3.原爆の材料
天然ウランは二つの同位体、ウラン238とウラン235から成る。
核分裂を起こすのはウラン235で、含有量は天然ウランの0.7%に過ぎない。
化学的性質は変わらず、ほんの少しだけ原子量が大きいウラン235を抽出するため、
3つの方法が試みられた。
〇遠心分離法
〇電磁濃縮法(サイクロトロン使用)
〇ガス拡散法
一番効率が良かったのは、ガス拡散法で、このプラントがテネシー州に建設され、
ウラン235の製造と精製が行われる。
このプラントは大規模なもので、最大1万人が働いていた。
一方、より簡単に量産できる核分裂性物質がないか、調べられた。
その結果、浮上してきたのが、プルトニウムである。
ウラン238が中性子を吸収すると、最後に人工の原子、プルトニウムになる。
このプルトニウムも核分裂を起こす物質であり、原子爆弾の材料になりうる
ことがわかった。
ワシントン州に原子炉が作られ、ウラン238を燃やしてプルトニウムが量産される。
参考図:Wikipedia、核兵器の歴史