脱退は易しし復帰は難し

N Korea suspends nuclear talks (BBC)

北朝鮮、自衛目的の核兵器を製造したと表明＝ＫＣＮＡ (ロイター) - goo ニュース

今朝のBS1「おはよう世界」では、ブッシュ大統領の一般教書でたった1文でしか語られていない北朝鮮問題について、
韓国やアジアの新聞の論調を紹介していました。かつての「悪の枢軸」という表現を捨て、周辺国（要は6カ国協議の
北朝鮮を除いた5ヶ国）の協力を促す1文について、多くの論調は概ね評価をしていました。これは、人民日報曰く、
アメリカだけではこの問題を扱うことが難しいことを悟ったもの、とされています。その上で、北朝鮮も冷静になって
6か国協議へ出るべきだという論調もありました。

しかし、この事態です。今月末には行われるとすら言われていた6か国協議はこれで中止になるのは必死でしょう。
中国が旧正月明けに高官を平壌へ派遣するとされていますが、この説得が上手くいかなければ泥沼化するだけです。

さらに、北朝鮮はいともあっさりと「自衛のため」の核兵器の所有を認めました。これでまた北東アジアは
困った状況に陥りました。既に一部ストラテジストは韓国や日本のカントリーリスクを投資に組み入れようと
している中、これはその決断に対して決定的なものになりかねません。

これで、残り5ヶ国を初めとした国際社会はこれに向き合うべきなのかを突きつけられた格好となります。
5カ国、特に中国の説得に期待する、国連安保理に付託する、一気に経済制裁をする等、冷静さとアメリカが言うところの
「限定されない選択肢」に挟まれながらも、解決策を模索が始まりました。何だか2003年5月、イラク戦争後の混乱と、
SARS騒動の最中に北京で行われた最初の6か国協議以前の状況に戻された感じすら受けます。