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英語で読む海戦史(72)

原書は、著名なアメリカの海戦史家Samuel Eliot Morisonの「The Two-Ocean War」です。内容は第2次世界大戦におけるアメリカ合衆国海軍の太平洋と大西洋における戦いを描いたものです。日本との太平洋における戦いの部分に関しては、光人社から「モリソンの太平洋海戦史」(大谷内一夫 訳)として出版されています。あまり知られていない、ドイツとの大西洋における戦いの部分に関して、英語の勉強をかねて読んでみました。

(原文)
Chapter ⅩIII The Navy in the Invasion of France( 1944 )
72.
The surface crossing was so well planned, with so many different lanes for the 2727 ships and small craft, that in spite of rough water there were so collisions and few arrived late.

Even more astonishing, the Germans were unaware of the impending invasion. The Allies’ secrets never leaked. In the tall, conspicuous lighthouse at Cape Barfleur, the powerful lamp was burning brightly. No Luftwaffe reconnaissance plane had been anything unusual in the Channel. No German E-boats patrolled-because the local naval commander, Admiral Krancke, considered the weather too foul both for them and for us; and he was easy in his mind because, in his book, the tides were not right for a landing between 4 and 6 June. Not until 0309 June 6 did German search radar pick up anything, although many ships had reached their transport areas an hour earlier. The shore batteries waited until first light, shortly after 0500, when they opened up on destroyers Corry and Fitch.
            
(訳)
第13章 フランス侵攻での海軍( 1944年 )
72.
2727隻の大小の船のための多くの異なった航路についての水域交通は非常に良く計画されていたので、海が荒れていたにもかかわらず、一件の衝突も少しの到着の遅れもなかった。

さらに驚くべきことは、ドイツ人は際迫った侵攻に気づいていなかった。  連合軍の秘密は決して漏れなかった。  バルフルール岬(ノルマンディ)の高い、人目を引く灯台では強力なランプが光り輝いていた。  一機のドイツ軍の偵察機も海峡で何も見つけられなかった。  一隻のドイツ魚雷艇もパトロールしていなかった。  なぜなら、地域海軍司令官クランケ提督は、天気は奴等にとっても我々にとってもあまりに悪いし、彼の報告によれば潮汐は6月4日から6日の間は上陸には良くなかったので、彼は安心していたのである。  多数の船が彼らの輸送区域に1時間早く到着したにもかかわらず、6月6日3時9分までドイツ軍のレーダーは何も検知できなかった。  海岸砲台は彼らが駆逐艦コリーとフィッチに発砲し始める5時少し後の夜明けまで待機状態だった。   

(注釈)
     ドイツ軍陸軍の兵站は徹頭徹尾、鉄道に依存していた。  連合軍は鉄道網を破壊するため、上陸3ヶ月前からフランス、ベルギーの鉄道施設に猛爆撃を加えた。  延べ8千機が53,000トンの爆弾を投下し、効果をあげた。  しかし、多数のスランス市民も犠牲になった。 
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