あれもこれも

灰原中心二次創作サイトの創作人によるあれこれ日記。何かありましたら「拍手」からどうぞ。お礼は名探偵コナンの小ネタ三種類。

まさに悪夢 映画「純黒~」の感想(観覧車編)

2016-04-23 00:01:22 | 感想(アニメ等)
映画「純黒~」の感想です。いつもどおりネタバレ全開ですので未見の方はご注意を。

 雑感と哀ちゃんについてはすでに暑苦しいほど語ったのですが、今回は少し目線を変えまして映画の舞台である観覧車について書いていきたいと思います。
 サイトのプロフィールやtwitter等をご覧いただいてる方にはご存知かもしれませんが、実は私は観覧車が好きでちょくちょく乗りに行ったりしてるんですよ。で、まあ今回の映画の情報が解禁されてすぐに観覧車の画像が出てから色々と気になっていることがありました。
 というのは最初の映像の段階から
 ・観覧車がツインホイール
 ・ゴンドラがカプセル型
 ・ゴンドラが車輪の内側に入っている
 等という通常の観覧車には無い構造になっていたんですよ。そんなこともあって情報が出た当時
コナンの映画特報を見た。あの観覧車はゴンドラがカプセル型に見えるんだよね。昨日はアメリカのかもという話だったけど、あのタイプの観覧車のシルエットじゃない。構造的にはロンドン・アイとかシンガポール・フライヤータイプに似てるように見えるけどカプセルの付き方がおかしいんだよ。
  とか
停止してみたらゴンドラが二基並列に見えるし、あれはちょっと既存の観覧車としては謎の構造なんだよね。たぶんカプセル型だと通常のゴンドラよりも大きくなるからってことだと思うんだけど、カプセル型の利点は視界を遮るものが少なくなることだから、外縁の内側に居れるのは逆効果になるのよね。
  とか
う~ん、どうにも不思議な観覧車なんだけど、もしかしたら構造の不自然さはストーリーに関係あるのかも。
 というようなことを呟いていたわけですが、その辺はやっぱりストーリー的に作られた観覧車だったんだなあと思ったりしてました。ですから観覧車が転がり始めた時にはおおおおお!!やっぱりいいい!!!というような謎の感動がありました(笑)

 とはいえ別にそこにツッコミを入れたいわけでは無くて、今回の東都水族館の観覧車はそういう意味であり得ない構造といえばあり得ない構造とはいえ、結構現実の観覧車の構造も取り入れているんですよね。
 まずはカプセル型のゴンドラですが、おそらくこの形にして一番の理由は兄貴の愛機でかっさらうのに適していた形だからでしょう。この形のゴンドラの代表格といえばロンドン・アイです。で、ここで素朴な疑問が浮かびませんか?「車輪にカプセルを取り付けているのに、どうしてゴンドラが常に水平なのか?」という点です。実はロンドン・アイのゴンドラはここの所に秘密がありまして、このゴンドラは二つの輪っかで車輪に固定されているため観覧車の回転に合せてゴンドラ自体も回るんですよ。で、今回の兄貴のエクストリームUFOキャッチャーに当たってはちょうど良かったということなんでしょう。

 次に今回の観覧車のモデルは葛西臨海公園といわれていました。しかし前述のように観覧車自体は構造もシルエットも葛西のとは似ても似つかないものです。ところが葛西の観覧車の特徴が今回の映画には必要不可欠なんですよ。葛西の観覧車は出来た当時から「外から見えない観覧車」と言われてきました。なぜなら周囲に高い建物が無いからです。つまり兄貴の愛機が飛んでくるには絶好の立地ということです。そしてもう一つは観覧車のプロジェクションマッピング。葛西の観覧車は別名「ダイヤと花の観覧車」つまり観覧車の光の演出で有名なんです。そのあたりが今回モデルに選ばれた理由なんだと思います。

 そして三番目には映画のクライマックスの転がっていく描写で「外れたのが一つだけ」というところ。兄貴たちが観覧車をバシバシ攻撃している時に車軸の中心を狙っていますが、この時観覧車の動力であるモーターの爆発等は起きてません。回転する姿から誤解されがちですが、巨大観覧車のモーターは観覧車の中心部についているわけではありません。別の所にある動力をベルト等で車輪に伝える構造になっています。特に今回は二連の車輪が別々の動きをしてるという設定ですから中央の車軸は共有していたとしても車輪と支柱の固定は別に行われていたはずです。ですから組織が執拗に狙う方の観覧車が支柱との結合が外れて転がっても、もう一つは無事だったということになるんですね。

 というように観覧車自体はなかなか無茶な作りですが、いろいろな観覧車の特徴が詰め込まれたのが今回の東都水族館の観覧車です。正直、眺望の点は全く考慮されていないので、実在しても観覧車好きとしては乗ってガッカリするだけではありますが、技術的には夢の観覧車ですよ。しかしそれがあの大参事。まさに悪夢というものです。鈴木財閥にはぜひ再建をしていただきたいものです。

 今回の映画、きっと灰原ファンには複数回視聴という方がいらっしゃると思います。その時には観覧車にも注目していただけると嬉しいです。










 
 



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4 コメント

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鈴木財閥 (ハル イズミ)
2016-04-23 01:00:04
今回の観覧車の使われ方も興味深かったですが、ふと冷静に振り返ると、鈴木財閥ご自慢のモノは随分と被害にあってますよね。
最近に限っても、ベルツリータワーとか、列車とか、短期の展覧会のために作ったレイクロック美術館とか。それに加えて今回の観覧車。
作れどもつくれども、投資額を回収する遥か以前にお釈迦にされ続けている様を見ていると、他人事ながら鈴木財閥の財政事情を憂えてしまいます。w
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そのうち (kakurenzyou)
2016-04-23 10:45:38
>ハルさん

そのうち「鈴木財閥が関わると事件が………」とか言われそうですよね。
実は最初、リニューアルした云々のところで鈴木財閥の名前が出なかったので「良かったね。向日葵でたいがい散財したものね」とか思ってたんですよ。で、光彦のスマフォに園子が出て「ああ……やっぱり」となりました。
しかし毎度ながらあのスーパー観覧車を作る技術力と資金力はすごいです。哀ちゃんや探偵団のスポンサーとしてこれからも米花町の経済を支えてほしいものです。
返信する
観覧車 (REI)
2016-04-23 19:41:11
感想、拝読させていただきました!
文章力の高さに脱帽です。そして思い出し笑いが止まらなくなります。
明日3回目の鑑賞&梅田の舞台挨拶に参加予定なのですが、観覧車に注目してきますね。
映画茶会の件、ぜひ参加したいです~
返信する
ぜひ! (kakurenzyou)
2016-04-24 11:45:40
>REIさん
舞台挨拶はいかがでしたか?
三回目、良いですね。私もあと何回か行きたいと思ってるんですが。
感想、楽しんでいただけて良かったです。かつてなく長い上に観覧車の話とか、需要あるのか!?と思いながら書いていたもので。
茶会もお待ちしています。詳細が決まったらまたblogに載せますね。
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