死海で遊ぶ琴欧州と親方(元琴ノ若)(2006.6.8、共同)
先日、大相撲の佐渡ヶ嶽部屋
(http://www.sadogatake.com/)
の一行がイスラエルの観光省と
外務省に招かれ、約2千年前に
造られたローマ時代の円形劇場
で相撲を披露しました。
それから、6月8日、一行は塩水湖で有名な死海に立ち寄り、琴欧州ら
が水に浮かぶパフォーマンスも見せました。
死海での水面浮遊はこの土地の観光の目玉になっており、またその水と
泥は肌に良いということで、エステ用などに愛好者が多いようです。
ところで、この死海ですが、近年どんどん縮小しているので心配されて
います。例えば、イスラエルのリゾート・アインゲディでは、20年前には
死海の浜辺はすぐ目の前でしたが、今では馬車で観光客を浜辺へ運ん
でいます。過去100年間に、湖面は20メートル以上も下がり、今も毎年
1メートル下がっています。
その原因ですが、主な水の供給元であるヨルダン川からの水の流入量が
減少し続けているためです。イスラエル、ヨルダンそしてシリアがヨルダン
川に依存していますが、それぞれ人口の増加と砂漠・乾燥地の農地化を
進めているためです。
科学者によれば、死海が完全に無くなることはないらしい。地下水の流
入と冬場に少し雨が降るためです。でも、何も対策を施さなければ、水
位はさらに100メ-トル以上下がり、現在の深さの3分の1になるという。
そこで、対策として、紅海から死海へ新しい水を供給すべく200km
の運河を掘るという計画が考えられているようです。その途中では、水
位の差を利用して発電もする計画とか。
費用が約50億ドルと見積もられていますが、大きな問題として、この
プロジェクトの経済効果と国家間の利害調整があります。また、環境問
題も大きい。特に、死海の塩水はマグネシウムやカリウムが通常より大
分多いので、ここに普通の塩水(海水)を入れることに問題があります。
死海の維持、保存は何とかしたいところですが、実現するにはこれら難
題をどう解決するかです。
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