（原文）
Chapter ⅩIII The Navy in the Invasion of France( 1944 ）
71．
Almost every one of the thousands of ships and craft was under way by noon June 5. At 1800, off Portland Bill, as far as the eye could reach, the Channel was covered with vessels “fraught with the ministers and instruments of cruel war,” the small ones tossing and heaving, the great ones steadily advancing. In Portland itself, as midnight approached, the only assault forces left were the motor torpedo boats, to dash across after daybreak.
Portland Bill lighthouse was the point of departure for 925 transport planes carrying 13,000 American paratroops, who preceded the seaborne assault. Groups of 18 aircraft each, flying at about 500 feet, came in with running lights on; as they converged on the darkened lighthouse tower, they blacked out and altered course for the Far Shore, streaming away from the towered headland like the wings on the Victory of Samothrace. Cross-Channel they flew, and at 0136 June 6 began dropping troops in the swampy region behind Utah Beach.
（訳）
第１３章 フランス侵攻での海軍（ 1944年 ）
７１．
数千隻の大小の船のほとんどすべてが、6月5日正午までには航路途中にあった。 18時、ポートランド・ビル沖では眼の届く限り、“聖職者付積荷（兵士のこと）と悲惨な戦争の道具（兵器のこと）”を満載した船で、海峡は覆われていた。 小さな船は急な上下動を繰り返しながら、大きな船は安定して進んでいた。 ポートランドで、真夜中近くに唯一残っていた攻撃部隊は魚雷艇だった。 彼らは日の出の後、飛び出して行く予定だった。
ポートランド・ビル灯台は、海からの攻撃に先立って行く1万3千人のアメリカ落下傘部隊を乗せた925機の輸送機のための出発地点だった。 １群が18機の挺団は高度を500フィートに保ち、飛行灯をつけ飛来した。 彼らは暗い灯台頭上に集まり、消灯した後、ファ・ショアに向けコースを変えた。 その編隊は、サモトラキ島（エーゲ海）の勝利の女神の翼のように切り立った岬の上を流れていった。 彼らは海峡を超え、6月6日1時36分、ユタ海岸後方の湿地帯に部隊を降下させ始めた。
(注釈)
オーバーロード作戦に参加した空挺部隊は米第101と第82空挺師団および英第6空挺師団で、総勢1万8千人が1200機の輸送機とグライダーに乗り込んだ。 輸送機は兵士28名を運べた。 グライダーには、兵士のほか、弾薬などの梱包、対戦車砲などの火器、ジープなどの軽車両が積み込まれた。 ちなみに、米第101空挺師団は半年後のアルデンヌでのバルジの戦いにおいて、バストーニュを守り抜き、有名になった。
〔参考文献：「ノルマンディ上陸作戦」、学習研究社〕
