家事塾ブログ~家のコトは生きるコト~

家事塾代表・辰巳渚の、講座日誌や家事エッセイ、お知らせなどを掲載します。

今年も終わります

2009年12月31日 | ニュース
今年も大みそかとなりました。
みなさまにとって、よい一年でしたでしょうか。
そしてまた、次に来る年が、またよい年だろうと明るい気持ちでお過ごしでしょうか。

思い返せば、家事塾を任意団体として発足してから1年余。
発足のプレスセミナー開催直後に、リーマンショックに端を発する世界不況の波が訪れました。
生まれたばかりの団体には、かなり厳しいご時世でしたが、同時にまた、このような時代だからこそあたりまえのことの価値、人が人としてあるために必要なことについて、誰もが考えを及ぼさざるを得ないのだ、と思いました。
その意味で、決して楽な道のりではありませんでしたが、私たち家事塾の考え、やってきたことは、時代の要請にこたえる意義ある仕事だと感じて過ごしてきました。

来年度は、家事セラピスト制度の本格稼働、無料にての家庭教育講座開催など、家事塾が始動しはじめる年です。
どうぞ、みなさま、来年も家事塾の活動を見守り、ご支援くださいませ。

そしてまた、みなさまの来年が、よりたしかな、温かい日々でありますよう、お祈り申し上げます。
どうぞよいお年をお迎えくださいね。

家庭教育講座の年会員募集(無料)

2009年12月30日 | 活動報告-基本事業
HPでも告知していたように、来年度の講座は、家庭向けには「家庭教育講座」として年会員制にすることにしました。
1回きりの関係ではなく、年間を通して、ときどき顔を合わせられる関係になりたい!という家事塾の願いからです。

今回は、20代~50代くらいまで、つまり子育て期に当たる方々に向けての講座です。
もちろん、お子さんがいらっしゃらなくてもご参加いただけますが、内容には常に子育ての視点が入っています。
これから子どもを産むことを考えている方にも、ぜひご参加いただきたいですね。

家事塾の家庭教育に対する意思に賛同していただいた企業・個人の方からのサポートによって、今年度は、参加費を無料にすることができました。
いろいろと物入りな子育て期、なんとか参加費を安くできないかと画策していましたが、無料にできたことは家事塾にとって、ほんとうにうれしいことです。

この機会に、どうぞお申し込みくださいね。
詳しい内容やお申し込みは、HPのニュース欄から。

神棚の掃除

2009年12月29日 | 「家事」ってなに?
大掃除だなあと思って、今日は、一日がんばりました。
それで、改めて気がついたのが、神棚。

神棚って、高い所にありますね。
みなさん、どのくらいの頻度で掃除していますか?

私は、はたきをかけたのが昨年の大掃除以来。
榊や水はたまに替えていたけれど、全体のほこりをきれいにしたのは1年ぶりというわけでした。

でも、思ったよりもほこりはない。というか、ほとんどない。
ということは、年1回でいいのかしら。
祖父母の家では、仏壇はまめにはたきをかけていたけれど、神棚にはたきをかけている姿って見たことがない。

親の家にも神棚はなく、昨年、自分で買った神棚だもの。
インターネットの情報は、なんとなく信頼できないんですよね。
親から伝えてもらったやり方があれば、安心なんですけれど。

そうそう、神棚を作ってから、子どもたちが朝、2階の寝室で起きて1階に下りるときに、なんとなく柏手を打ち頭を下げて神棚の下を通って行くようになりました。
なかなかいいものです。

はたきの効果

2009年12月25日 | 「家事」ってなに?
はたきについて、こんな質問を受けました。

①昔は砂埃が多かったからはたきではたき落とすのが有効だったかもしれないけれど、今のほこりはもっと細かい繊維のものが多いから、はたきでは舞い散るだけではないの?

②病院などでは、花粉症などのアレルギー対策のために、はたきを使用せずに吸着させて取る方法に変えているそうだけど、家でははたきでいいの?

暮らしの道具は、要は使う人の気持ちよさの問題なので正解はないとも言えます。
その前提のうえで、上記の質問についての私の考えを書いておきますね。

①まず、砂埃のたまったところは、はたきではたき落とすのは難しいようです。私は、ぞうきんで拭いてしまいます。
細かい繊維のほこりが多いと、はたき落とすことで舞い散ってしまうのは、たしかにそうですね。
ただ、層になるほど溜める前に、こまめにはたきではたいていると、軽く空気にのって飛んでいってしまうので、窓さえ開ければOKです。
1か月や2か月以上、溜めている場合は、吸着型のはたきでいったんからめとるほうが、たしかにほこりが床に落ちなくて便利です。

また、昔ながらのはたきのいいところは、布が当たったところのほこりを取るだけではない点です。空気を巻き上げながら布が動くので、空気の動きによって細かいところのほこりまで舞い上がってくる。
それで、すみずみまでほこりを追い払えるように思います。

つまりは、昔ながらのはたきはこまめに使うと便利で、吸着型のはたきはたまに使うと便利なんですね。

②ほこりを巻き上げて追い出す、という点で、たしかにはたきは病院などには向きません。
病院では、窓を開け放って掃除するわけでもありませんしね。

私は、喘息およびアトピー性皮膚炎、そして花粉症とアレルギーのオンパレードですが、はたきをかけて咳が出ることはありません。
同じく、アレルギーオンパレードの息子も娘も、OKです。

まあ、我が家のほこりには、身体がなじんでいるのかもしれませんね。
なので、実証的に、アレルギーがある人でも自分の家でこまめに気持ち良く、楽しく使っている分には、はたきはまったく問題ない、と考えています。

いかがでしょうか。

メリークリスマス

2009年12月24日 | ニュース
みなさま、メリークリスマス。
どのような夜をお過ごしでしょうか。

数日前、母へのクリスマスプレゼントを買おうとしていたら、デパートの店員さんが「お母さんにですか? 家族でプレゼントをやりとりするのって、すてきですね」と。
「え、お母さんに贈り物はしないの?」と聞いたら、「しないです」と言っていました。
まだ20代らしき若い女性でした。

クリスマスって、私にとっては家族ですごすイベントです。
でも、同時に、若いころにはバブル期で、恋人と過ごすのがクリスマスという時代も味わってきました。
「クリスマスはどうする?」という会話は、学生のころには花盛りでした。

私も、クリスマスを恋人と過ごしたいと思いつつ、12月24日は家にいて家族ですごすもの、という習慣で育っていました。
お正月も、恋人と過ごしたくても、3が日くらいは家にいたものでした。

別に家族家族と言い立てる必要はないけれど、行事は家で家族と過ごすのがいいなあと思います。
別に不況じゃなくても、家にいることは素敵なことです。
私は、自分の記憶に残る時間が、家で過ごした時間であってほしい、そして家族にとって私の記憶が家でいっしょにすごした時間であってほしい、と願う家人間なのです。

みなさまも、家での素敵な時間をお過ごしください。

NHKテレビ「首都圏ネットワーク」でお手伝い塾が紹介されます

2009年12月23日 | メディアでの紹介
12月24日の夕方6時10分から7時までのNHK総合テレビ「首都圏ネットワーク」で、幼稚園児向けの「お手伝い塾in明日館」が紹介されます。

幼稚園を使ってのお手伝い塾の経験はあるのですが、場所を借りての幼児向け講座は初めてでした。
でも、2時間におよぶ講座を子どもたちはしっかりきき、実習も熱心にやってくれて、ほんとうにいい時間でした。

「あなたを殺して……」母の覚悟

2009年12月22日 | 子どもたちのこと
私のヘアカットをしてくれたYさんと話していたときに、彼女の厳しいご母堂の話になりました。

Yさんが子どものころ、悪いことをしたときに、一度だけ、お母さんは台所から包丁を取り出して、彼女につきつけたそうです。
「こんなことをしていいと思っているの。どうなんですか」
厳しく叱られたYさんは、動転してしまって、何も言えないでいました。
すると、「こんな子を、私はこのままにしておけない。あなたを殺して私も死ぬ」とお母さん。

Yさんは、「あ、私はこれで死ぬんだ」と思ったそうです。

Yさんのお兄さんが「謝れ、謝れ」とアドバイスしてくれたこともあり、その場は収まったとか。

私は、この話を聞いて「そうなんだよ」とひざを打つ思いでした。
親は、とくに母親は、子どもを一人前にして世の中に送り出すために育てている。世の中に送り出すに足る人間に仕込んで、あとは安心して手を離す。
「あなたは世の中のお役に立ちなさい」「この子を世の中でお役に立ててください」という思いを持って、手放すのです。

言い換えれば、世の中に送り出せないような子どもであれば、親は世の中に送り出した自分の命と道連れにしてでも、始末をつけなければならない。
そのくらいの覚悟というか、世の中に対しても、わが子自身に対しても、親は責任を持つものなのだと思います。

子育てのたいへんさは、肉体作業のたいへんさだけではなく、一つの動物そのままの命を、社会的な人間として育て上げる責任のたいへんさにある。
くりかえすけれど、それは世の中に対してだけでなく、生まれ出でた子どもに対しても、送り出した親としての責任があるのです。

この重大な部分を抜きにして、「子育ては楽しい」とか「子どもを育てることで親も育つ」とかということは手落ちなのではないでしょうか。

もう少しいえば、親は子を手元から手放すまでは、この責任を負うていうからこそ、親は「早く育って、一人立ちしてほしい。でなければ、私はいつまでも責任から逃れられない」と、子どもの自立を願うものなのです。

……

いつも私は、現代の日本の子どもたちは、いつも大人に見張られながら、けれどもほったらかしにされていると感じています。

親から子へ、大人から子どもへと、手から手へ、口から口へ、身体から身体へと仕込まれていかなければ、誰も教えてくれない人としてのあり方を、子どもたちは仕込まれてない。
それはまた、親の世代もまた、さらに親の世代から仕込まれてこなかった負の連鎖でもあります。

思春期の子どもたちは自分たちの心の問題をほっておかれている、親からもっと監督されていいと思っている、という調査があります。
それは、表面的な意味でのコミュニケーションの問題ではなく、親が子にいかにコミットするか、それも手や体という具体的な物、家事などの具体的な行為において、いかに子にコミットすうか、という問題なのだと思います。

……

しかし、時代劇でしか聞いたことのないセリフを、現実の言葉として聞いたのは、ほんとうに感慨深かった。
いまでもそういう親がいるんですね。
ご本人の生きる覚悟が違うんだろうなあ、とちょっと憧れます。

家事は手首だ!?

2009年12月20日 | 「家事」ってなに?
子どもにお手伝いのことを教えたり、大人に家事の意義を伝えたり、といった活動をしていると、だんだん「からだ」のことを話の中に取り入れている自分に気がつきました。

家事を、暮らしというか営みの文脈と、家族という文脈で語るのとは別に、「からだ」という道具をどう使うか、という文脈で語りたくなるのです。
それで、講演会では矢田部英正さんの『からだのメソッド』や、斎藤孝さんの『身体感覚を取り戻す』といった本を参考に、「ぞうきんを絞るときには、脇はどうなっているだろう?」「腰から肩、肩からひじ、手首とどのように力が流れているかを感じてみよう」といったことを話したり、やってみたりしています。

最近、私の仕事を手伝ってくれているFさんが家に来ていました。
そこに、はたきの制作をしてくれているYさんが登場。
3人ではたきをぱたぱた振りながら、「この動きって、ほかの家事の道具にはないよね」などと、楽しく?議論していました。

「軽く握って、手首で振るんだよね」
「それって、マラカス?」

そのとき、Fさん。
「ああ、家事は手首です! バトミントンも手首なんですよ」
ぱっと納得した顔。

つられて、私も「そうそう、家事は手首!」

そういえば、やはり仕事を手伝ってくれているNさんが、四十肩の治療に行ったとき、
「女性は家事をするから、腕が上がらなくなると治療にくるからいいんですよ。男性は肩から上に腕が上がらなくなっても、仕事には支障がないからといって、気にしないんです」
という内容のことを言っていた、と教えてくれました。

家事と身体。おもしろいです。


新刊『頭のいい子が育つ お手伝いの習慣』が出ました

2009年12月18日 | ニュース
主婦の友社から『頭のいい子が育つ お手伝いの習慣』が出ました。
そろそろ店頭に並んでいると思います。

いつも講演などでお話していることを、わかりやすく、図解や具体例などで書いた本です
忙しいお父さん、お母さんに、すぐに役立てていただけるかと思います。

手に取ってみてくださいね。

エコプロダクツ展のパネルディスカッションに参加していました

2009年12月16日 | ニュース
数日前のことですが、12月11日に、有明ビッグサイトの「エコプロダクツ展」の会場で行われていたパネルディスカッションに参加していました。

エネオスさんの家庭用燃料電池「エネファーム」に関係するパネルディスカッションでしたが、「創エネ」というキーワードを軸に、おもしろい議論ができたように思います。

出席なさっていた方のうち、環境エネルギー総合研究所所長の大庭みゆきさんは、面識はある方だったのだけど、お話を聞いてみると幅がありかつ鋭い見識をおもちの、ユニークな方でした。

子どもたちに未来の話をするときに、暗い話ばかりじゃなく、明るい未来を語らなければ!という言葉は、説得力がありました。
ほんとうにそのとおり!
マーケティングの仕事をしているときに、日本人は「おどし」に弱い、という見解を聞きました。だから、セールスプロモーションでは「おどし」を使うのだ、と。
たしかに、と納得しつつ、悲観的なのは国民性と片付けたくはないなあとも思います。

それから、タレントの堀ちえみさんとも同席しました!
5人の子どもがいるのに、いまだにかわいらしい雰囲気で、やっぱりタレントさんは違いますね。
でも、ただかわいいだけではなく、一人の女性、一人の母親として、真剣に世の中に向き合いたいという姿勢を感じました。素敵な人ですね。