goo blog サービス終了のお知らせ 

カメノ日記

僕カメノ(通称カメ)の遊び、学び、それから日々のでき事をつづる日記です。カメには前進あるのみ。カメも歩けば奇石にあたる。

高層ビルによるプライバシー問題

2006年08月09日 | ニュース

東京駅周辺で進むビルの超高層化に宮内庁が気をもんでいる。

今回、宮内庁は東京駅から約600メートル離れた大手町合同庁舎跡地
に建設が計画されている地上37階建てのビジネスビル(高さ約18
0メートル)について配慮を要請した。このビルは、三菱地所などが出
資して設立した「大手町開発」が建設するもので、来年4月の着工
予定となっている(読売新聞、2006.8.7夕)。

宮内庁がパソコンでシミュレーションしたところによると、御所ま
での距離は約1400メートルあるものの、窓などが見える可能性があ
るという。このため、合同庁舎跡地のビルについて三菱地所と協議
の場をもち、「お住まいの御所が見える場所では、不特定多数の人
が集まるレストランなどの設置は避けてもらえれば」と求めた。

いわれてみると、宮内庁の心配ももっともである。ビルの上層から
天皇・皇后様のお住まいの窓が見えるということは、ひょっとする
と天皇・皇后様が建物の外へ出ると、タイミング次第では見えると
いうこと。上から見られていては、ちょっと住まいの周りを散歩す
るにも落ち着かないのでは。

さて、こういう問題が起こる背景ですが、現在、皇居外郭一帯は「美
観地区」に指定されている(昭和8年(1933)に指定)。この指定
が効力を発揮し、丸の内などは長らく建物の高さとして最大31メー
トル(100尺)のルールが守られてきた。ところが、戦後「美観地
区」から適用除外となり、さらに「美観地区」には運用条例が別途
必要になった。

現在、皇居周辺では地権者らでつくる「大手町・丸の内・有楽町地
区まちづくり懇談会」がガイドラインを作成し、その中で高さ制限
を設けている。が、これが、次のように相当いい加減なものである。

「現況では、高さの制限は航空法以外は法的に定められていないが、
・・・既に、当地区において定着しつつある概ね100メートル程度の
高さも尊重しながら、・・・概ね150メートル程度の高さまでを可能
とする。
・・・大手町、丸の内、八重洲、有楽町の各拠点においては、その
拠点性や街並みの多様性の表象として、当地区全体のスカイライン
との調和に配慮しながら、概ね200メートル程度の高さまでを可能と
する」

100~200メートルと最高制限の幅が大きく、できるだけ高くした
いという経済界、産業界の本音がすけてみえるようなルールである。

すでに、02年にオープンした丸ビル(高さ約180メートル)の建設
時も、最上階レストランから皇居・宮殿が見えることが着工前後に
わかった。そこで、宮内庁は皇居内の石垣の土手に高さ20メートル近
い木を2本植えて見えないようにした。

戦前と違って宮内庁の力が弱いから、どうやら今回も同じように皇
居側で自衛することになるのでは。

ただ、この問題は今後も十分起こりえることである。個人的には皇
居周辺を「美観地区」に再指定し、運用条例で明確な高さ規制を盛
り込んだらどうか、と思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジダンの頭突きソングが上陸

2006年07月25日 | ニュース

先に紹介したジダンの頭突きソング(2006.7.13 のエントリー参照)、
いよいよ日本にも上陸することになりました。

曲名は「頭突きdeジダンだ!? ~ヘッド・バッド・ダンス」。
作詞・作曲はフランク・ラスコムとCMソングのプロデューサー2人の
手になり、フランスではすでにラジオで連日放送され、大人気という。

カリビアン・ゾーク風の曲で、その詞は「キタキタキター♪頭突きダン
スの始まりだ~!」「ジダンはヒットマン 頭突きは最高!」「イタリ
ア人がやられた ジダンが頭突きした」などなど。なかなか刺激的です。

ただ、この歌詞では、フランス人にとってはW杯決勝で負けた憂さ晴ら
しになりそうですが、イタリア人は頭に血がのぼりそうです。

ワーナーミュージックグループが契約し、日本では7月26日から着う
たなどで配信され、8月にはCDも発売予定という。

なお、ジダン選手、卓越したサッカーの実力に加え、W杯決勝での頭
突き退場という前代未聞の歴史的事件を起こし、その上事件が歌にな
りヒットするとなれば、いよいよ伝説のサッカーマンの仲間入りです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

人間そっくりロボ

2006年07月23日 | ニュース

石黒氏(右)と同氏のそっくりロボット



  先週、国際電気通信基礎技術研
  究所(ATR)知能ロボティクス研
究所は、ヒト型ロボット「ジェミノイド」のプロトタイプを発表しま
した。

「ジェミノイド」は、研究当事者であるATR知能ロボティクス研究
所の客員研究員の石黒浩氏をコピーした生き写しロボットです。
頭部は石黒氏の頭骨の形からコピーし、生え際部分には氏自身の
頭髪も使われています。そして、皮膚表面はシリコンゴム製との
こと。

今回のタイプは歩くことはできませんが、口や目、手足など全身
46ヶ所が動く。そして、外観が石黒氏と同じであるのはもちろ
ん、同じしぐさや話し方ができます。

石黒氏らは、ロボットを人工知能によりを自動で動かす一方、基
本的に遠隔操作も必要と考えており、今後さらに自然な人間の動
きに近づけるための研究、人間の「存在感」の研究、操縦インター
フェースやセンサーの研究などを進めてゆくという。

そこで、僕は思うのですが、将来自分そっくりのロボットができ
れば、色々使い道があるだろうし、便利だろうなと。
カメノなどは、まず自分のそっくりロボットを2、3人つくり、
自分の代理として働きに出すでしょうね。また、いやな会議への
出席や会いたくない人と会わなければならないときは、代理です
ませます。ただ、代理の出番が増えると、本物の方はうれしい反
面、空いた時間を何に使うかなど新たな悩みも出てきそうですが。

また、話は違いますが、精巧な人間ロボットができるとなると、
例えば耐破壊性や強力な戦闘能力をもったサイボーグなどを造る
人間や組織もきっと出てくるでしょう。映画の「ターミネーター」
(アーノルド・シュワルツェネッガー主演の映画)のような世界
も、いずれ現実味を帯びてきそうです。

使い道によっては、良いことばかりでなく、大きな問題も出てく
るように思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「美空ひばり館」が閉館

2006年07月17日 | ニュース

「美空ひばり館」(京都嵐山)

  京都嵐山にある「美空ひばり館」
  が、今年11月30日をもって
  閉館することになりました。

「美空ひばり館」は、ファンだった同市の会社経営者が、ひばりさ
んの死去から5年後の平成6年に京福電鉄・嵐山駅近くに開館。
ひばりさんの遺品約1000点が集められており、館内では、ひば
りさんのヒット曲が流され、舞台衣装や映像などが展示されている。

閉館理由で一番大きいのは、入場者の減少です。入場者数は開館
4年目に300万人を突破し、嵐山の観光スポットの一つになって
いました。しかし、ここ数年は入場者が減り、展示品の借り受け契
約の満了も迫ったため、経営していた会社が閉館を決めたそうです。

そこで、カメノは思うのですが、これはある意味仕方がないのでは
と。大衆音楽は、何といっても新しさが命。今の時代、その点で歌
謡曲は危機的状況で、ファン離れが進んでいます。

また、ある歌手が好きです、ファンですといっても、その程度には
大きな幅があります。大スターといえども、追っかけをするような
熱狂的なファンやすごく熱心なファンというのは、もともと少ない
もの。せいぜい1割から2割でしょう。

大部分は、かなり好きとか、普通以上に好きとかの「普通のファン」
が多い。熱狂的ファンはともかく、「普通のファン」は、一度「美空
ひばり館」を訪れれば十分です。

そしてまた、ひばりさんのような亡くなった歌手の場合、ファンの
年齢層はもともと高齢である上に、それが年々、さらに高齢化して
ゆく。すると、かつて熱狂的だったファンですら、そういうスポッ
トに出かける情熱や行動力は低下します。

逆に、次々と生まれる若い音楽ファンは美空ひばりを知らないし、
知っていてもその歌に興味がわきません。時代の背景、感性が違う
から。
例えば、僕らの親の世代に、一世を風靡した大スターに東海林太郎
(1898~1972)や霧島昇(1914~1984)がいますが、現在40代以
下でその人物や歌を知っている人がどれだけいるでしょうか。今や、
ほとんど歴史上に名をとどめるに等しい。

残念ですが、不世出の天才歌手でかつての大スター美空ひばりとい
えども、例外ではありません。

  参考 (1)「美空ひばり館」(京都市):
        http://www.misorahibari-kan.co.jp/
     (2)「東海林太郎音楽館」(秋田市):
        http://www.donpu.net/tarotya.htm
     (3)「霧島昇記念館」・・・現時点ではありません
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジダン事件と絹谷幸二氏の絵

2006年07月15日 | ニュース

人気画家である絹谷幸二氏(63)の描いた「そんなに甘くはない
よ」という絵がちょっとした話題になっています。それは、先のワ
ールドカップ決勝イタリア対フランス戦のジダン選手の頭突き事件
を予見するような絵だからです。

日刊ゲンダイ(2006.7.15付 )によれば、もともとこの絵は、全国
の三越で開かれている氏の個展「イタリアを描く」のために、今年
初めに描かれた。

氏によれば「イタリアを描くというテーマで、ものすごい勢いで食
べ、歌い、愛するイタリア人を描いていたんです。そうしたら、闘
争心も描きたくなった。イタリアはサッカーが盛んだけれど、あれ
はスポーツというより、まさに格闘技なんだよね。それで、こうい
う絵になった。相手の選手をフランスにしたのは予感。・・・」と。

問題の絵、確かに一見してジダンの頭突きシーンを連想させます。
左の男の顔にはフランスの国旗。着ている服は白。右の男の顔に
描かれているのはイタリア国旗で、服は青。その右にはサッカー
ボール。ただ、双方ともに頭髪はなく、剃っているかハゲ。そして、
フランス男の左こぶしがイタリア男の額を打ち、その額には大きな
コブが。さらに、右のイタリア男も、右手でフランス男の顔をひっ
ぱたいています。

テレビで繰り返し放映されている構図と同じで、確かに似ています。
ただ、僕に言わせれば、この絵は単なるサッカーファンの喧嘩を描
いたようにも見える。その証拠に、双方とも着ているのはユニホー
ムではなさそうです。

それにしても、今回のジダン事件には、この絵を描いた絹谷氏本人
もビックリでは。イタリア対ドイツでなく、イタリア対フランスを予
想したのもすごい(笑)。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジダンが歌に!

2006年07月13日 | ニュース

頭突きをしたジダン選手と倒れたマテラッツィ選手
                  (画像:ロイター)



  サッカーW杯の決勝イタリア対
  フランス戦(日本時間7月10
  日)で、イタリア選手に頭突き
を浴びせ退場処分となったジネディーヌ・ジダン選手(34)、その真
相についてこれまで沈黙を守り世界中の人々の気をもませましたが、
ようやく口を開きました。

12日夜(現地時間)、フランスのテレビで「母や姉についてひどい
ことを何度も言われ、耐えきれなかった」と頭突きの理由を語りまし
た。頭突きの相手であるマルコ・マテラッツィ選手(32)とのやり
とりについて、ジダン選手は「とても個人的なことで、母と姉を傷つ
ける、非常に耐え難い言葉をかけられた。彼はそれを何度か繰り返し
た。1度や2度は我慢したが……」と。

ところで、どこの国にも目はしのきく人たちがいるものですね。
さっそく、ジダン選手の今回の頭突きを歌にし、夏のバカンス中のヒッ
トを狙う計画が進んでいます。

”クー・ド・ブール”(フランス語で頭突き)という歌で、レコード会
社やコマーシャルソング専門の小さなレーベルなど3社が提携し、つ
くりました。

作曲家フランク・ラスコムとレーベルの2人の創業者がつくった曲は、
カリビアン・ゾーク風の歌と”頭突き男ジダン”というコーラスからな
り、フランスの敗戦後の失意をいやす(?)ものとなっています。

ところがです、最初はみんなを元気づけるため、そしていやしと洒落の
つもりで始まったのですが、これが大きな売り上げになりそうとのこと。
この歌、フランスのラジオ局「スカイロック」が曲目リストに取り込み
ウェブ上に掲載していましたが、今やいくつかのレコード会社や着メロ
販売会社がその権利を求めて争っているという。

一体どんな曲なのか、僕も聞いてみたい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

メードブーム

2006年07月09日 | ニュース
チラシ配りのメードたち(秋葉原、2005.11.18撮影)
チラシ配りのメードたち(秋葉原、2005.11.18撮影)


  オタク文化から生まれ、全国的な
  ブームとなっているメード喫茶。
  業界初のビジネス書『メイド喫茶
開業マニュアル』が出版されるなど、その勢いは止まりません。

先月(6月)には、アキバに全国でも珍しいメードのハンバーガーレ
ストラン「萌(もえ)バーガー」がオープン。この店はファストフードで
はなく、アキバにちなんだ「アキバーガー」など本格的な米国スタイ
ルのハンバーガーが売りという。

そしてさらに、最近は、メードが足裏マッサージや整体のサービスを
する店、メードがアロマセラピーをするサロン、メードが家事をする
派遣サービス、メードが髪を切る美容室、メードが受け付けするクリ
ーニング店、メードがメガネを見立ててくれたりする眼鏡店など、新
しい形の店が次々と登場しています。今や、メードたちの氾濫状態。

ところで、メード氾濫のきっかけであるメード喫茶ですが、最初は
萌えブームへの便乗だったと思いますが、僕はメードという非日常
的な物珍しさやエンターテイメント性、そして癒し効果が予想外に
喫茶サービスにマッチした、と思う。そういう意味では、メードが
マッチする飲食関係を含むサービス分野は、確かに上にも記すとお
り色々あるはず。

でも、近い将来、あちらの店もこちらの店もメード姿となると、ち
ょっとどうでしょうか。せっかくの非日常的な物珍しさやエンター
テイメント性がなくなる。単にメードの制服や仕事着を着ただけにな
ってしまい、いずれ差別化のつもりが差別化にならなくなるのでは。

そうなると、サービス(仕事の中身、接客)の本当の質やアメニティ
など、やはりその店の別の特徴での勝負になりますね。

それはともかく、このブーム、はたしてどこまで広がるのか、また
一過性のものか、目を離せません。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ワニガメ騒動

2006年06月12日 | ニュース

発見されたワニガメ: いかにもどう猛そう
                    (2006.6.11)


  昨日、上野の「不忍池」でワニガメ
  が見つかった。米国原産のワニガメ
  (体長約50センチ)が岸辺近くの
  植え込みに産卵しているのを、通行
人が見つけ、近くの交番に通報。警視庁上野署員が捕獲した。

発見場所の近くでは、直径約2センチの卵計15個も見つかった。専門
家によれば、国内でワニガメが野生の状態で産卵するのは珍しいという。

ワニガメはカミツキガメの一種で、先が鋭くとがったくちばしのような口
が特徴。大きい個体だと体長1メートルに達する。歯はないが、あごの力
が強く、かみつかれると大けがにつながるため、動物愛護法で「危険動
物」に指定され、飼育には自治体の許可が必要。

今や、ペットとして国内に持ち込まれるほ乳類、は虫類、魚類、両生類、
昆虫類などは莫大な数になる。そして、安易に棄てられている。

その結果、以前から問題になっている外来魚(ブラックバスやブルーギル
など)による日本の固有魚の捕食や、外来昆虫(カブトムシ、クワガタ)
による在来昆虫の交雑問題、などを起こしている。

そしてまた、今回のカミツキガメやワニ、ニシキヘビなどの危険動物の投
棄問題もある(管理がずさんで逃げだしたものもあるが)。これらは、
もともとペットとして飼われていたものがほとんど。カミツキガメやワニ
などは、十分な知識もなく飼い始め、大きくなり過ぎてもてあますよ
うだ。

僕の個人的意見ですが、現状は、これらペットの輸入や飼育がルーズす
ぎると思う。もう少し国内への持ち込みをきびしくし、大幅に抑制すべ
きでは。

特に、飼育については、ほ乳類、は虫類、両生類、魚類を飼う場合、ワ
ニガメのように許可制にする。そして、さらに、ほ乳類、は虫類につい
ては1年に1度更新を義務づけ、死亡した場合は死亡届を出すようにす
るのは、どうだろう。実効あるものにするには、罰則規定も必要。
それくらいにすれば、安易な飼育は確実に減る。ペットの飼育数が減れ
ば、当然業者の輸入も減る。

この問題は、普段、直接自分が目にする機会が少なく、またあまり利害に
関係がないから、無関心の人も多いと思う。でも、必ず将来に禍根を残す
ような気がする。すでに、遅いのかもしれないが。(画像は、サンケイ
ウェブより)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

絵画の盗作問題 2

2006年06月04日 | ニュース

今年、芸術選奨・文部科学大臣賞を受賞した洋画家和田義彦氏(66)
の盗作問題は、ようやく明日結論が出ます。ただ、どうも和田氏に分
が悪いようです。

先のエントリー(5月30日)で、僕も、「絵の構図や構成要素はほとん
どうり二つ」と書きましたが、早速5月31日、和田氏の所属美術団
体である「国画会」の絵画部・会務委員会は、和田氏の作品の一部は
「盗作と判断せざるを得ない」と、退会勧告をする方針を決めました。

同会では、すでに昨年末和田氏の作品がイタリア人画家アルベルト・ス
ギ氏の作品と酷似しているとの告発を受け、今年1月には会務委員会
名で「画家個人の自己責任として処理して欲しい」と和田氏に要請し
ていたとのこと。

今日のテレビで、漫画家の黒鉄ヒロシ氏などは、あまりにも同じなの
で「盗作というより複製だ」ときびしい。和田氏は、若い頃イタリア
に留学し油絵の模写を学んだそうだから、それも安易な道に入るきっ
かけになったかもしれません。

文部科学省は、たぶん和田氏の受賞を取り消すと思いますが、今回の
事件、文部科学省の責任は大きい。そして、同時に芸術選奨の選考審
査会(美術部門)のメンバーも恥ずかしい限りです。美術界で高名な
評論家や大学教授などの審査委員が、あまりに無知ではないでしょう
か。

アルベルト・スギ氏はイタリアで超有名なばかりか、イタリアの国際
的に活躍する画家として、3本の指に入るという。以前から、日本の
美術界は内向きとの評判ですが、特に審査に当たるような専門家は、
これから外国の美術界のことももう少し勉強してほしい。

今回のような幼稚な事件を起こしていると、世界の美術界の笑いもの
になってしまい、日本の画家や美術界全体の損失です。マジメな話。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

絵画の盗作問題: 和田画伯の反論

2006年05月30日 | ニュース

和田義彦氏の「母子像」(96年)





 今春、爆笑問題や中島みゆきと一緒に芸術
 選奨・文部科学大臣賞を受賞した洋画家の
 和田義彦氏(66)の盗作問題は、前代未
聞です。

和田氏は、受賞理由になった自分の展覧会にイタリア人画家アルベルト
・スギ氏(77)の作品と酷似した絵を出展したばかりか、盗作の疑い
のある点数があまりに多いからです。現時点では十数点が似ており、ス
ギ氏本人は、少なくとも30点は盗作にあたると主張。

僕も、テレビ、新聞などで報じられた写真で両者の絵を比べてみました
が、絵の構図や構成要素はほとんどうり二つ。美術界では、他者の作品
を一部借りる行為が珍しくないらしいですが、今回目にする絵の場合、
構図全体がほぼ同じでは。

ところで、今日NHKテレビが和田氏本人にインタビュー。その中で和
田氏は盗作問題に反論しました。僕は興味深く聞いていましたが、和田
氏は「もちろん盗作ではありません」と。そして、大きく二つの点を挙
げて反論しました。

一つは、「スギ氏の絵をよく見てもらえばわかりますが、スギ氏の絵は
僕のに比べ、単純化されています」
二つめは、「絵の具の盛り上げ方や、材料、画質が違います。僕のは、
厚く盛り上げており、僕独自の描き方をしています」

この点が盗作か否かにどの程度関係するか、僕には分かりません。
和田氏はまた、「スギ氏の絵を借り受け、絵画展をやりたい」ともいう。
この意味するところは、多分、「両者の絵を見てもらえば、違いが分か
る」ということでしょうか。

ただ、絵の構図や個々の要素のフォルムが酷似している点については、
インタビューでは触れられませんでした。このあたりに関しては、別の
報道で「酷似しているのは、一緒にデッサンしたり共同制作したためだ」
と。

この問題、文化庁は事実関係を調査する予定ですが、今後どうなるか興
味津々です。(画像は、asahi.comより)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする