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無敵艦隊(7)

 原本はイギリス人、Shippen Edwardにより書かれた「Naval battles of the world: from Salamis to Japan Sea」(1905年刊)で、サラミスの戦いから日本海海戦までの歴史的な海戦を紹介している。 日本は周囲を海に囲まれてはいるが、とても海洋国家とはいえない。日本人がはるかなる海に眼を向けたのは、室町や明治のほんの一時期にすぎない。世界では海の支配をめぐり、いくたびかの戦いが繰り広げられた。それを垣間見ることにより、歴史の舞台では忘れられがちな部分にスポットを当ててみよう。

THE INVINCIBLE ARMADA (7)
     In regard to the Armada and its destination, Philip at first preserved the secretary which was so consonant with his nature; but at last, when publicity could no longer be avoided, he had every dock-yard and arsenal in his dominions resounding with the hum and noise of a busy multitude, working day and night, to provide the means necessary to accomplish his purpose. New ships were built, and old ones repaired; while immense quantities of military stores were forwarded to the Netherlands, a convenient base of supplies for the invaders.

     The New World was then pouring its treasures into Philip’s coffers, the product of the enslavement of whole nations, and this immense wealth Philip poured out in turn, lavishly, to accomplish his darling ambition, which was the subjection of all that remained free in the Old World.

無敵艦隊(7)
     無敵艦隊とその行く先に関してフェリペ2世は、当初彼の性質にふさわしく、秘密を守った。  しかし、知れ渡るのを避けようがなくなったとき、彼は目的を成し遂げるのに必要な手段を得るため、領土内すべての造船所と兵器工場に生産を命じた。  そこでは騒擾と騒音が昼も夜も最大限に響き渡った。  新しい船が建造され、古い船は修理された。  その一方、巨大な量の軍需品が、侵略のための便利な補給基地であるネーデルランドに運ばれていた。

     新世界(アメリカ大陸)はその富と全ての国の奴隷労働の生産物をフェリペの金庫に流し込んでいた。  フェリペはこの途方もない富を気前良く、自分の愛しい野心(イングランドへの十字軍)を成し遂げるため使った。  その野心は旧世界(ヨーロッパ)に残っている自由な人々(プロテスタント)を従属させることだった。

(ひとこと)
          当時の外洋軍船はヨーロッパが最も発達していた。(近代、現代まで続いているが)  構造的にはいくつかの特徴があった。  船の外板はよろい張り-木造の家の壁板のように重なって張られた。  このため、地中海で用いられていた平張り船に比べ、強度が増した。  また、Ⅰ本マストでおおきな1枚の横帆から、3本マストで5~6枚の小さい扱いやすい横帆、縦帆になり、さらに舵が船尾中央に配置され、操船性が格段に向上した。  船首と船尾には“船楼”が設けられ、そこから戦闘の際、敵船甲板上に矢弾を撃ち込んだ。
〔参考文献:
ジョン・R・ヘイル著「探検の時代」、ライフ人間世界史6、タイムライフブックス〕
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