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再び前線へ(2)

5.再び前線へ(2) 

  「敵が攻撃の準備をしている気配がある。」

 「お前らの“蚊トンボ”で、敵の動きをさぐってくれ。」

  真夜中、前線本部のある山の斜面から、ドローンを飛ばす。

 飛行時間は約20分だ。

 敵の対空砲火や妨害電波を避けるため、超低空で侵入する。

 

  敵の前線を徘徊する。

 赤外線カメラによる映像に、兵士や車両の熱源が映る。

 大きな動きは見られない。

 

  前線の裏側の山の稜線を超える。

  山裾の道路に、車両の長い列を見つけた。

 「やつら、迂回して左側面から攻撃するつもりだ!」

  隊長がつぶやき、上級本部に連絡する。

 「あの車列に爆弾を落とせるか?」

  「やってみます。」

 

  ハッサンの手が震え、うまく操縦できない。

 仲間のラシカリが、コントローラをハッサンから奪い取った。

 映像に車両列をとらえ、投下スイッチを押す。

  道路際に目もくらむような光が生ずる。

 しばらくして、ハッサンたちに爆発音が伝わってきた。

     

 

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