■ 私が思うこと、聞いたこと、考えること ■■■

 

・アベノミクスも立場が違えば評価が2つに分かれています。従来型の経済政策の延長にアベノミクスがあるようです。著者の見解が日本政府の政策になるのには時間がかかるようです。「アベノミクスは失敗したのではない。最初から間違っていただけだ」という見解も痛烈です。アベノミクスの円安・インフレ誘導政策から、円高・デフレ誘導政策の転換には、多くのエコノミストたちの発想の転換が必要のようです。自国の通貨を安くする政策は、プラスとマイナスがあり、従来から批判もありました。これ以上の円高は日本の輸出、特に自動車業界の輸出に打撃が大きいということで、アベノミクスによる異次元の金融緩和政策がとられたようです。円安による輸出の増大にも名目的なカラクリがあるそうです。その結果「円安誘導政策は問題だった」ということを学習することになるのでしょうか。

 

・「円高・デフレが日本を救う」という見解もエコノミスト間では議論をよびこみそうです。自動車業界も円高に対する対策として工場の海外移転などすすめてきていますので、どこまで耐えられるのでしょうか。確かに円安誘導政策と異次元の金融緩和で大企業の企業業績は上向いたようです。しかし、「国富の3分の1を吹き飛ばした異次元緩和」といわれるように、経済的損失もあったようです。以前から「円高は国益だ」という見解もありました。これからは世界的な通貨安競争で、当然ながら日本が円高に向かうという見解もあるようです。

 

・「円安の企業利益≦他部門の損失」という結果になるのかもしれません。やはり「円安誘導政策はオカシイ」という話になるのかもしれません。一般国民にとっては、円高で自国通貨が強いということは、安い輸入食料や、安い海外旅行を意味することになり、歓迎されます。はたして「円高は日本を救う」のでしょうか。またデフレの定義も再検討する必要があるようです。「デフレは不況でも不況の原因でもない」という認識に一般のエコノミストたちが到達するのはいつのことでしょうか。

 

・消費税の増税の再延期が決まりましたが、アベノミクスも結果が出ましたので、日銀の出口戦略はどのようになるのでしょうか。はたして著者のいうように「円高・デフレ戦略の王道」に戻れるのでしょうか。日銀の政策の失敗は有識者が昔からよく指摘してきましたが、どうなのでしょうか。国家経営の実務に精通したベスト&ブライテストのドリームチームのテクノクラートの英知を結集した「国家改造計画」が求められているそうです。しかし、「経済成長という名のGDPの拡大は目指さない」という考え方も難しいようです。

 

・「消費税増税のスタンス」が一般論としてあります。日本の「借金」は1000兆円もあり、財政危機の状況であり、消費税を上げて財政危機を回避しなければならないという議論が有力説となり、政府を動かしているそうです。1000兆円という数字が独り歩きしており、真面目に「日本破綻」を主張している学者・エコノミストの本も少なくありません。経済学者やエコノミストが最も基本的な問題に見解が対立しているのは、私たち一般人には不思議な話です。財政の危機を考えると、消費税増税もやむをえないという思考が一般的でしたが、「日本の借金問題は、懸念することはない」という説もあり、驚きます。

 

・Amazonに「日本破綻」といれますと908件の書籍を見ることができます。『2020年、日本が破綻する日』(日本経済新聞出版社)、『1500万人の働き手が消える2040年問題―労働力減少と財政破綻で日本は崩壊する』(ダイヤモンド社)等です。その一方で、『何があっても日本経済は破綻しない!本当の理由』(アスコム)という全く反対の見解もあります。とにかく「財政問題」については百家争鳴のようです。

 

・「パナマ文書」で明らかになりましたが、タックスヘイブンの問題が世界中で問題になっています。世界中の多くの企業も合法的に「租税回避地」に資金を動かしているようです。ますます税金の回収が難しくなっている時代です。いきおい消費税の増税にむかうようです。税金の無駄遣いもそうですが、様々な面で、今の時代、国民の血税のタックス・イーターが増殖しているのかもしれません。

 

・「築土構木の思想で、土木工事を大規模にして日本を建てなおす」必要があるようです。国土強靭化構想で、水道や下水道等、道路のインフラを再整備する必要があります。老朽化がひどいそうです。また地震や津波に対する対策や東日本大震災の復興にも大規模な「土木建設」が必要です。首都直下大地震津波や南海トラフ巨大地震津波も発生確率が非常に高いと、大衆レベルでも認識が浸透しています。かつては日本は、田中角栄氏の「日本列島改造論」にあるように「土建国家」ともいわれたものでした。田中角栄元首相の実績には毀誉褒貶があるようです。

 

・「熊本地震」も、このような大地震がくり返されて、不気味な南海トラフ巨大地震津波へと繋がっていくと、地震学者が述べています。「財源の裏付けのない政策は実現できない」といわれますが、建設国債や日銀の形を変えた引受など手法はいろいろとあるようです。「コンクリートから人へ」ともいわれましたが、両方への投資が必要です。金融緩和と同時に大規模な財政投融資の両方が機能しなければならないといわれます。首都直下大地震津波や南海トラフ巨大地震津波も、対策は考えられているようですが、財源の面で大きな問題があるようです。

 

・「政府債務残高約1000兆円」ということで「財政破綻」を喧伝し、大騒ぎをするエコノミストもいましたが、「国の借金問題など存在しない」と主張するエコノミストもいて、奇妙な面白い議論です。政府の紙幣発行権をめぐる考えの相違といいますか、デフレなどの基本的な考えが、それぞれ違っているようです。アベノミクスに対しても、厳しい評価をする経済学者もいるようです。外国の経済学者の評価も明らかになりました。今の状況では消費増税は無理だといわれております。

 

・私たち一般人は、エコノミストではないので、詳しい分析はできませんが、円の国際的な評価が、その実態を反映するそうです。「国債などの政府債務残高は現在、約1000兆円。日本政府の資産を考えると、ネット(差し引き)で500兆円になる。そこに日銀を政府との連結で考えると、日銀が300兆円分の国債を持っているから、政府債務は連結すると200兆円ということになる。GDP比で考えると欧米より少ない」という結論になると主張する学者(高橋洋一氏)もいるようです。ギリシャのような経済の弱い国と比較はできないようです。

 

・「日本の核武装」に言及する知識人が増えてきているそうです。核装備は一種の政治のタブーになっていた感がありましたが、世界情勢が大きく変わってきたためか、有識者から様々な提案がなされているようです。私たち一般人は、核兵器については詳しくは知りませんが、日本の周辺の仮想敵国が核兵器や細菌兵器、化学兵器、核シェルターを熱心に開発している以上、日米安保条約のみに頼ることは十分ではないようです。タブーなき防衛論議が必要のようです。国家経営の実務に精通したベスト&ブライテストのテクノクラートのドリームチームの英知を結集した現代の「国家改造計画」が求められているそうですが実現は難しいようです。「昔から政治が一番遅れている。票の請負業のようなもの」といわれます。

 

・トランプ氏が「日本の韓国の核装備」について言及しました。「米軍の駐留経費を全額負担してくれ」という話だったようです。いつのまにかトランプ氏が泡沫候補から、大統領になる可能性も懸念されるようになりました。日本の防衛政策も「駐留なき安全保障条約」への方向に進み、「米軍から核兵器のリースを受けるか、核兵器の開発の方向に転換していくべきだ」といわれます。

 

・「核の恫喝を受けないためにも核には核を」という合理的な思考が求められているそうです。周辺諸国では、核兵器や生物化学兵器、核シェルターの開発を熱心に展開しているそうです。核戦争を想定内にしているからでしょう。核兵器を持たなければ歩兵の大量出血を強要されるといわれます。抑止力のない高価な通常兵器を少数そろえるのでは、拉致事件にも抑止力がなかったそうです。爆撃装置と給油装置を国会によって外されて、ライセンス生産された高価な航空自衛隊のF4ファントム戦闘機は、拉致事件に対しては抑止力にはなりませんでした。拉致事件の解決も数十年も経ち国民の印象もなくなりつつあります。被害者もその家族も高齢化しており、拉致事件はどうなるのでしょうか。この程度の問題に数十年もかかっているようでは政治家の非力が窺えるそうです。私たち一般人にとっては「この程度の問題も解決できないのか」という印象だそうです。

 

・「抑止力のない高価な通常兵器を少数揃える」よりも、巡航ミサイルやバージニア級の攻撃型原子力潜水艦等の「抑止力のある高価な通常兵器を少数揃える」ほうが、費用対効果があるといわれます。核シェルターもありませんし、この方面に脳天気(ノー天気)ですと、日本も歴史から消えていくことになるのでしょうか。荒唐無稽な話といわれますが、米国のマクモニーグルの未来透視に「23世紀と24世紀における2度の大戦で人類の人口が6分の1に大激減する」というのがあります。

 

・「次の戦争では必ず新兵器が使われる。将軍たちは前の兵器で軍事演習をしている」そうですので、通常兵器が陳腐化する時代に備えておく必要があるのでしょうか。「核には核で」という一般常識がゆきわたるのはいつのことでしょうか。もちろん、日本の核装備には言うまでもなく、多くの反対論があります。法律や条約の問題もあります。しかし、憲法改正をしなくても核兵器は持てるそうです。

 

・オバマ大統領の広島訪問は議論を呼びました。が、オバマ大統領の行動と共に「核兵器の発射命令を出す通信機」いわゆるコードネーム「核のフットボール」の「黒いカバン」をもつ軍人の姿が100メートル後に見られたそうです。「核兵器のないユートピア世界」のオバマ大統領とは裏腹な、現実は「核戦争を想定している」厳しいアメリカ軍が見られました。

 

・太平洋戦争も米軍の新兵器と原爆によって、日本軍が圧倒されたように、新兵器の登場によって旧兵器が全く陳腐化するのだそうです。旧軍は、レーダーなどの新兵器で完敗しました。それも現代では新兵器の開発のスピードが速くなっているそうです。旧軍のほとんどの将官や将校も「戦争に勝てる」とは思っていなかったそうです。そして「戦争に負ける」ということは、どのようなことを意味しているのかも認識していなかったそうです。ひどい目にあったのは、国民すべてで特に庶民でした。

 

・サイバー戦争では米中戦争がすでに始まっているとも言われています。深刻な人口問題と社会問題を持つ中国は、国内が乱れると、さまざまな面で国際間のトラブルを起こし、対外戦争に打って出るという懸念が国際社会、チャイナ・ウオッチャー間では言われているそうです。Amazonに「サイバー戦争」といれますと152件の書籍が出てきます。『サイバー戦争~すべてのコンピューターは攻撃兵器である』、『日本サイバー軍創設提案:すでに日本はサイバー戦争に巻き込まれた』という具合に刺激的です。どうもサイバー戦争はいまも熾烈に継続中だそうです。メディアに人民解放軍の将校の名前が出たりして米中サイバー戦争は奇妙な問題です。メディアもどの程度把握しているのでしょうか。

 

・中国の社会が不安定化することにより世界中に深刻な影響を与える懸念があるようです。学校にいけない子供たちが増えており、社会問題がいろいろと深刻化しているそうです。「制御不可能な国という中国固有の歴史的条件がある」といわれます。米国の学者も2016年に中国は昏睡状態に陥ると予測しているようです。また「中国人は国を捨てた人でないと信用ができない」という中国社会特有の国内事情があるそうです。

 

・中国の経済学者によると「影の銀行(シャドーバンキング)に対する規制が強化されるなら、中国の不動産価格が最大50%下落する可能性がある」という見方を以前は示していました。不動産市場も株式市場もバブルが崩壊しましたが、再び、投機資金が動いているともいわれます。「チャイナ・リスク」を誰もが認識できる時代になりました。中国の経済の減速、混乱が大減速と大混乱になるのでしょうか。中国では「上に政策あれば、下に対策あり」といわれていますが、限界がきているといわれます。

 識者によると、中国共産党の「みっともなさ」が世界中のメディアに露呈されている時代だそうです。世界中のメディアへの頻繁な露出こそが中国共産党が最も恐れていることではないのでしょうか。

 

 

 

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・ブログ名称: UFOアガルタのシャンバラ

日本は津波による大きな被害をうけるだろ

・第2のブログ名称:UFOパラレル・ワールド

「神の国か?」「人類の原郷か?」 「天上のエルサレムか?」・・・・・・・・・

「パラレル・ワールドに住む宇宙人、天国に出入りし転生と憑依を自由に操るシリウス星人の殖民星が、地球か?」、「ネガティブのシリウス星人の地球支配があまりにも巧妙なので、しょっちゅう戦争が起こるのだろうか?」

「金髪碧眼のノルディックが住んでいたアガルタのシャンバラ情報の集大成を目指す・・・・・・・・・・」「金星蛇人と火星霊人の戦争はその後どのように展開したのだろうか」
「日本民族の神話の原郷『高天原(たかまがはら)』は、『都市型の超巨大宇宙船』なのか!?」「平家がプレアデス星人の末裔で、源氏がオリオン星人の末裔なのか」
「小人族のグレイの母船に同乗する金髪碧眼のノルディックは、”悪魔の王””ルシファー”なのか?!」

「円盤は神人や異人、悪魔の乗り物なのか!?」「天使は神の秘密諜報員なのか」「神は最初のフリーメーソンなのか」

「UFOは、人類の歴史が始まって以来、最も重要な現象なのか。UFO問題とは、人間にとっての死の問題を解くことなのだろうか。UFOはフリーメーソンの創作なのか」

「全宇宙を創ったという“虹の神々”も地球に来ているのだろうか」

「イルミナティなどのフリーメーソン組織に入ると神に会えるのだろうか」「金星の神々は地球に到着するやいなや、イニシエーションのためのフリーメーソン本部を設けたのだろうか」

「国際連合の設立に動いたキリストの星、アプ星人とは」

「人は皆、記憶喪失の異星人だろうか」

「はるかに進化した天使のような宇宙人は、人間の守護霊や背後霊なのだろうか」

「セドナ上空に見えないエーテルのシティが滞空するのだろうか」

 

 


今、日本に一番必要なのは円高だ。自国の通貨の価値を高める。これが一国経済において最も重要なことだ(1)

2016-06-01 08:48:19 | 森羅万象

 

 

『円高・デフレが日本を救う』

   小嶓績   ディスカヴァー携書    2015/1/31

 

 

 

<アベノミクスは失敗したのではない。最初から間違っていただけだ>

・円安・インフレを意図し、達成した。唯一の問題は、アベノミクスの達成により日本経済が悪くなったことである。

 

<人に価値を蓄積させるような政策に絞って、それを全力で行う>

・これは、賃金の上昇をもたらすことになる。賃金の継続的な上昇は、企業の利益を吐き出させることでは持続しない。日本経済のためにならない。単なる移転であるから、日本全体としては何の意味もないのだ。

 そうではなく、働き手が労働力としての価値を高めれば、企業にとっても価値が高くなるから、高い賃金を払ってでも雇いたくなる。そうなれば、企業の製品の価値も上がり、利益も増え、賃金も上がる。

 これこそが、真の好循環である。

これが、真の成長戦略であり、アベノミクスの代案だ。

個人的には、代案などと比べられるのは本当は不満だが、ここに対案として提示したい。

 

<円高・デフレが日本を救う>

・本章では、最後に、本書のタイトルでもあり、私が今、どうしても本書を世に問わなければならなかった理由である円高・デフレの必要性について、ここまでの議論と重複する点も多いが、改めてまとめて述べることにする。

 

・今、日本に一番必要なのは、円高だ。

 自国の通貨の価値を高める。これが、一国経済において最も重要なことだ。通貨価値とは交易条件の基礎であり、交易条件が改善することは、一国経済の厚生水準を高める。つまり、豊かになる。

 

<通貨価値至上主義の時代>

・かつて19世紀までは、これは常識であった。

 古代において、国家権力を握る目的は通貨発行権を得るためであり、通貨発行益、いわゆるシニョレッジを獲得するためであった。

 歴史を経て、シニョレッジの安易な獲得が難しくなった近代は、通貨価値を高めることが重要となった。発行益を得ることができる通貨発行量が限られているのであれば、その単位当たりの利益を高める。すなわち、高い通貨価値を維持することが国家の利益を最大化するうえで最重要となったのである。

 しかし、いつの時代にせよ、通貨価値は最も重要なものであった。シニョレッジは、<通貨発行量×通貨価値>だから、あえて価値を下げる国家はなかった。価値が下がっていないように見せかけて、大量発行することに邁進したのであった。

 

<通貨価値、資産価値、成熟経済>

・このように見てくると、通貨を安くすることが自国の利益になったことは、例外的な場合を除いては、歴史上なかったと言える。大恐慌時や一時的な大不況に陥ったときの緊急脱出策として選択肢になる場合があるだけであり、しかも、それは一時的で、長続きはしない。

 ましてや、21世紀の現在の成熟国において、ストックである資産価値についても、将来へ向けての投資についても、そして、フローの輸出に関しても、すべての軸において、通貨は強いほうが望ましい。

 

・現代における経済成熟国の最適戦略は、通貨高による資産価値増大およびそれを背景とする新興国など世界への投資である。それにより、さらに自国の資産を増大させ、さらなるシナジーなどを加え、資産価値を通貨価値の上昇以上に増大させることを目指す。

 

<国富の3分の1を吹き飛ばした異次元緩和>

・日本の国富(負債を除いた正味資産)は、2012年度末で3000兆円ある。これを1ドル80円で換算すると、37.5兆ドルだ。1ドル120円なら、25兆ドル。33%の減少だ。3分の1が失われたのである。そんな経済的損失は、これまでに経験したことがない。

たとえば、12.5兆ドルの損失とは数百年分の損失である。

 

<円安で輸出が増えない理由>

・円安に戻して輸出で世界の市場を制覇するというのは、1960年代、あるいは1980年代前半の日本経済の勝ちパターンに戻りたいということだ。それは不可能であるというより、望ましくなく、圧倒的に不利な戦略である。

 

<円安の企業利益≦他部門の損失>

・人口減少で日本経済が衰退する前に、金融政策により40%日本経済は小さくさせてしまったのだ。

 どうしたらいいのか?

「円高・デフレで日本を救う」のである。

 

<円高は日本を救う>

・手段としては、具体的にどうするか?

 まず、円安を止める。日本国内の資産価値が高まり、海外の投資家や企業に、不動産や知的所有権、企業、ノウハウ、人材を買収されるのを防ぐ。ストック、資産、知的財産の国外流出をまず抑える。

 次に、通貨価値を少しずつ回復していく。この過程で、海外の最貧国、あるいは低コスト労働の生産地と価格競争だけで生き残ろうとする企業、工場、ビジネスモデルは、現代の世界経済構造に適した企業、ビジネスモデルへの移行を迫られる。高い価値を持ったノウハウ、労働力、知的財産を安売りするのを止め、高い付加価値をもたらすものに生産特化していく。

 自国生産にこだわらず、日本でも海外でも生産する。海外労働力、海外工場をうまく使い、その生産から得られる利益の大半を知的財産による所得、あるいは投資所得、あるいは本社としての利益として獲得し、国内へ所得として還流させる。

 これは実際に、日本企業が現在行っていることである。リーマンショック以降、この流れは加速しており、実現しつつある。実は、現在の円安誘導政策で、この流れを政策によって止め、過去のモデルに企業を引きずり戻そうとしているのである。

 これを直ちに止める。

 

・といっても何も特別なことはしない。円安を修正するだけである。

 この方向が進むと、国内生産量、工場労働者数は減る。しかし、生産量や国内工場雇用者数をとにかく増やそうとすることは、世界最低コストの労働力と永遠に競うことを意味する。

 

<欧米は強い通貨を欲している>

・しかし、円安を非難しない最大の理由は、欧米はもはや通貨安競争の枠組みにはないということだ。

 欧米は強い通貨を欲している。自国経済を強くするためには、自国の利益のためには、通貨が強いほうが圧倒的に望ましい。もはや資産のほうが重要であり、政治的に労働組合などがうるさいが全体では圧倒的に強い通貨を望んでいるから、日本が勝手に通貨を弱くしてくれるのは大歓迎なのだ。

 通貨を強くし、世界の魅力ある有形、無形資産を手に入れ、国力を強くしていく。経済を強くしていくという考え方だ。他国の通貨が安くなるのは、投資しやすくなるので、絶好のチャンスなのだ。

 

・日本ももう一度、遅まきながら、この流れに加わる必要がある。円の価値を維持し、高める。これにより、世界の資産、財を安く手に入れる。

 円高を背景に、世界中の企業を賢く買収し、世界に生産拠点、開発拠点、さらには研究拠点のポートフォリオを確立し、それを有機的に統合する。

 すでに大企業ではこれを行なっているが、中堅企業を含めて、この大きなグローバルポートフォリオに参加する。

 

・企業は人なりである。国家も人なり、地域も人なりだ。だから、人を、個人を徹底的に育てる。政府がそれを支える。

 マクロ経済全体では、円高で経済の価値を高め、強くする。ミクロでは、プレーヤーである人を育てる。人が育ち、成長する結果、経済全体も成長する。

 これが日本という地域の「場」としての力を強める唯一の道である。

 

<デフレは不況でも不況の原因でもない>

・社会は、第一には生活者の集まりである。消費者としての個人を支えるためのヴィジョンがデフレ社会だ。我々は、「デフレ社会」を目指す。

 現在、巷で使われているデフレ、デフレ社会、という言葉は本来の意味から離れている。間違って使われている。

 デフレとは不況ではない。デフレとはインフレの逆であり、物価が上がらないということであり、それ以上でも以下でもない。景気が良く物価が上がらなければ、それは最高だ。あえて無理にインフレにする必要はまったくない。

 

・所得が下がったのはデフレが原因ではない。デフレは結果である。

所得が下がり、需要が出ないから、モノが高いままでは売れないので、企業は価格を下げた。効率性を上げて、価格を低下させても利益の出た企業が生き残った。バブルにまみれて、高いコスト構造を変革できなかった企業は衰退した。

 

・さて、デフレ社会が望ましいのは、同じコストでより豊かな暮らしができるということに尽きる。所得が多少減っても、住宅コストが低ければ、経済的にもより豊かな生活が送れることになる。広い意味で生活コストを下げる。これが、生活者重視の政策であり、円高・デフレ政策の第二の柱だ。

 円高は、エネルギーコスト、必需品コスト、あるいはさらに広げて、衣料品やパソコンのコストを下げることになる。まさに交易条件の改善による所得効果だ。

 

<円高・デフレ戦略の王道>

・マクロ政策としては、円高を追究し、世界における研究・開発・生産ポートフォリオを効率よく確立する。場としての日本の価値を守るために、また発展させるために、日本の資産価値を上げる円高を進める。

 

<異次元の長さの「おわりに」>

・成長の時代は終わった。もはや経済成長を求める時代ではないのである。それは成熟経済だ。成熟とは何か。経済を最優先としない経済社会である。

 

・日本経済の昔の構造にとらわれ、昔のビジネスモデルに固執し、円安は日本にプラスという昔のイメージに支配され、日本経済が置かれている現実を直視しない。

 

<コントロールの誤謬。政策依存症候群。>

・人口が減少する。これはたいへんだ。じゃあ、移民を増やそう。子供を産ませよう――これは問題を裏返しているだけだ。問題の裏返しは解決にならない。

 人口が減少している原因は何なのか。人口が減少することはなぜ悪いのか。これを突き詰めて考えずに、人口減少という現象を嘆き、悲観し、右往左往しても、何も解決しない。ただ、対症療法を繰り返すだけでは、かえって問題を複雑化し、解決をさらに難しくするだけだ。

 年金問題が立ちいかなくなるから、若い世代を増やす。それは間違いだ。問題は、人口ではなく、年金制度にある。

 

<将来の経済状況の予想により左右されるような制度は、根本的に誤りだ。>

・GDPの増加率が、人口が減ると低下する。マイナスになる。労働力が減ると生産力が落ち、GDPが減少する。だから、人口を増やさないといけない。これは最悪の間違いだ。

 

・それも、政策で無理に増やすのではない。国のために増やすのではなく、子供を育てたい両親が実現できない障害があれば取り除く。政策にできることは、それだけであり、それで十分だ。

 

・アベノミクスとは、問題の裏返しそのものだ。

 異次元の金融緩和とは、現象への対症療法に過ぎない。一時しのぎに過ぎず、より大きなシステムリスクを呼び込む政策だ。

 昔の日本経済に戻ることはできない。円安で輸出して不景気をしのぐ時代は終わった。価格競争で通貨を安くして輸出を増やす時代は終わったのだ。フローで稼ぐ時代は終わり、これまで蓄積したストックの有効活用により健全な発展を図る。成熟する。それがヴィジョンだ。

 蓄積したストックとは金融資産だけでない。これまでのノウハウ、ブランド、いやそんなものをはるかに超えた、日本社会に存在する知的財産だ。それが社会の力だ。

 そして、その力は、個々の人間の中にある人的資本だ。それを社会で有機的に活かす仕組みだ。

 

<金融政策がまったく意識されない状態。それが理想だ。>

・だから、現状で言えば、ゼロ金利は継続する。しかし、量的緩和は縮小する。市場をびっくりさせることはしない。国債の買い入れはできる限り少なくする。しかし、スムーズに少しずつ減らす。ゆっくりと慎重に出口に向かう。財政も金融も影武者でなくてはならない。

 

・政府の政策は、社会政策に絞る。経済成長ではない。人を育てる。健全な人間を社会が育てる。その環境を整備する。

 

・リフレ政策に見られるような一挙解決願望。願望を持つ側も悪い。それに応えられるようなふりをする有識者、エコノミスト、政治家も悪い。両側で、日本経済の成熟を妨げている。

 

・所得水準は、これから平均ではそれほど伸びない。世界の競争は激しく、日本だけが勝ち残ることを無邪気に期待するわけにはいかない。生産の多くは途上国、新興国にゆだねることになる。国内の働き手は、国内サービス産業を中心に雇用を得ることになる。

 同時に、ストックの有効活用が進む。政府は、ストックの活用を助けるのが仕事だ。

 

・すべての個人、すべての企業が自分で責任を持って、自分の選んだ道を行く。コストの低い、しかし、環境の充実した、ストックの豊かな社会であることが、それを支える。

 政府は、その補助をし、制度を、社会システムを、修正して、社会の持続を支える。デザイナーとして日々修正をしていく。

 もちろん、経済成長という名のGDPの拡大は目指さない。この社会の結果としてそうなればそれでいい。

 これが21世紀から22世紀のヴィジョンだ。

 

 

 

『「借金1000兆円」に騙されるな!』

暴落しない国債、不要な増税

高橋洋一   小学館   2012/4/2

 

 

<日銀法を改正すべき>

・中央銀行の独立性は、手段の独立性と、目標の独立性に分けられているが、1998年の日銀法改正で、日銀にはそのどちらもが与えられるという非常に強い権限をもってしまった。人事の面で言えば、一度選ばれた総裁、副総裁、理事は、任期を全うするまで政治の側から罷免することさえできなくなっている。

 

・それまで日銀は大蔵省の尻に敷かれていたのだが、大蔵省としては、自分たちはそれほど唯我独尊ではないというポーズを、日銀法改正という形で日銀の独立性をアピールして示したかったのだ。これは日銀にとっては悲願達成だった。

 しかし、本来は政治が、民主主義によって国民から権限を与えられた政府が、インフレ目標を何%にするかを明確に決めるべきだ。日銀が決めるのはおかしい。

 そのうえで、その目標に至るまでの方法は、金融政策のプロである日銀に任せる。つまり手段は独立させるというのが、あくまで世界的な標準だ。

 

<日銀が目標の独立性を手離したくない理由>

・ところが日銀は、そういう形で政策を表に出すのを嫌がる。なぜかというと、どんな金融政策を取るかは、日銀の独立性という名の「権益」と化しているからだ。

 

<どこまで金融緩和すればいいのか?>

・経済政策にとっては将来の「インフレ予想」が必要だ。それまで政府・日銀には、直接的にインフレ予想を観測する手段がなかった。

 具体的には、物価連動債と普通の国債(非物価連動債)の利回り格差から、市場の平均的なインフレ予想を計算する。これを「ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)」と呼ぶ。

 これは世界中の中央銀行が導入し、使っている。BEIが高すぎると、引き締めなければいけない。低くなりすぎると、もっとお金を伸ばさなければいけない。

 

・ところが最近、BEIを算出されることを嫌ったのか、財務省は物価連動債を新たに発行しなくなってしまった。厄介な指標を計算されないように、元から断ってしまえ、ということなのだろうか。どこの国でも当たり前に計算している指標を、葬りにかかってきているのだ。

 

<正しい金融政策で経済が拡大すれば格差は「縮小」する>

・実際は格差が広がっていても、それぞれに分配があれば、全体としての社会不安は小さくなる。体感的にも、働く意志と能力があるのなら、何がしかの収入を自力で得られるのがいい社会だと素朴に思う。最下層の人の所得を上げるには、たとえ格差が広がっても、最高層を上げるべきだ。最下層を上げるためには全体のパイを増やすのが簡単だからだ。

 それでも働けない人には、生活保護やそれを進化させたベーシックインカムで助ければいい、それにしても、全体のパイを大きくしてからのほうが、より額も厚くできる。

 

<国債は便利なツールとして使えばいい>

・本書は国債をスコープとして、世界経済、そして日本の経済政策を見てきたが、現在の日本においては、国債はあくまでデフレを脱するためにマネーを増やし、将来増えすぎたときは減らすための重要なツールだということになる。

 

・要するに、現時点において国債が果たすべき役割は、日銀からお金を引き出すための道具として活用されればいい、ということになる。

 もし国債を買い過ぎれば、マネーが出すぎて必要以上のインフレになってしまう。その時は、高橋是清を思い出し、市中に国債を売ればいい。するとお金は日銀に還流して少なくなり、調整できる。国債は調節弁に使う。

 別に国債でなくてもいいのだが、国債がもっとも流通量が多いので、使い勝手がいいというだけだ。

 国債が、金融市場の中でコメのような役割を果たしていることはすでに述べた通りだが、それは国債の重要さ、流通量、流動性などが他の金融商品と比べて抜けているからだ。国債は金融市場の潤滑油のようなところがある。

 

・それでも、増税しないと財政破綻する、これ以上国債を刷ると暴落する、さらに格下げされるかもしれないという言葉を聞いてどうしても不安になってしまうのなら、CDS保証料に注目していればいい。マーケットで世界中のプロの投資家が、日本国債には何も問題はないと判断していれば、穏当な価格が付いているはずだ。

 それでも財政再建が気になる人は、債務残高対GDPが大きくならないなら心配ないはずだ。その条件は、だいたいプライマリー・バランス(基礎的財政収支)が赤字にならなければいい。

 

<あと900兆円国債を発行しても破綻しない>

・第1章の終わりで、歴史上イギリスがネットの債務残高が二度もGDPの250%前後になったのに、いずれも破綻しなかったことを述べた。

 日本のネットの債務残高のGDP比は70%だから、往年のイギリスと同じ段階まで債務残高をふくらませるとしたら、あと900兆円も国債を発行しなければならないということになる。

 実際にそんなことをする必要はないのだが、もし900兆円国債を発行して、一気に財政出動したらどんな世の中になるか、ちょっと想像してみよう。

 

・さすがに1年では賄いきれないだろうから、9年に分け、年間100兆円ずつ使っていくことにしよう。民間金融機関の消化能力を考えて、全額日銀引き受けにしよう。そうすると、毎年、政府は日銀が刷った100兆円を手に入れられる。日本中のおカネが1年間で100兆円増える。

 政府も投資先が思いつかないので、とりあえず国民全員に配ることにしたとすると、国民1人当たり70万円が分配されることになる。4人家族なら、300万円近い札束が、宅配便か何かで届くのかもしれない。

 これには長年デフレに慣れてきた人たちも、さすがに驚くのではないだろうか。隣の家にも、向かいの家にも何百万円も配られているのだ。

 

・インフレになるということは、為替相場は円高から超のつく円安に変わる。

 とても簡単な計算をすれば、いま米ドルはおよそ2兆ドル、日本円は140兆円存在している。ここから割り出される為替レートは1ドル=70円ということになるのだが、日本円が240兆円になれば、一気に1ドル=120円になることになる。これは小泉政権時のレベルだ。

 これはすごいことになる。米ドルを使う人から見れば、日本製の自動車や家電、精密機器が、半額で買えるわけだ。プリウスが100万円、テレビが2万円で買える感覚だ。おそらくどんなに生産しても間に合わない。

 

・もうひとつ、ここでぜひ考えてほしいのは、お金の量を増やせば経済は回り始めるという法則だ。いきなり100兆円増やせば不必要なインフレを招いてしまうが、では20兆円なら、30兆円なら、あるいは40兆円ではどうなるだろうか。もっとマイルドで、所得の上昇を喜びつつ、貯金することではなく働いてお金を使い、また働くことに喜びと利益を見いだせる世の中になってはいないだろうか。

 

<だんだん変わってきた。未来はある>

・日銀は、間違い続けている。本当は、日銀の多くの人も、間違えていることに気づいているのではないかと思う。

 

<財務官僚・日銀職員は国民のために働くエリートではない>

・バーナンキ議長はかつて、「日銀はケチャップを買えばいい」と言い、何でもいいから買いを入れてマネーを供給すればいいではないかと主張していたが、日銀は、分かっている人から見ればそのくらいもどかしい中央銀行なのだ。

 官僚も博士号所持者は少ない。でも平気でそれなりのイスに座り、うさんくさい経済学もどきをばらまいてミスリードしている。こんなことも、他の先進国の政府職員や、国際機関の職員にはあまりないことだ。

 

<もう日銀は言い逃れできない>

・インフレ目標導入を防戦する日銀の言い訳は、いつも決まって「アメリカが導入していないから」だった。

 バーナンキ教授は、2002年にFRB理事に指名された。

 実は以前、私はバーナンキ教授本人からインフレ目標の話を聞いていた。必ず将来インフレ目標を導入するはずだと予測した。

 しかし、多くの人からバッシングされた。そんなことをするわけがないだろうと叩かれた。ところが、2012年2月、現実のものになった。

 困ったのは、日銀の人たちだ。

 

・もう言い逃れはできない。何が日本経済のためになるのかを、真剣に考えてほしい。そうしなければ、この国から成長力が削がれる。その先に待っているのは、本物の「破綻」だ。

 

 

 

『築土構木の思想』  土木で日本を建てなおす

藤井聡   晶文社    2014/7/25

 

 

 

 

<世間は皆、虚言ばかりなり>

・「土木」というと、多くの現代日本人は、なにやら古くさく、このITやグローバリズム全盛の21世紀には、その重要性はさして高くないものと感じているかもしれません。

 とりわけ、「人口減少」や「政府の財政問題」が深刻化している、と連日の様に様々なメディアで喧伝され続けている今日では、今更、大きなハコモノをつくる様な土木は、時代遅れにしか過ぎないだろう、というイメージをお持ちの方は多いものと思います。

 しかし、今日私たちが信じている様々な常識が、実は単なる「虚言」(ウソ話)にしか過ぎないという事例には、事欠きません。

 

<築土構木の思想>

・この言葉は、中国の古典『淮南子』(紀元前2世紀)の中の、次のような一節に出て参ります。すなわち、「劣悪な環境で暮らす困り果てた民を目にした聖人が、彼等を救うために、土を積み(築土)、木を組み(構木)、暮らしの環境を整える事業を行った。結果、民は安寧の内に暮らすことができるようになった」という一節でありますが、この中の「築土構木」から「土木」という言葉がつくられたわけです。

 

・すなわち、築土構木としての土木には、その虚言に塗れた世間のイメージの裏側に、次の様な、実に様々な相貌を持つ、われわれ人間社会、人間存在の本質に大きく関わる、巨大なる意義を宿した営為だという事実が浮かび上がって参ります。

 

第一に、土木は「文明論の要」です。そもそも、土木というものは、文明を築きあげるものです。

 

第二に、土木は「政治の要」でもあります。そもそも築土構木とは、人々の安寧と幸福の実現を願う、「聖人」が織りなす「利他行」に他なりません。

 

第三に、現代の土木は「ナショナリズムの要」でもあります。現代の日本の築土構木は、一つの街の中に収まるものではなく、街と街を繋ぐ道路や鉄道をつくるものであり、したがって「国全体を視野に納めた、国家レベルの議論」とならざるを得ません。

 

第四に、土木は、社会的、経済的な側面における「安全保障の要」でもあります。社会的、経済的な側面における安全保障とは、軍事に関わる安全保障ではなく、地震や台風等の自然災害や事故、テロ等による、国家的な脅威に対する安全保障という意味です。

 

第五に、土木は、現代人における実質上の「アニマル・スピリット(血気)の最大の発露」でもあります。

 

第六に、土木こそ、机上の空論を徹底的に排した、現場実践主義と言うべき「プラグマティズム」が求められる最大の舞台でもあります。

 

<土木で日本を建てなおす>

・そもそも、今日本は、首都直下や南海トラフといった巨大地震の危機に直面しています。今日の日本中のインフラの老朽化は激しく、今、適切な対応を図らなければ、2012年の笹子トンネル事故の様に、いつ何時、多くの犠牲者が出るような大事故が起こるか分からない状況にあります。

 

・巨大地震対策、インフラ老朽化対策については多言を弄するまでもありません。

 大都市や地方都市の疲弊もまた、日本人がまちづくり、くにづくりとしての築土構木を忘れてしまったからこそ、著しく加速してしまっています。そして、深刻なデフレ不況もまた、アニマル・スピリットを忘れ、投資行為としての築土構木を我が日本国民が停滞させてしまった事が、最大の原因となっています。

 だからこそ、この傾きかけた日本を「建てなおす」には、今こそ、世間では叩かれ続けている「土木」の力、「築土構木」の力こそが求められているに違いないのです。

 

<公共事業不要論の虚妄  三橋貴明×藤井聡>

<インフラがなくて国民が豊かになれるはずがない>

・(藤井)三橋先生は、みなさんもよくご存じの通り、いま政府が採用しているアベノミクスというデフレ脱却のための政策の、理論的バックボーンをずっと長らく主張されてきた先生です。ならびにかなり早い段階から、経済政策としてもインフラ投資をやるべきだというお話をされています。

 

・(三橋)もうひとつはですね、公共投資を増やし、インフラを整備しなければいけないというと、よくこういうレトリックが来るわけですよ。「財政問題があるから公共投資にカネが使えず、インフラ整備ができない」と。日経新聞までもが言いますよ。要は予算がないと。これは全然話が逆で、日本は政府にカネがないから公共投資ができないんじゃないんですよ。公共投資をやらないから政府にカネがないんです。

 

・(三橋)そこで、政府が増税やら公共投資削減やらをやってしまうと、ますます国内でお金が使われなくなり、デフレが深刻化する。実際、日本は橋本政権がこれをやってしまったわけです。日本のデフレが始まったのはバブル崩壊後ではなく、97年です。

 

・公共投資を増やせばいいじゃないですか。財源はどうするか。それは建設国債に決まっていますよ。公共投資なんだから、国の借金がいやなら、日銀に買い取ってもらえばいいじゃないですか。

 

<国の借金問題など存在しない>

・(三橋)いずれにしても「公共投資に20兆も使っているんですよ!」といわれると、国民は「天文学的数字だ!」となってしまう。国の借金も1000兆円とか。

 ただし、その種の指標は数値をつなげて考えなくてはいけない。GDPが500兆の国が、公共投資20兆というのは、むしろ少なすぎるだろうと。しかもこんな自然災害大国で。そういうふうに相対化して比較しなくてはいけない。

 

・もうひとつは、最近、私が発見して流行らせようとしているんだけど、いわゆる国の借金問題。正しくいうと政府の負債ね。あれって、日銀が昨年からずっと量的緩和で買い取っているじゃないですか。だから、政府が返済しなければいけない借金って、いまは実質的にどんどん減ってきているんですよ。まあ国債が日銀に移っているんだけど、日銀は政府の子会社だから、あんなもの返す必要がない。国の借金問題なんて、いまはもう存在しないんですよ、実は。

 

・(三橋)もうひとつ怪しいのがありまして、社会保障基金。あれも100兆円くらいあるんだけど、中身は国民年金、厚生年金、共済年金なんですよ。政府が政府にカネを貸しているだけ。こういうのも「国の借金!」としてカウントして、本当にいいのかと思う。とにかく入れるものは全部詰め込んで、「はい1000兆円、大変でしょう」ってやっている。

 

・(三橋)日本政府は金融資産が500兆円くらいありますから、一組織としての金融資産額としては世界一じゃないですか。アメリカよりでかい。そのうち100兆くらい外貨準備です。残りは先ほどの社会保障基金。共済年金や厚生年金の持っている国債だから、そういうのは、絶対に相殺して見なくちゃいけないんだけど。

 

・(三橋)全部「借金」に詰め込んでいるわけですよね。しかも日銀が量的緩和で国債を買い取っている以上、返済が必要な負債はなくなってきているのに、それでもそういうことは報道されない。

 

・(三橋)(デフレの悪影響は)過小評価されています。デフレがどれほど悲惨な影響を及ぼすか、わかっていない。マスコミは「デフレになると物価が下がりますよ」としか言わないじゃないですか。だから、何が悪いんだ、みたいな話になりますが、違いますよね。デフレ期は所得が減ることがまずい。さらに問題なのは、所得が減るとはつまりは企業の利益が減るということなので、次第にリストラクチャリングとか倒産・廃業が増えていき、国民経済の供給能力が減っていくわけですよ。供給能力とは潜在GDPですよ、竹中さんの大好きな。

 

・(三橋)デフレこそが、まさに潜在GDPを減らしていますよ。典型的なのが建設企業です。1999年に60万社あったのが、いまは50万社を割ってしまった。10万社以上消えた。これ、経営者が相当亡くなられています。自殺という形で。

 

・(藤井)建設業というのは、築土構木をするための技術と供給力を提供しているわけですが、その力がデフレによって小さくなってきている。それこそ、会社の数でいって6分の5にまで減少している。実際、会社の数だけではなく、それぞれの会社の働いている方や、能力などを考えると、その供給力たるや、さらに落ち込んで来ていることがわかる。労働者の数だって、かっては700万人近くいたのが、今では500万人を切っている。実に3割近くも建設労働者は減ってしまった。

 

・(藤井)つまり、公共事業を半分近くにまで大幅に削減すると同時に、デフレで民間の建設事業も少なくなって、建設産業は大不況を迎えた。その結果何が起こったかというと、わが国の建設供給能力の大幅な衰退なわけです。実は、これこそが、日本国家にとって、深刻な問題なんです。でも、一般メディアでも経済評論家たちも、この問題を大きく取り上げない。

 

<築土構木の思想は投資の思想>

・(三橋)しかもやり方は簡単なんだから。日銀が通貨発行し、政府がそれを借りて使いなさい、というだけでしょう。しかもですよ、環境的にやることが見つからないという国もあるんですよ。でもいまの日本は、もちろん東北の復興や、藤井先生が推進されている国土の強靭化とか、インフラのメンテナンスとか、やることはいっぱいあるんですよ。なら、やれよ、と。建設企業のパワーがなくなってしまったため、そちらのほうがボトルネックになっていますよね。

 

・(三橋)建設の需要がこのまま続くかどうか、信用していないんですね。またパタッと止まったら、またもや「コンクリートから人へ」などと寝言を言う政権が誕生したら、またもやリストラですか、っていう話になってしまいますからね。

 

・(藤井)さらに建設省の公共投資額という統計の農業土木という分野を見ると、昔はだいたい1兆数千億円くらいあったのが、いまはもう2、3千億円程度になっている。民主党政権になる直前は6千数百億円だった。でも、民主党政権下で60%も減らされた。

 

<朝日と日経が共に公共投資を批判する愚>

・(藤井)いまのお話をお聞きしていますと、いわば「アンチ政府」とでも言うべき方々の勢力、市場主義で利益を得られる方々の勢力、「緊縮財政論者」の勢力、「財政破綻論者」の勢力、といった重なり合いながらも出自の異なる4つの勢力がある、ということですね。つまり、仮にその4つがあるとすれば、その4つが全部組み合わせて作り上げられる「四すくみの四位一体」が出来上がって、それが一体的に「公共事業パッシング」の方向にうごめいている、というイメージをおっしゃっているわけですね。

 

<国の借金、日銀が買い取ればチャラになる>

<日本ほど可能性のある国はない>

・(三橋)安全保障面ではアメリカべったりで、ひたすら依存していればうまくいきました。もう1つ、大きな地震がなかった。1995年の阪神・淡路大震災まで大震災がなかった。国民は平和ボケに陥りつつ、分厚い中流層を中心に、「一億総中流」のいい社会を築いたんだけど、非常事態にまったく対応できない国だったことに変わりはないわけです。

 ということは、いまから日本が目指すべき道は、非常事態に備え、安全保障を強化することです。結果として、高度成長期のように中間層が分厚い社会をもう一回つくれると思いますよ。最大の理由は、デフレだから。デフレというのは、誰かがカネを使わなくてはならない。

 

・(藤井)外国はそれがグローバルスタンダードなんですね。ですからグローバル―スタンダードに合わせすぎると、日本もせっかくすごい超大国になれる道をどぶに捨てることになりますね。


5月31日(火)のつぶやき

2016-06-01 05:28:18 | 森羅万象