日時:6月25日
映画館:バルト11
パンフレット:A4版720円。
史劇とかペプラムものは、基本的にワタシの守備範囲外。本作も同様の扱いだったが、POPには「「バイオハザード」の監督最新作!」の身も蓋もない惹句が!
ポール“ダメな方の”アンダーソン(以下、PWSAと略。)と揶揄されるが、後述する理由で彼の作品をチェックしているワタシは守備範囲外でも観なくてはなるまい。
タイトルが全てを語る映画なのだが、そこはいつも脚本が乱暴なPWSA、今回のストーリーはローマ人に家族や仲間を皆殺しされたケルト人の少年が奴隷の剣闘士として成人し、ポンペイで仇敵と対決するというもの。その途中で市長の娘と身分の違う愛を育むが、その一方でヴェスピオ火山の噴火が迫る・・・って、採録するワタシが恥ずかしいような内容。
まあ、そんなことはいつものことなのでスルーしてしまい、やはりPSWA映画の魅力といえば武骨な巨大メカ!メカ!メカ!メカ!
三銃士映画でさえ「ゴレンジャー」みたいなナゾの飛行船を繰り出したPWSAのことだ。ポンペイとはいえ、きっと16頭立ての巨大戦闘馬車が爆走してグラディエーターと戦うに違いない!と妄想したが、今回、巨大メカネタは完全封印。
今回は剣闘と大パニック描写に力が入れられ、そこは成功している。中盤まで中だるみするのは止む得ないが、10対100のグラディエーターの対決から、火山の噴火でポンペイが壊滅していく70年代パニック映画風の展開まで、畳みかけるように話が進む。逃げ惑う大群衆に、3Dで見なかったことを悔やむような悪趣味で迫力ある災害シーン。ワクワクするなあ。
特に、煤煙が降り続く中、廃墟となったアリーナで、憎々しげなマカロニ顔のローマ人剣士(演じるサシャ・ロリンズがロマノ・プッポぽくって最高。)とスキンヘッドの黒人グラティエーターが対決するシークエンスは涙が出そうになるくらい、カッコいい。PWSA映画で泣けるシーンがあるとは思ってもみなかった。
キャスティング的には見るべきものはなく、主役とヒロインは見栄えがしないし、敵役を演じるキーファー・サザーランドが浮きまくって「グラディエーター」のホアキン・フェニックスを思わせる。(ちなみにジャレッド・ハリスがリチャード・ハリスの息子とは初めて知った。)まあ、映画のタイトルが暗示するように登場人物は全員死にます。
ところで、前々からワタシの予想(妄想?)では、PWSAの最終目標は独ソ戦映画(もちろん、主演のロシア兵は嫁のジョヴォビッチ)ではないかと思っており、本作の目的は歴史大作を描ける監督としての地位の確立と、これまであまり描いてこなかった俯瞰での映像技術ではなかったのかと憶測している。とにかく、CGとはいえ俯瞰の映像は手を変え品を変え登場してきて、「ウエスタン」ばりのクレーンショットもどきまである。
よって何度も登場するポンペイの街並みの息遣いとその災害の俯瞰に、ロシアの平原を邁進し、激突する独ソの戦車群をオーバーラップさせるのです。
映画館:バルト11
パンフレット:A4版720円。
史劇とかペプラムものは、基本的にワタシの守備範囲外。本作も同様の扱いだったが、POPには「「バイオハザード」の監督最新作!」の身も蓋もない惹句が!
ポール“ダメな方の”アンダーソン(以下、PWSAと略。)と揶揄されるが、後述する理由で彼の作品をチェックしているワタシは守備範囲外でも観なくてはなるまい。
タイトルが全てを語る映画なのだが、そこはいつも脚本が乱暴なPWSA、今回のストーリーはローマ人に家族や仲間を皆殺しされたケルト人の少年が奴隷の剣闘士として成人し、ポンペイで仇敵と対決するというもの。その途中で市長の娘と身分の違う愛を育むが、その一方でヴェスピオ火山の噴火が迫る・・・って、採録するワタシが恥ずかしいような内容。
まあ、そんなことはいつものことなのでスルーしてしまい、やはりPSWA映画の魅力といえば武骨な巨大メカ!メカ!メカ!メカ!
三銃士映画でさえ「ゴレンジャー」みたいなナゾの飛行船を繰り出したPWSAのことだ。ポンペイとはいえ、きっと16頭立ての巨大戦闘馬車が爆走してグラディエーターと戦うに違いない!と妄想したが、今回、巨大メカネタは完全封印。
今回は剣闘と大パニック描写に力が入れられ、そこは成功している。中盤まで中だるみするのは止む得ないが、10対100のグラディエーターの対決から、火山の噴火でポンペイが壊滅していく70年代パニック映画風の展開まで、畳みかけるように話が進む。逃げ惑う大群衆に、3Dで見なかったことを悔やむような悪趣味で迫力ある災害シーン。ワクワクするなあ。
特に、煤煙が降り続く中、廃墟となったアリーナで、憎々しげなマカロニ顔のローマ人剣士(演じるサシャ・ロリンズがロマノ・プッポぽくって最高。)とスキンヘッドの黒人グラティエーターが対決するシークエンスは涙が出そうになるくらい、カッコいい。PWSA映画で泣けるシーンがあるとは思ってもみなかった。
キャスティング的には見るべきものはなく、主役とヒロインは見栄えがしないし、敵役を演じるキーファー・サザーランドが浮きまくって「グラディエーター」のホアキン・フェニックスを思わせる。(ちなみにジャレッド・ハリスがリチャード・ハリスの息子とは初めて知った。)まあ、映画のタイトルが暗示するように登場人物は全員死にます。
ところで、前々からワタシの予想(妄想?)では、PWSAの最終目標は独ソ戦映画(もちろん、主演のロシア兵は嫁のジョヴォビッチ)ではないかと思っており、本作の目的は歴史大作を描ける監督としての地位の確立と、これまであまり描いてこなかった俯瞰での映像技術ではなかったのかと憶測している。とにかく、CGとはいえ俯瞰の映像は手を変え品を変え登場してきて、「ウエスタン」ばりのクレーンショットもどきまである。
よって何度も登場するポンペイの街並みの息遣いとその災害の俯瞰に、ロシアの平原を邁進し、激突する独ソの戦車群をオーバーラップさせるのです。
題名:ポンペイ 原題:POMPEII 監督:ポール・W・S・アンダーソン 出演:ジェシカ・ルーカス、エミリー・ブラウニング、キーファー・サザーランド、ジャレッド・ハリス、キャリー=アン・モス |
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