感泣亭

愛の詩人 小山正孝を紹介すると共に、感泣亭に集う方々についての情報を提供するブログです。

愛しあふ男女 8

2010年11月05日 | 
   愛しあふ男女 

小さい二つの心などは消されてしまふ

強い日の光は照りかへして白い矢のやうだ

どこかへ私たちは逃げなければならない

しづかなつめたい風が吹き音楽が聞える場所へ

 

ある時は虹色の雲がとどまり

夕暮が幕のやうに落ちてくるそのあとには

星が私たちを見つめるやうな

何事もおこらない場所へ逃げなければならない

 

私たちは すでに 方々から投げかけられてゐる

一歩 歩めば足の下の道ははげしい音をたて

階段からもたくさんの石がころがり落ちる

 

もんどり打つて落ちかかり来るはげしいもの

お前のやさしい手の中に私の手は支へられ

進めば日の光は白くするどい矢のやうだ