上小田井ステーション マンション長期修繕委員会

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■大震災に備えて、耐震補強工事をすべきか??一級建築士との相談報告も含む・・・

2005-05-21 | ステーションニュース
★当マンションの設計会社、建設会社との相談に続き、本日、名古屋市の無料耐震診断(2回目)一級建築士の専門家と当マンションの耐震補強工事の相談をしてまいりました。★阪神大震災の時に被災したマンションたちは「建て替えか復旧か」の判断は迫られたとき、本来「復旧」で済むべきものも「建て替え」と判断され、やむ無く建て替え決議を行った事例が多数あるようですが、この大切な判断ができるプロはほとんどいないそうです。建て替え決議を行えたマンションは、まだ救われたかもしれませんが、その決議すらできないマンションは未だに放置され、スラム化した建物もまだあるとのこと。悲しいですね。スクラップ&ビルドを繰り返している日本の建築物の多くは、まだまだ健全なものもあるなか、経済性の追求を名目に建て替えを薦めるケースが多いそうですが、判断する側もめんどくさいことをするより、建て直す方が簡単なのかもしれません。

なるほどと思ったのは、「地震が起こってしまってからの被害復旧費用と、そのような被害を要望するための補強費を比べたら、

●修復費は予防費の10倍もかかる。さらに、建替費は修復費の10倍にもなる。つまり予防費の100倍にもなるということです。
 
例. 先日記載したこの当HP記事より・・壱番館1階ピロティについて

耐震工事3000万(予防費)×10倍=3億(修復費) ×10倍=30億(建替費) 
       ↓               ↓              ↓
1戸当たり20万円    1戸当たり200万円    1戸当たり2000万円

★しかしながら、大震災の場合、全壊ならば地震保険金(総額8億7千万円)がでるとおもいますが、ほとんどのケースは半壊たまは一部損壊など、住めるが、次に大地震 がきたら危険だ・・など、壱番館の半分がこのような状態になった場合、修復費は3億で済むのか10億かかかるかわかりません。仮に10億も修復にかけるということは、修復でなく壱番館の半分(1階ピロティ)は建替えとなるかもしれません。

地震保険が出ない可能性もあり、よく出た場合でも半額の1億程度(調査確認中)と予測します。そうすると、現在の修繕積立金1億超を全部でも足りなく、なんと1戸当たり5百万円の一時金徴収が必要となります。

★壱番館は地震の時に、その全体の柔軟性をもたせるために、エクスパンション構造(壱番館は2つに切れている・2つの建物からなっているといっても良い)になっています。この場合、壊れた部分だけの修復・建替えも可能となる。震災によりピロティ部の柱等が損壊を受けた場合、その上部の周辺の住民すべてがマンションから非難し、もう住めなくなる可能性があります。★担当の建築士さんはやはり、耐震診断(100万円程度)を正式に行い、対策を施した方が安心ではないか・・との回答を得ました。

★壱番館のピロティ部が最も弱い部分であり、新耐震の適用をうけた建物とはいえ、、マンション全体で考えれば、予防費を捻出して『来るべき地震』に備えておくことがもっとも経済的で、何より安心。そのことこそ、阪神大震災等から学ぶべき最大の教訓でしょう。



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1 コメント

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修復構造学の本 (えんどうななほ)
2005-05-26 10:06:56
kumasanさま いつもありがとうございます。

CIP遠藤でございます。



修復構造学の権威と呼ばれる西澤英和さんの「地震とマンション」という本を探したのですが、絶版とのこと。ようやくあったのが国立国会図書館にあったので、早速複写版を手に入れました。



ところが「著者の承諾を得られない場合は、本の半分しか複写しません。」とのことで、残念ながら半分のみが昨日私のもとにやってきました。



これから少しずつ読み込んで行きますので、参考になりそうな文書等があればご紹介させていただきます。



では、今後ともどうぞよろしくお願い致します。

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