6.金の回収(1)-沈没船
〇スペインガレオン船「サンホセ号」
1708年、スペインの大型ガレオン船「サンホセ号」は、
イギリス軍艦との砲撃戦の末、コロンビア沖で沈んだ。
同船には、南米各地から集められた200トンの金、銀、エメラルドが
載っていたとされる。
沈没から307年後、2015年に水深950メートルの海底に横たわる
「サンホセ号」の残骸が発見される。
しかし、積荷の回収は深海のため、難航しているようである。
また、積荷の所有権はどこにあるのかが論争の的になっている。
(コロンビア政府、スペイン政府、南米先住民、サルベージ会社)
〇イギリス巡洋艦「エジンバラ」
1942年、イギリス輸送船団を護衛していた巡洋艦「エジンバラ」は、
ドイツ軍のUボートと駆逐艦に雷撃され、ロシアのムルマンスク沖で
沈没した。
同輸送船団は、ナチス・ドイツと戦うソ連を支援するため、
西側からの援助物資を、北極海経由で運んでいた。
その帰路、攻撃されたのだった。
沈没した巡洋艦「エジンバラ」には、西側からの援助に対するソ連の
一時支払い用の400万ドル相当の金の延べ棒が積まれていた。
沈没から39年後、1981年にスコットランドのサルベージ会社が
沈没場所を突き止め、水深250メートルの海底から金の延べ棒を回収した。
引き上げられた金(5200万ドル相当)の配分
サルベージ会社: 1/2
ソ連政府 : 1/3
イギリス政府 : 1/6
参考文献:Gigazine、307年前の幻の沈没船が発見される
「貴金属」、ジェフリー・ジョン、西武タイム、1985