あれもこれも

灰原中心二次創作サイトの創作人によるあれこれ日記。何かありましたら「拍手」からどうぞ。お礼は名探偵コナンの小ネタ三種類。

箱庭の夢

2013-11-06 00:29:57 | 感想(その他)
 劇場版まどマギの主題歌CD「君の銀の庭」を一日フラゲできました。ということで改めて聞いた主題歌などの感想を書きたいと思います。思いっきり映画の感想ネタバレです。


 Kalafinaの新曲という時点で購入を決めていましたが、もちろん当然のごとくポチッタのはほむほむの絵がある期間生産限定アニメ盤でした。映画初見の時はあまりに衝撃的過ぎて「この曲辛すぎて聞けないかも…」と一瞬ポチを早まった気がしてましたが、二回目を見に行って気持ちの整理が付いたこともあり今回はばっちり歌詞を見ながら聞いてみました。

 では早速一曲目から行ってみましょう。まずはタイトル曲でもあり映画主題歌である「君の銀の庭」です。これまでほむほむの曲「コネクト」からまどかの「ルミナス」そしてTV版及び劇場版前作のラストの二人を歌った「ルミナス」ときての「君の銀の庭」ですが、これはもう悪魔となったほむほむの曲ですね。それが分かっているだけに何よりも切ない曲でもあります。
 「叛逆~」の結末でまどかの人としての幸せを守るためにほむほむは悪魔になったわけですが、しかしそれはとても危うい世界であることはほむほむが一番わかっているわけですよ。つまりあくまでまどかと過ごすこの時間が「泡沫の夢」であることをほむほむは一番わかっているんです。そしてほむほむが悪魔という存在になったことを一番悲しむのはまどかであることも分かっている。まさにそんなほむほむの本音を歌った曲なんですよね。
 この歌の歌詞は箱庭の中にある幸せな、しかし一歩箱庭を出たら壊れてしまう少女の夢を歌うものです。しかも三拍子ということはワルツですよ。OPで魔法少女たちが踊り、最後にはほむほむが一人で踊ったことを暗示しているかのようなダンスにぴったりなリズムです。ほむほむは自分がどれほど独りよがりなダンスを踊っているかを理解していながらまどかのためにまどかの怒りを買うことをなお覚悟して選んだ夢を歌い上げるワルツのリズム、本当に切ない曲です。
 今回の映画のほむほむで私が最も印象に残ったシーンはほむほむを探しに来たまどかをみてとっさに流血をぬぐうところなんですが、さっきまでまどかが大好きなマミさんとギリギリの闘いをしていたことを隠すかのように、自分の最も冷酷なところをまどかには見せたくないというようなこのシーンのほむほむの弱さが私はとても好きでした。たぶんほむほむの本音はこのシーンにあって、だからこそのこの後のまどかの本音をほむほむは何があっても受け入れようとしたんじゃないかと思うのです。
 この「君の銀の庭」の歌詞の中で何がほんとのことなの 一番強く信じられる世界を追いかけて 君の銀の庭へということがあるんですが、ほむほむにとって見失いそうになったまどかの「ほんとのこと」を見つけたと思った瞬間がまどかを抱き締めたあのシーンだったのかなと思いました。ほむほむはあの時にまどかに「優しくしてくれてありがとう」といい「もう一度会えてとても嬉しい」と言いました。だからこそほむほむは「ほんとのこと」を初めてまどかに吐露できんだろうな、とここを聞きながら思いました。
 そしてもう一つ君は気づいていたかな? ほんとのことなんて いつも過去にしか無いという歌詞の部分はもうそのままほむほむの曲ですよ。まさに過去を積み重ねてまどかの幸せを求め続けたほむほむの本音なんでしょうね。
 この曲のテーマは「夢」だと思うんですが、魔女化したほむほむの結界の中はまさにほむほむの夢の結晶でした。インキュベーターはそれを壊したの「ほむほむの好奇心」であると言ってましたかが、でもこの世界が続く以上まどかがインキュベーターに捕捉される恐れがあるわけですから、ほむほむはまどかのために自分の幸せな夢を壊したと言っても過言ではないでしょう。そんなほむほむが最後に唯一すがった現在の箱庭がラストの危うい均衡にたつ世界だったのかもしれないと主題歌を聞いて改めて思いました。
 
 とここまでは主題歌として感想ですが、曲としては可愛らしいなかにどことなく不安定な雰囲気のある童話のような作品だと思いました。何とも言えない不気味さも含めて好きな曲調です。そして明るい歌い出しと途中でビシッときめるKEIKO嬢の低音がまた素晴らしいです。そこから続くコーラスも良いんですが、何と言っても途中ではいるバイオリンがたまりません。こういう間奏ホントに好きです。ほむほむのことは置いておいてPVをリピートしながら曲も楽しみたいと思います。これはもう生で聞きたいとにかくライブで聞きたいです。


 と最初だけですっかり長くなりましたが、二曲目「misterioso」です。これは魔女化を拗らせたほむほむを助けるために魔法少女たちが共闘した時の無双ソングです。明るくて希望があってまさに「魔法少女のテーマソング」に相応しい曲です。そしてまどかのためにほむほむが切り捨てたモノを歌った歌なんですよね。上に書いたようにほむほむの「君の銀の庭」は過去と今しか見ないで未来の希望を否定した歌なんですが、この曲は正反対に今と未来を歌い上げているんですよ。
 魔女化したほむほむの未来の救済を願う歌なんですから当たり前なんですが、最後の世界はまだ君のため 歓びを隠しているからと言う部分はその後のほむほむの悪魔化を思うと痛いです。
 明るいのにそれだけに哀しいという曲がこれほどメンタルに来るということを私は初めて知りました。


 そして三曲目の「追憶」はまどマギに関係ない曲ということですが、これはまた結構好みの曲です。ちょっと不安定な曲調とか妖艶な雰囲気とか間奏のギターとかギターとかギターとか。あとコーラスの追っかけてくる感じも良いですね。これも生で聞きたいです。曲だけでいうと今回一番好きかもしれません。



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 七つの子 | トップ | 博士って実はけっこうすごい... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

感想(その他)」カテゴリの最新記事