サンタナロース

サンタナ　メッツ入りに暫定合意(スポーツニッポン) - goo ニュース
With Santana, Mets are the class of the NL (SI.com)
Twins missed out on better Santana packages(FOXSports.com)
The Mets Are Still on Probation(New York Times)

今週末、大方の予想ではニューヨーク・ジャイアンツはスーパーボウルでペイトリオッツに負けることに
なっています。しかし、ニューヨークはスーパーボウルを前にして、ボストンにひとつ勝ちを収めました。
というよりは、ボストンが尻尾を巻いて逃げ去ったため、ニューヨークの不戦勝とも言える結果です。

ここでの「ボストン」はレッドソックスでありますが、「ニューヨーク」はヤンキーズではありませんでした。
昨年12月のウィンターミーティングで、何もできず尻尾を巻いて大都会に帰ったメッツでした。どうしても
先発投手が欲しかったメッツが、このオフ最大の目玉、ヨハン・サンタナを獲得しました。アメリカの
スポーツメディアでは、早くもメッツをナショナルリーグの優勝候補に取り上げるほどです。サンタナは、
ひとりでメジャーリーグの風景を変えるほどの実力があることをマザマザと見せつけられました。

メッツがウィンターミーティングで思うように動けなかった要因は、トレード要因の若手選手が
いないことでした。一方でツインズはヤンキーズやレッドソックスからのトレードの誘いには、
乗り気になりませんでした。「なれなかった」ではなく「ならなかった」のです。月が変わり、
スプリングトレーニングが始まれば、大物を取りに行くチームもなくなり、シーズンが始まれば、
サンタナはトレードを要求しないと、ツインズは踏んで、ヤンキーズやレッドソックスの要求に対して、
やや高飛車に出ていた格好です。ヤンキーズやレッドソックスは、ツインズから心離れしました。

しかし、メッツだけは粘りました。少ない若手選手を集めて、1月が暮れようとするときにサンタナの
獲得に成功しました。今回のトレードでは、メッツはペドロ・マルティネスとサンタナという、
サイ・ヤング賞投手を2人も抱えたことで、一気にナショナルリーグの優勝候補となった一方で、
ケン・ローゼンタールの見立てでは、ツインズはヤンキーズやレッドソックスの選手を獲得すべきだった、
としています。もちろん今回のトレードだけで、ツインズは長い低迷に入るとはいえません。
ツインズはこれまでも大物とのトレードで獲得した選手が活躍している例があるからです。

一方、メッツは確かに欲しかった先発投手、それもまだ28歳という若い超実力派先発投手を獲得でき、
貧弱な投手陣と、昨シーズン終盤の失速で落ち込むチームにムチが入りました。そう、今年の秋に、
メッツは優勝するかもしれないけど、地元紙ニューヨーク・タイムズは2007年秋のことを取り上げて、
メッツに対して辛口なことを書いています。サンタナの実力は折り紙付きではあるけど、その力で、
曇り空のメッツを一気に晴れに変えるだけの力があるでしょうか？

少なくとも、メッツはナショナルリーグのイーストではフィリーズを抑えて優位に立ったかもしれません。
しかし、ただでさえデビッド・ライトやホセ・レイエスに続きそうな若手選手がいない中で、財布の分厚さとは
対照的に、選手層の薄さが際立たないか心配です。メッツの補強の歴史は、怪我との戦いであったことも
忘れてはなりません。

メッツはシェイ・スタジアム最後の2008年、そして新スタジアムができる2009年と、嫌がおうにも、
勝負を仕掛けなければならない時期に来ています。メッツがサンタナ獲得に注いだ分の汗とお金が、
ワールドチャンピオンという果実として帰ってくるのかどうかはわからないけど、メジャーリーグ全体へ
与えたインパクトでは完封勝利です。

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