5.南北朝
この南北朝時代、混乱の60年間に、悪党が多発した荘園の多くが
荘園領主の手から離れた。
東大寺が鎌倉時代末期に所有していた荘園は71あったが、
南北朝時代末期には14荘に減った。
しかも、その荘園でも、支配は不十分なものであった。
武士を代官に任命し、本来の年貢の何分の一かを東大寺に
納めさせていたのである。
全国各地でも、荘園は荘園領主の手から離れる。
そして、在地の有力者が守護となり、荘園のあった土地を
支配するようになる。
荘園体制から、在地守護体制への移行である。
荘園体制の中で生まれた悪党は、新しい体制の中に吸収されていく。
(まとめ)
“悪党”は、新しい時代を切り開くトリガーの一つであった。
参考図:悪党鎌倉時代の画像、bing.com/images