家事塾ブログ~家のコトは生きるコト~

家事塾代表・辰巳渚の、講座日誌や家事エッセイ、お知らせなどを掲載します。

お手伝い塾in松籟庵を開催しました

2009年05月17日 | 活動報告-基本事業
新緑に五月雨が美しい今日、茅ヶ崎の松籟庵で、1日コースの「お手伝い塾in松籟庵」を開催しました。
行き帰りの時間帯は、ちょうど雨もあがっていて幸いでした。
実習中には縁側の窓を開け放って、雨が軒かららしたたる音を聞き、新緑が雨にぬれてしっとりした香りをただよわせるのを嗅ぎながらの1日でした。

8組の親子(子どもは11名)の参加です。
午前中は頭を使う作業だったので、少々ぐったりしていた子どもたちも、午後の実習では元気はつらつでした。
廊下掃除は、「もう1回やる!」と申し出てくれる子もいて、大笑い。

帰り際には、「ここに住みたい」と報告してくれる子が何人かいて、いい体験になったようですね。

今回は、レポート提出が1週間後。毎日の生活でやってみて、どうでしょうか。
行動計画は、やってみた結果、バージョンアップできたでしょうか。
楽しみです。

文化財サポーターフォーラムのポスターに家事塾もちらっと出ています

2009年05月14日 | メディアでの紹介
私は、茅ヶ崎市の市民団体「茅ヶ崎の文化景観を育む会」に所属しています。
名称の通り、茅ヶ崎の別荘文化をいまに伝える住宅そして街並みを守り、次の世代に伝えていこう、という活動をしている団体です。

「お手伝い塾in茅ヶ崎館」の開催場所である茅ヶ崎館の当主も、この団体に所属しています。
そんな関係もあって、家事塾の活動に理解をしていただき、旅館を実習の場として使わせてもらっているわけです。

文化庁が推進している文化財サポーターフォーラムで、この「茅ヶ崎の文化景観を育む会」のポスターを作っていただきました。
茅ヶ崎館のことや、家事塾の活動のことなど、紹介してあります。

家事塾で、子どもをはじめ若い人たちに、家をメンテナンスすることの大切さや喜びを伝える仕事が、ひいては文化財を後世に伝える仕事につながるのですね。

興味がある方は、ダウンロードして見てみてください。ポスターはこちら.

頭がいい子は家事もできる。その逆も可なり

2009年05月13日 | 「家事」ってなに?
先週末、用があって大船にある中高一貫の、某有名私立男子校の学園祭に行ってきました。神奈川でも、中学受験の最難関校とされるこの学校、どんな学園祭なのかなと期待して行ったのですが、いろいろと心に残ることがありました。

家事に関すること。
校庭では、模擬店が並び、焼きそばにホットドッグ、ポップコーンなどを生徒が作って販売していました。
私は、大学の学園祭でも、なんとなく清潔でないような、いろいろいじくりまわしているだろうと不安なような気がして、食べ物にはあまり手を出しません。
でも、今回は買ってみました。

そして、感心。
並んでいる人たちの、効率のよい順番のさばきかた。調理する子の手際のよさ。エプロンをしてマスクをして動いている男子たちの、立ち居振るまいの清潔感。
「ありがとうございました」の言葉の歯切れのよさ。

「頭がいい子は、家事も上手」!
いやいや、これはもしかしたら、「家事をしてきた子は、頭もいい」だ! そう思いました。
きっと、家庭でたくさん家のことをさせられてきて、手仕事力仕事の実力と、そこから身につけた段取り力があるから、学園祭の場でもあのような動き方ができるのではないでしょうか。

そうそう、もうひとつ。
料理とは、気合というか手さばきが、味のめりはりとしてはっきりと表れます。
味付けの問題ではなく、おいしさのキレがいい料理と、うすぼんやりした料理の違いが、はっきりあると思いませんか。
たかが模擬店の食べ物でしたが、彼らの作る食べ物は、しっかりとキレのあるおいしい物でした。

さらにもうひとつ。
科学系のクラブの展示にも、感心しました。有名私立校では理系に力を入れているところが多いけれど、これも単なる頭のよさではなく、いかに動く手をもっているかが問われるのではないでしょうか。

2009年後期の「お手伝い塾in茅ヶ崎館」の日程が決まりました

2009年05月12日 | 講座の募集告知
2009年後期の、「お手伝い塾in茅ヶ崎館」の日程が決まりました。
今回は、幼稚園児対象の回も設けています。関心のある方は、ぜひご参加ください。もしお友だち同士でご参加の場合、広めの部屋で2組ごいっしょにご宿泊いただくことも可能です。

T8:2009年10月3日~4日(小学生対象)
T9:2009年12月5日~6日(幼稚園生対象)
T10:2010年1月30日~31日(小学生対象)

詳しくは、こちらから。

山口県岩国市に行ってきました

2009年05月10日 | 活動報告-基本事業
昨日9日は、山口県岩国市の保育園の、保護者と先生に向けての講演会に行ってきました。
その園は、学校の先生をしている家庭から来ているお子さんが多いとのことで、講演も熱心に聞いてくださいました。

それにしても思うのは、日本という小さな、隅々まで都市化された国にあっても、地方によって家庭の状況は違うのだなあということです。
山口県という土地のもつ力もあるでしょうが、やはり私の住む神奈川などの関東、関西などの都市圏とは違う、落ち着いた感じがあります。

ひと言で言えば、神経がぴりぴりしていないと言えばいいでしょうか。
東京の子どもたちは、みんなきりっとしていて賢そうで、かっこよくて、それはそれですてきです。ただ、つねに神経を張っているような、その反動でなのか、周囲からのインプットを拒否しているような、そんな危うい感じも受けます。

いずれ、家事塾の活動で、地域地域の家庭の家事を体験するような講座をしたいなあ、と夢見ています。

「片づけ」は何をすること?

2009年05月08日 | 「家事」ってなに?
いま、私は片づけ行動の研究をはじめています。

人の学習あるいは生活行動は、ある場において、ある物を使いながら行われるわけですが、その行動は必ず「片づけ」によって区切られます。

学習や生活がどうしたらよく進められるかは、いろいろ考えられているのに、それを区切る片づけをどう位置づけ、どう進めればいいのかは、ちゃんと考えられていません。検討されるにしても、「片づけ」という単独のこととして捉えられています。

私は、片づけをもっと人の活動の総体とリンクさせて考えたいのです。

そんなわけでぼちぼちはじめているわけですが、考えているときにふと「英語では何と言うのだろう」と思いました。
ある論文では「clean up」と翻訳していましたが、これでは「掃除」と区別がつきませんね。
辞書を引いてみると、「put in order」が出てきます。「整頓する」という感じです。

でも、orderを単なる「順番」ではなく、私がいつも言っている「秩序」と捉えてみると、この英語はなかなかいい感じです。
こんな例文も出ていました。

部屋はきちんと片づいている
I found the room in good order.

「よい秩序にある」「よく整っている」ことが、わかりやすいですね。

5月5日の片づけ講座ご案内

2009年05月04日 | ニュース
3月にも告知しましたが、明日5月5日に新宿パークタワー(OZONE)にて、セミナーを開きます。
テーマは『親子で快適!片付け上手になる家づくりの秘訣』。
OZONEには、新宿駅西口から無料の送迎バスも出ています。OZONEでインテリアや家のさまざまな機器を眺めたり、本を見たり、コンランショップでお買物をしたり……。連休に住まいのことを考えたい方は、気軽にお立ち寄りください。

詳しくはこちらから。

家庭における憲法

2009年05月03日 | 「家事」ってなに?
今日5月3日は憲法記念日ですね。
国には「憲法」と「法律」がありますが、その違い、わかりますか?
ここから下を読む前に、まず自分で言葉に出して説明してみてください。

……(考え中)……

憲法は(              )である。
法律は(              )である。

いかがでしたか? 
憲法は、国家の統治体制の基礎を定める法。法律は、社会生活を保つために支配的に(国などが)定める法。

これではわかりにくいので、私なりに言い換えましょう。

憲法は、人権などの国民の権利を、国家が損なうことがないように、国家に義務づけられるもの。
法律は、国民みんながよく生活できるように、個々の国民に対して権利を制限したり義務を課したりするもの。

国家は、この両方があって個々の国民がきもちよく暮せる体制として機能するものなのでしょう。でも、私たちは、どうもこの両者の区別をつけるのが苦手なようですね。
それで、一方的に権利を主張するだけになったり、どのようなことも誰かから押し付けられた義務だと感じたり、義務をうまく回避すれば得だと感じたりする偏りができてしまうのでしょう。

さて、なぜ家事塾のブログで憲法なのでしょうか。私は、国家を家庭に置き換えてみると、おもしろいと思うのです。

家庭にも、家庭そのものに義務づけられる基本的なきまりごとがあり、それは家族ひとりひとりが「私の属する家庭は、このきまりごとに則っているだろうか」とつねに注意深くすごすべきものである。
そして、家庭のなかで家族みんながきもちよく生活できるように、家族のひとりひとりに課せられる義務もあるし、権利の制限もある。

ブログに書くにしては、これ以上は長くなりすぎなので、いったんやめましょう。
また機会を見つけてつづきを考えてみますね。

目黒区さくらプラザでの「子どもを伸ばすお手伝い」講座スタートしました

2009年05月02日 | 活動報告-基本事業
今日から、「子どもを伸ばすお手伝い」講座全4回がスタートしました。
ご参加いただいた方は24名。2歳から中1までのお子さんをお持ちのお母さん方でした。

初回の今回は、子どもがしているお手伝いとそのときのいいこと、そして日ごろ困っていることを書き出してもらいました。
わざわざお手伝い講座に来るくらい、お手伝いの大切さをわかっているみなさんなのに、不思議と「いいこと」には説得力ある内容がたくさん出てくるわけではないのがおもしろいですね。
逆に、「困ったこと」は書き出す紙が足りないくらい、いろいろと思いつくようです。

出てきた事例をみなさん自身に分析してもらいました。家のことは母親の役目だと思っている。子どもはお手伝いをしなくても困らない。子どもに「あとでね」と言われてそのままになるのは母がやっているから。じつは子どもはお手伝いの内容をわかっていないのでは。……。いろいろな発見がありました。

この発見を、毎日の子どもとの関係に、どうやって反映していきましょうか。次回以降も、楽しみです。