器用貧乏海珠堂

”魚大好き海珠堂”のほうがいいかな・・・?

ホウライヒメジ

2021-07-22 18:49:53 | 料理(魚貝)

神戸阪急金魚と海のいきもの展、ご来場のお客様、Twitter等でご覧にんって頂いた方々、その他関係者、出展者、皆様に改めてお礼申し上げます。
(2週間も経って今更だけど・・・)

次回のイベント出展は9月11日12日、”博物ふぇす”になります。
コロナウイルス感染防止対策での開催になります。
入場券は1日目午前、1日目午後、2日目午前、2日目午後と別れています。
チケットはすべて前売りでお客様が2日間でまんべんなくご来場頂き、できる限り密にならないように考慮されています。
詳しくは博物ふぇすてぃばる!をご覧下さい。
海珠堂はA-4、入場口入ってすぐのところでお待ちしてます。

その他の予定・・・
11月13、14日 デザインフェスタ

12月4~12日 いえもにあ

12月11、12日 クリエイターズマーケット


・・・・・で、最初の写真は今回の出張の戦利品
手に入れたのはこちら・・・

金魚と海のいきもの展終了翌日に行った大阪の天満市場
2年ぶり?くらいの訪問だと思います。
・・・本当に久しぶり・・・。

正式な名前は多分、ホウライヒメジ
なんだけど”オジサン”という名前で売られてた・・・。
知ってる方も多いと思いますが・・・
ヒメジ科ウミヒゴイ属に標準和名、その名もオジサンという魚がいます。
標準和名、マアジ、マサバ、サンマ・・・
というのと同じ感じで正式名称”オジサン”です・・・。
そしてこのウミヒゴイ属の魚数種類はあまり区別をされてないんだとか・・・。
同じウミヒゴイ属で味とか大きさとか似たような感じみたいだし。
なんとなく思います・・・ウミヒゴイ属(=大型のヒメジ)はオジサンという名前で売られることが多いんだろうな・・・と。
だってそのほうが面白くて受けがよさそうだし・・・(笑)。

オジサンだけあってヒゲが生えてる・・・
これで砂に潜ってる獲物を見つけるそうです。


こちらは神戸の海・・・

ぼけ~っと海眺めてるとほんと長いこと一人で作業机の上の狭い世界に閉じこもってたな・・・と感じます。
一人で数か月作業に没頭してると段々と社会とのずれが出てきて・・・
気が付くと少しおかしい思考回路が出来上がってきます。
・・・これはコロナのおかげで学びました(苦笑)。
・・・早く暑苦しいマスクとった普通の生活に戻りたい・・・

でも今回、金魚と海のいきもの展の皆さんに2年ぶりに会えたことは本当によかった・・・。
(おかげでいくらか正常な思考回路を取り戻せました・・・)

なんとなく気になって写真に撮った空き地で植物に埋まってるコンテナ・・・

なんかこれ好き・・・

天満市場で魚を手身入れたらいつものように京都へ・・・
京都でホウライヒメジを捌いてまずは刺身・・・

熱湯で皮に火を通した松皮造りで・・・
うん・・・正直刺身の味に期待してなかったんだけど・・・
なんて言ったら伝わるのか・・・この感じ・・・
・・・この刺身は旨い・・・。
絶品!・・・とか・・・高級魚とか・・・
青魚でベストシーズン太ってて旨い・・・
とかそういうのじゃなくて・・・

なんだろ?・・・世間一般で言う・・・
”普通に旨い”
・・・とかいわれる普通より明らかに上、
ちゃんと旨い?・・って感じ。
・・・分かりにくい説明てごめんなさいっ・・・!!
南方の魚で一見地味な白身だけどほどほどに脂がのってて意外にも味(旨味)もしっかりある・・・って感想です。

アラで出汁を取っておく・・・
出汁と出汁ガラ、これは東京に持って帰ります。


こちらは関西出張でいつもお世話になっていた京都の出町柳・・・

長年関西出張時はこの街にお世話になってきましたが、ここに来るのは今年、今回で最後・・・。
コロナのせいで2年近く関西に来ることがなかったので、今回の出張でこの街に来て最後のお別れが言えたのは本当に良かった・・・。
慣れた駅、慣れた街、慣れた京阪電車・・・今出川の商店街・・・
自分にとってアウェイなはずの関西なんだけどこの街のおかげでそんなこと感じなかった・・。
いつかまたここに来て・・・・・・
と、言っても出町柳にそんなに見て回るような場所はないんだけど・・・(苦笑)
でもまたいつかこの街に来たいです・・・
今まで有難う、出町柳!

東京に持ち帰った残りのホウライヒメジ・・・今回の出張の戦利品。
塩降ってオリーブオイルで焼きます
本来こういう食べ方が向いてる魚みたいです。


皮に切り込み入れとけばよかった・・・
皮がまるまっちゃたせいで皮をパリッと仕上げられなかったのは失敗・・・
次回から気を付けます・・・

・・・少々の失敗はあったけど・・・
それでも火を通したホウライヒメジの味は本当に素晴らしい!
タラのようにパサつかないしっとりつるんとした身質、
そして刺身のときには感じなかった強い旨味・・・
・・・タラのような食感でタラより数段強い旨味・・
って説明がちょうどいいかな。
火を通すとグッと旨くなるのはハタの類と似た感じかも・・・。

身のほうに微かに、皮には結構強く独特の匂いがあります。
ただこれ、臭みというほど不快なものではなく・・・
風味、とか香り・・・とか言える範疇だと思います。
恐らくウミヒゴイ属の魚が共通してもってる匂い・・・
オジサン臭・・・というものだと思います・・・(苦笑)

日本での値段は~・・・
多分なんてことない白身魚って感じだと思いますが・・・
ヨーロッパの地中海沿岸ではこの大型のヒメジ類はワンランク上の旨い魚として流通しているそうです。
調理法によって持ち味生かしてあげれば本当に旨い魚だと思います。
・・・東京で売ってるの見たことなかったので今回出会えて本当に良かった・・・

後日頂いたカマの部分の干物

旨味が濃くなっていてこれも美味

・・・ちょっと引いてしまうような鮮やかすぎる赤・・
見た目も・・・微妙?な感じですが・・・
このオジサン類の魚たちは値段も手ごろで上手く調理すれば本当に美味しい魚だと思います。

最後にアラでとった出汁でうどん・・・
余計なもの入れないで味付けは塩と料理酒だけ

旨味はほどほど・・・悪くないです。
そして出汁にもやはり身や皮と同じオジサン臭・・・
最後に香りの余韻を楽しませて頂きました・・・。

こちらは屋上に置いてるコンポスト
ホウライヒメジの頭や中骨(出汁ガラ)をわざわざ東京に持って帰ってコンポストに投入・・・
上から生ごみのトウモロコシの外側の葉っぱ入れて・・・
その上から土被せておき・・・
・・・汚い写真でごめんなさい・・・

ベランダと屋上の緑化のための肥料になってもらいます。

ここ数年、ニュースでサンマが不漁、
サケが~・・シラスウナギが・・シラウオが・・
大丈夫なの?・・・というより、またか・・・
って感じで感覚が麻痺してしまうくらい頻繁に目にする気がします・・・この手のニュース。
乱獲とか・・・温暖化で産卵場所が・・・
とかとか色々な理由が重なった結果なんだと思いますが・・・
人間が昔は肥料にしていた生ごみを今は石油使って燃やしてる・・・
っていうのも理由の一つじゃないかな・・・
と、感じます・・・
素人なんで科学の知識とか、データとか根拠とかないので、
何となくそう思う・・・ってだけなんですが・・・。

ベランダの日よけとして植えてる細い竹に滞在してる子供のカマキリ・・・
待ち伏せで獲物を待ってるみたい・・・・・

・・・・・可愛い・・・・・・
多分今回のホウライヒメジもコンポストで土になってから巡り巡っていつか海に帰って海の栄養になってくれるんだと思う・・・たぶん。












これすなわち海カレー・・・と、イベント出展のお知らせ2021

2021-02-14 17:05:40 | イベント

美味しいカレーが作れたので皆様にお知らせしたくなりブログを久々に更新します!
あぁ~・・・あと2021イベント出展のお知らせも一番下のほうについでにちょっこと書いてます(笑)

・・まず・・・・・海カレーの前に・・・
長年・・・昔から何となくたまに作ってきた自己流カレー
豚バラカレーのレシピを先にざっくりご紹介致します。

・・・いきなりですが・・・
トロトロになるまで煮込んだ豚バラ肉を用意します。
豚バラ水煮・・・って感じかな

自分は土鍋で豚バラ肉をひと煮立ち・・・
火を止めて蓋して放置・・・
一時間後にまたひと煮立ち・・・
放置・・・
というのを妙なやり方を繰り返してトロトロの豚バラを作ります。
・・・作業机から台所のガス台まで約4m・・・
という狭い部屋のおかげでこんなやり方をしているのですが・・・
圧力鍋使ったり保温調理器使ったり・・・何でもいいと思います。
写真の肉は一切れ100g(一人前)・・・
普通は150g(一人前)くらいがちょうどいいと思います。
ああ、あと・・・脂身多いバラ肉使った方が旨いです。
でも一日中作業机に座って過ごす人には肉150g栄養過多(苦笑)

冷めたら冷蔵庫に入れて・・・

固まったラードを割って集めます。
・・・トロトロになるまで豚バラを煮て冷やすと煮汁はほぼゼリー・・・
一人前で肉150g
というのも肉多いほうがこの出汁の部分が旨くなるから・・・
カレー=スパイス・・・なんだと思います・・・
がぁ~・・・この出汁(スープ)も結構重要な部分だと思う・・・。
昔、インドのご家庭で北インドマトンカレーみたいのを何度かご馳走になったことがあります。
多分お客さん用のごちそうって感じなんじゃないかと思います。
どこのご家庭でもゴロンとしたマトンの肉塊が入ってた・・・。
このマトンカレーに関して言えば・・・
味の決め手はやっぱりスパイスより肉から出る旨汁・・・
って感じだと思う。

豚の角煮のレシピで一度煮汁を捨てる・・・ってたまにあるけど
清潔な現代の日本のスーパー、お肉屋さんで買ってくる豚バラ肉には必要ない工程だと思います
・・・豚の旨汁がもったいない。

右下の白いのが豚バラ煮た土鍋から集めたラード

その他は
二人前(肉200~300g)に対して・・・
トマト100g(冬は缶詰つかったほうがいいかも)
おろしニンニク20g
おろししょうが10g
おろし玉ねぎ100~150g

おろし金使ってすりおろすします・・・
玉ねぎの根っこの部分を残しておくと崩れなくてすりおろし易いです。
でも玉ねぎが多くて腕疲れるのとあと泣ける・・・(苦笑)
フードプロセッサーあったらそっちがいいと思います。
・・・泣かないで済むし。



それともう一つ・・・隠し味
無ければこれ入れなくても平気です。

一昨年12月に出展したいきもにあ・・・の終了後神戸の中華街で買った蝦ペースト。
↓その時の様子と蝦ペーストの使い方
蝦麺
去年は開催出来なかったので神戸に行けず、通販で購入。
二人前(肉200~300g)に対して・・・
写真のスプーンにのってる量使います。
・・・この蝦ペースト・・・なんか妙にカレーに合う

・・・・・でこれを強火で炒めて水分飛ばして・・・
油(ラード)がにじみでるくらい水分減ったら弱火に・・・

次にスパイス

大さじ小さじって持ってないので・・・ごめんなさい
カレー食べるようなスプーンで

二人前(肉200~300g)に対して・・・
クミン ふさっと1杯
コリアンダー すりきり1杯
ターメリック コリアンダーの半分弱
唐辛子 お好みの量・・・・この4つが最低限必要なやつ

・・・この割合・・・
自分の好みって感じなのでこの通りじゃなくてもいいと思います。
適当でもちゃんと食べれる味になります(笑)
この他にも色々入れると深みのある味になると思います。
自分がこのほか使っているのが
フェヌグリークとカルダモン

これを入れる理由は・・・
・近所で買えた
・カレーに無難に合う
というだけ(苦笑)・・・そんなに研究とかしてない配合です。

で、スパイス入れて弱火で練り上げるとこんな感じに・・・

面倒くさそうに見えるけど・・・
フードプロセッサーさえあれば結構簡単だと思います。
それからこのカレーペースト、日持ちします。
まとめて作っておけば他にも色々使えます。

このカレーペーストを最初の豚バラとろとろ水煮に投入


煮立つと一気にカレーに変身
焦げ付かないように底のほうよくかき混ぜます

見た目はこれで完成!・・・って感じなんですが・・
水分とペーストが混ざったばっかりの状態だと・・・
スパイスも玉ねぎにんにく生姜も味がバラバラ感じ。
ここで塩味しっかりつけときます。
自分でスパイスで作るカレーって・・・
「あれっ、物足らないな」って感じた時・・・
足らないのはスパイスじゃなくて塩!ってときよくあると思います。
あぁ・・・あと、あればここでガラムマサラ少量も入れときます。
その後、火を止めて土鍋の蓋。
土鍋って保温力あってゆっくり冷めるんで味が馴染んで行きます。
30分後、焦げないように混ぜながらもう1回煮立てて・・・
また火を止めて蓋
30分経ったら完成!
ちなみに土鍋についてた説明書には匂いが移るからこういう使い方しないで下さいと書いてありました・・・
・・・気にしないでやってます・・・

一晩寝かせると更にいい出来になるんですが・・・
とりあえず出来上がらり

トロトロの豚バラ肉・・・
カレーの香り・・・
ラード、豚バラスープも無駄なく綺麗に使ったルー・・・
自分は偉そうなこと言える料理人ではないんですが・・・
材料を無駄なくしっかり使って作った必然性のある料理
・・・って言える気がします・・・このカレーは・・・
どこの国の何カレー・・・でもない作り方なんですけど
「こっ、これが家のカレーなんです」・・・と言いたい(笑)。

あぁー、そうそう。
もう一つこのカレーの大事な材料!

どーせ通販で蝦ペーストかうならついでで・・・
って感じで買ったジャスミンライス。
タイやインドの高級米で・・・
ぱらっとしてるけどほどほどにもちっともしてて香りの強いお米です。
・・・なんだろ・・この米炊くと枝豆茹でてる時のような香ばしい香り+やや刺激臭的な香り?がツンと漂ってきます。
インド、タイだけじゃなくて東南アジア、中国南方~西南でも高級米、
インディカ米エリアの人が好きな米だと思います。
当然そちらのエリアの料理によく合います。

お米の味を味わうのならカレーよりこっちの方がいいかも・・・

香港や広東省の庶民のランチメニュー”煲仔飯”
1人で土鍋1杯食べる飯・・・これはまた別の時にご紹介したいです。
パラっとしたインディカ米は日本の米の時よりがっつり食べとかないと後でお腹すきます。

海のもので旨いカレー作れないかな・・・
って考えてなんとなく試してみたほっけカレー

まず頭と中骨で出汁を取る・・・
煮詰まった濃い出汁にします。


その出汁で骨なしの様態にしたホッケを煮て・・・
カレーペーストを投入・・・
カレーペーストはラードじゃなくてサラダ油使って作ってます。


煮立ててカレーに・・・

出来は、ん~・・・美味しいといえばそうなんだけど・・・
ホッケは塩焼きでよくない?
・・・と言われればその通りだと思う・・・(苦笑)
手間かけてわざわざカレー作る必然性を感じ無い・・・

次にトロトロに煮たアナゴでやってみたけど・・・
カレーの香りとアナゴの匂いが全然合わない・・・
ホッケより出来が悪かった(苦笑)・・・難しい

・・・そのあとようやく見つけた好材料がこちら・・・

カキ!

出汁とるような部分がないんで1人前50gを出来る限り細かく刻んでカレーペーストと水でひと煮立ち・・・。


火を止めて蓋をして30分放置・・・味が馴染むまで待つ・・・

アナゴのときと違ってカキとカレーの香りは相性良さそう。

もう一度煮立てて塩味整えてガラムマサラ少し入れて・・・
火を止めてまた30分放置・・・

・・・うん、旨そう・・・

そのあと鍋変えて煮立ててカキ100g(1人前)をあらたに投入・・・
2分ほどカキを煮たら完成!・・・煮過ぎると縮むので
今度こそ上手くいったぽい(笑)


これは本当に皆様にお勧め出来る旨いカレー

ルーに溶かしたカキは50gだけなのに十二分に旨味が全体に行き渡ってる・・・
カレー味とカキの風味、旨味がすんなり合わさってて・・・
ホッケやアナゴはこうはいかなかった(苦笑)
どんな味かというと・・・まさに海の旨味カレーって味。

「はぁ~・・・
・・・”海カレー”・・・
って言葉があったとしたらその意味はつまりこのカレーのこの味・・・」
(↑意味不明)
・・・と、ため息の後つぶやいてまたガツガツ食べる・・・
またスプーンを止めて・・・
「仮に・・・もし海の水が全てカレーだったらつまりこういう味なはずだ・・・うん」
(↑意味不明)
・・・またつぶやいてうなずいてからまたガツガツ食べる・・・
そしてあっというまに完食・・・。

この時の状況を簡単に説明させて頂くと・・・
思い付きで作ったカレーが予想外にいい出来で旨くてテンションが上がってやや混乱気味で一気に食べた・・・という感じです(苦笑)。

今日は家で過ごすのんびりとした休日・・・
って感じの時のお昼ご飯にいいと思います。
なんか贅沢してるって雰囲気でると思う・・・
このジャスミンライスとこのカキカレーだったら。

まぁー・・・原価(材料代)はざっくり計算して一人前4百何十円って感じなんだけど(笑)・・・。

イベント出展のお知らせですが・・・
今年もコロナのせいで普段のようにはいかないみたい・・・

まず
3月21日にこちらのイベントに出展するはずだってのですが・・・
いきものフェス
会場での開催は延期、WEB開催になります。
WEB開催に参加する予定です。

デザインフェスタvol53(5月29、30日)
B-144のブースです。

6月30日~7月5日 金魚と海のいきもの展
今回の会場は神戸阪急です。
これはコロナのせいじゃなくていつもの阪神8階催事場が改装中のため

それからもう一つ、去年中止になった博物ふぇす
まだなにも知らせが来ていないのですが・・・
こちらにも出展致します。

今年もまだまだ大変そうだけど・・・
旨いカレー喰って頑張っていきましょう!










久々のお弁当 ワタリガニとカニの涙

2020-09-25 19:36:29 | 料理(弁当)

ほーんと久しぶりにイベントに出展出来るのでお弁当準備します。
・・・長かった・・・。
9月末、材料はワタリガニ
そんなに大きくはないし脚は細い
でも脚の付け根に甘くて旨い肉がびっしり詰まってる・・・
って感じのカニです。
カニ=高級=貴族用食品
・・・と身構えてしまいそうですが、
ワタリガニ(ガザミ)の類いなら生きてるやつでもそれほどでもないです。


まず蒸すんですが・・・
その前に

・・
・・・

急所をグサッとやっときます。
生きてるカニをそのまま蒸すと中で暴れたり手足が取れたりします。
串を奥まで差し込むとOK・・・なんですが、
上手い位置に刺さってないと死ななかったりします・・・
(下手くそでごめんなさいっ!!)
・・・なんて思いながら串をグリグリ動かして急所を破壊?すると
バタバタ動いて抵抗していた脚がぐたっと脱力して動かなくなります。
・・・正直気分のいいものではないんだけど・・・
人間もこういう感覚を知らないと駄目だとも思う・・・

蒸し上がり・・・
3匹いるけど2匹しか入らない


まず味見で1匹
普段買うものじゃないから・・・お店でよーく見て考えても
・・・正直善し悪しがさっぱりわからない・・・(苦笑)

味見の結果今回のは非常に良いワタリガニ
十分旨い、身もしっかり入ってる。


・・・で、ここからがお弁当
まず2匹のカニから肉とミソをきれいにとって集める
掃除片付け全然やらない・・・
部屋がぐちゃぐちゃ気にしない・・・
たまに片付けするとかえって物がどこにあるかわからなくなって探す羽目になる・・・
無駄に時間を浪費して
(あ~片付けなんてやらなきゃよかった・・・)
なんて考えるほんとに駄目な人間なんですがー・・・
こういうことになるとやたらきちっとやります(苦笑)
普段見せない集中力で短時間で細い脚、胴体の全てから無駄なくきれいに肉を取り出します。

この日買ってきたのは全部雌
雌は雄に比べて肉が少ないんで心配だったけど・・・
十分な肉とミソの量。
ワタリガニサイズのカニって・・・
先に脚の肉を丁寧に全部集めてから食べた方がいい気がする
このほうが時間の効率いいし綺麗に無駄なく頂ける。
細い脚を剥きながら食べてるとどうも雑になってしまう・・・。

左は蒸したときに出る旨いカニ汁
3匹分です。
右は別に用意したかつおと昆布の出汁


カニを蒸したり煮たりすると出てくる白いプルプルしたやつって一体何なんだろ・・・?
何ガニでも必ず出てくる半熟たまごの白身みたいなやつ・・・

・・・ん~んん・・・

・・・
・・・・・それは多分カニの涙(笑)
今回のやつにもたっぷり入ってます。


ちょっとそれて・・・
こちらは翌日のお昼ご飯
このうどんほんと旨えーんっすよ・・・。
カニ出汁1:かつお出汁1
味付けはシンプルに塩だけのうどん
・・・何て言えばいいんだろこれ・・・
どっちもあっさりだけど強い旨味、ゼラチン質は無し
カニ汁もかつお出汁も同系統で互いに補い合ってるわけではない・・・
なのにカニ汁とかつお出汁を合わせると一気に深みとか奥行きみたいのが出来て
・・・化ける・・・って感じで旨いスープになります。
旨味二重奏・・・かな、これは
この二つの組み合わせは本当に合う。
スープと麺とカニの涙があれば十分なので余計な具は無し・・・


ラードも鶏の脂も全然入ってない、ゼラチンもない
あっさり系の麺類(痩せ型)のはずなのに・・・
こってりとしたラーメン(マッチョ)と正面衝突しても全然平気な強い旨味・・・という感じでしょうか・・・?
意味不明だな・・・この説明(苦笑)
是非お試しを・・・と言いたいです。

スープに漂うカニの涙・・・・・旨いです


こんな感じで茹でた状態で売られてるカニでもこの旨いカニかつお汁作れます。
茹でた状態で売られてるカニでも
甲羅の中にはカニ汁とカニの涙がしっかり入ってます。
捨てずに活用してほしいと思います。
持って帰るとき赤い甲羅のほうを下にすると汁がこぼれにくいです。



・・・そう、お弁当だった・・・
米1.5合
カニ汁2:かつお出汁1・・・カニ濃いめです
で、炊きます。
・・・程よいおこげ・・・
本当は偶然上手く行っただけだけど・・・
そこにカニ肉をどさー・・っと・・・


混ぜて塩味整えたらおにぎりに・・・
さらに真ん中にカニみそをしこむ・・・
・・・いやらしい仕掛けだ・・・これは(笑)


完成!
食べてるときニヤニヤしちゃいそう(笑)

・・・こんな素敵なお弁当用意しといたのにイベントで全然売れなかったら・・・
つらいな(苦笑)・・・

別の日用意したおにぎり
鶏ガラスープで鶏肉と舞茸を一緒に炊いたご飯

何種類かおにぎり用意して一個ずつラップにくるんで冷凍しといて~
イベント出展の朝、何個か選んで温めて保冷バック・・・
いや、保温バックかな・・・に入れて持ってく
・・・・・というのが今までいつもやってた習慣
・・・これやるの本当に久しぶり・・・。

3月に富山アートマーケット用に準備した旨おにぎりを家で食べたときは本当に悲しかった・・・。

・・・久々のイベント出展・・・
・・・・・そうだ!何に出るのか書くの忘れるとこだった(苦笑)

10月24日(土)25日(日)ヨコハマハンドメイドマルシェ

ブースNo H-01
11月7日(土)8日(日)デザインフェスタ
ブースNo G-27

ほんと~に久しぶりに外出するような気分・・・
皆様にお会いできることを楽しみにしています。


フエダイでセビーチェに挑戦

2020-08-10 21:19:45 | 料理(魚貝)

いかにも南方の魚・・・
って感じで派手な魚、フエダイ
名前に”タイ”・・・ってつくけどタイ科じゃなくてフエダイ科、
鯛じゃないのにタイって名前がつく沢山の魚の一種・・・なんだけど


・・・・・こちらはブダイ(ヒメブダイ)

・・・・・ブダイのどの辺が鯛なの・・・?
ブダイの顔とか鱗の大きさ・・・ベタベタ粘膜ついてる・・・とか
鯛との共通点感じない・・・

カガミダイ・・・・・はっきり言って鯛との共通点は皆無・・・

平べったい感じの魚はみんなタイでいいの・・・?
名前を付けた人の考えてた”タイ”って一体何なのかよくわからない気がするんですが・・・

でも・・・こののフエダイは・・・
体高や厚さ・・・

・・・本当に鯛っぽい・・・

鱗の感じとかも”タイ”を名乗るのに相応しい鯛似でしっかりした感じの白身魚です。


フエダイは種類が多くてカラフルなやつが多い



だいぶ南のほうで何年か暮らしてた自分にとって懐かしさ感じる魚・・・
(あっ・・・フエダイじゃん・・・)
って感じで見つけるとつい買ってきてしまう魚です。
・・・旨い魚・・・っていうのも理由。
・・・・・今は滅多にお目にかかれないけど・・・・・

今回のは800g・・・小さくないけど大きくもないサイズ・・・
まずはじめに頭、中骨、腹骨をつかって野菜と蒸し物に・・・
わかりずらい写真でごめんなさい・・・
つくり方はこんな感じです→清蒸魚

アラとか出汁が非常に旨い・・・っていうのもタイと同じ。

中骨に付いてるヒレの付け根の肉・・・骨多くて食べにくいけど旨い
頬っぺたのつるんとした肉・・・旨い
脂ののった腹骨の肉・・・旨い
目の周りや口の周りのプルンとしたゼラチン質の部分・・・これも旨い
下あごの先に付いてる小さな軟骨・・・
「いやー」・・・とかつぶやいたり・・・
「はぁ~」・・・とかため息ついちゃったり・・・言葉にならない・・・
旨い魚のアラってほんと・・・
カニ食べてる時みたいに無言になります(笑)・・・うん、ほんと旨い

食べ終わった骨でさらに出汁をとる貧乏人・・・
・・・ちょっと前に同じこと言ってた気がする(苦笑)


翌朝
冷蔵庫で冷やしておいたフエダイ出汁
・・・ゼラチンだけじゃなくって旨味と脂も十分すぎるくらい・・・


出汁を温めて塩とご飯をいれて朝ごはん・・・
汁に浮いた脂がキラキラ光る・・・

・・・あのまま骨捨ててたらばち当たるな・・・って旨さ

刺身
もっと大きいやつなら違うと思うんですけど・・・
この800gサイズのフエダイの刺身の味は・・・
ん~・・・しっかり旨くて優等生なんだけどぉ~・・・
フエダイはどこ行っても1番にはなれない・・・というのが自分の感想
同サイズのマダイの刺身と勝負したら確実に負けると思う


もう1品
尾っぽの部分を多めの脂で焼いて・・・


焼いた魚を取り出したら朝ごはんでも使ったフエダイゼリー(フエダイの出汁)投入


少し煮詰めてよく混ぜて脂と乳化・・・ソースに


・・・完成・・・

火が通るとふわっとしっとり・・・
そして柔らかい・・・それから刺身のときより旨味がある
火を通したときの食感はマダイより遥かに上
こういう料理ならマダイに完勝・・・・・だと思う。
・・・・・正直、刺身減らしてこっち増やせば良かったと後悔(苦笑)
・・・・これほんと旨かった・・・・これ今度またやろう・・・・・

で、ここからがタイトルにある”セビーチェ”!!
・・・ペルーやメキシコの名物料理・・・・
で、南米流のお刺身?・・・というか南米の魚貝のマリネって感じです。

・・・南米行ったことないし・・・
日本で南米の料理出すお店にも行ったことが無い・・・
なので、セビーチェの出てくる動画何本も見て研究して作りました。
・・・シンプルな料理なんでそんなにはずれてはない出来だと思います。

材料

左上 赤玉ねぎスライス
右上 青唐辛子を刻んだもの パセリを刻んだもの 塩
左下 レモン(ライム使うことが多いみたいだけど売ってなかった)
右下 角切りの白身魚(今回はフエダイ)

・・・で、作り方・・・非常に簡単
レモンを絞ってレモン汁とその他の材料を混ぜるだけ

レモン汁(もしくはライム汁)は「そんなに入れるの?・・・」
ってくらいたっぷり入れます。

よく混ぜてレモンの酸と塩で酢〆のように表面が白くなったら完成。


大量にレモン汁入れるんで魚を口に入れた瞬間
(酸っぱぁー)
そのあと
(唐辛子、辛っ)
最後に追いかけるように魚の旨味や脂、香り・・・等々が来る
って感じの味です。
わさびと醤油で食べる刺身とは完全に別物
塩とレモンっていうシンプルな味付けなんで当たり前かもしれませんが・・・
セビーチェのほうがタイならタイ、ヒラメならヒラメ・・・
って感じに材料の魚そのものの味とか個性を強く感じれると思います。
・・・これが名物料理っていうのも納得出来る・・・
シンプルだけどすごく出来のいい料理・・・


角切り・・・っていうのもいいのかも
薄くスライスして表面積増やすとレモンの酸味が全体に行き渡りすぎる気がする・・・
角切りのほうが厚みがある分、酸っぱさの後にくる魚の味を強く感じれると思います。

それからもともと味のない材料使っちゃうと・・・
後から追いかけてくるような魚の旨味が無くって、ただ酸っぱ辛い生魚を噛んでるだけ
・・・って感じになりそう・・・
本場のレシピで味の素を使う・・・っていうのがあったけど、
材料の魚が味のないものだったら味の素で補う・・・
というのも理にかなってるかも・・・

このセビーチェ、
冷蔵庫の無い時代は魚の鮮度が夜までもたない
=昼に食べるもの・・・だったそうです。
今でもその名残で昼に食べるもの・・・とされてるそうです。
(こんなの昼間っからやってたら飲んじゃうよなー・・・)
なんて思いながらセビーチェの出てくる動画見てたら・・・
動画の中の陽気なペルー人達がセビーチェには当然これでしょ!
って感じでじゃんじゃん酒のんでた(笑)
ご飯のおかずよりお酒に合う料理かな・・・

スーパーで普通に買える材料だったら柵でうられてる刺身用のマダイがいいんじゃないかと思います。
シンプルな味付けなんで材料に何使うか・・・が結構大事かも・・・
お刺身大好き・・・って感じの人ならセビーチェも好きになると思う。
「この魚なら今日はわさび醤油じゃなくてセビーチェかな・・・」
なんて考えるのも楽しいと思います。

・・・沖縄より更に・・・だいぶ南のほうに住んでいて暑さに強いはずの自分もここ何年かの日本の・・・東京の暑い夏に完全に参っています・・・
地球温暖化っていうのはこういうことなんだろうな・・・
って、まじめに思います・・・・・実際昔より暑くなってるし・・・(苦笑)
明日の天気予報、最高気温37℃とか言ってる・・・ほんと笑えない・・・
やったところでどれだけ効果があるのか
・・・なんて思ったりもしますが・・・
コロナも温暖化も・・・
みんなが出来ること少しでもやらないといけないんだろうな・・・
と、思います・・・。






タチウオでなんかおもしろい料理考えようとしたんだけど・・・

2020-07-09 20:13:10 | 料理(魚貝)

これで久しぶりにブログの記事書こう!・・・
と、思って張り切って買ってきたタチウオ・・・5月末くらいです。

今更(7月)で申し訳ありません・・・

まず寿司

タチウオってこの時期抱卵してるけど脂があって旨い
味はかなりいいです・・・
それから期待してなかったけど寿司の見た目も悪くない。
寿司の場合皮が硬いのがやや難点・・・。
鏡みたいにギラギラした銀色の新鮮なものなら皮も柔らかいらしいんだけど・・・
そんな上等なものは食べたことありません。
きっとそれは産地にお住いの方や釣り人にだけ許される贅沢でしょう。

刺し身

身の中に脂が混ざり込んでてほんと豊かな味わい。
うん・・・
文句つけようが無い、十分に旨い。

アラの出汁・・・
歩留まりいいのも文句なし


脂がにじみ出てる・・・

刺身用にできる鮮度だったら出汁はクセとか臭みは皆無
逆になんの出汁だかわからないくらい

出汁は野菜スープに・・・
そして塩焼き・・・

ほろっと崩れる柔らかい身、
全体に巡ってる脂、ほのかに感じる太刀魚の香り・・・
太刀魚の塩焼きって魚の塩焼きの中でも完璧クラスに属する一種だと思う・・・。
玄米って和食っぽい食べ物・・・
って気がしますがパサつく焼き魚とか干物とはかなり相性悪いと思います。
その点柔らかくて脂のあるタチウオの塩焼きは文句なし、
白米に、玄米に、酒の肴で・・・
なんでも卒なくこなせる実力・・・


タチウオ料理でなんか記事書こう!
・・・と思って張り切ってかってきたんですけどー・・・
刺身も塩焼きも足りないものが無いって言うか・・・
話しのネタにするような余計な事する余地が無い・・・
タチウオ料理は刺身と塩焼きで十分・・・という結論に(苦笑)


”料理”
・・・っていう漢字のもともとの意味は
”処理をする”
という意味だそうです・・・食事とは全く関係ないです。
・・・で、これが日本に伝わって食べ物に対する調理・・・
つまり料理・・・という意味で使われるようになりました。
・・・でも・・・
今は漢字の国、中国に日本料理という単語が逆輸入されたりしてます・・・。
日本料理=和食  という感じです。
ただ、”料理”自体は中国語で今でも処理をするって意味になります
・・・が、現代中国語で普段使う言葉ではなくなっています。


技術、経験、知識・・・どれも大したことのない自分が
料理がどうの、と語るのは大変おこがましいですが・・・
料理=処理をする
・・・っていう意味と
和食のシンプルだけど丁寧な調理法って重なる部分あるよな・・・
と、何となく思います。

小さくて身が薄い、脂もないタチウオなら・・・
あれこれ手を加えたほうがいいのかもしれないけど・・・
タチウオって単純に旨い魚・・・余計な事する余地無し。
タチウオに余計な足し算して「旨ぇー!」
・・・っていうのわぁ・・・
料理って言葉から外れるよな・・・と自分は思います。

こちらは銀製の太刀魚ペンダント
タチウオそのものの形をかなり精巧に再現出来てると思います。

さらに強度、デザイン性、使いやすさ等々も考慮されています。
料理はたいしたことないんですが・・・
こっちの貴金属加工の腕はなかなかです
・・・自分で言っちゃった(笑)

↓こちらでご覧になれます。
creema 海珠堂ショップページ

精巧な作品を作っているのは・・・
・・・可愛いもの作る才能が無いから(苦笑)。
無理してやってみてもセンスいい人には敵わない・・・
という結論から精巧なものを目指すようになりました。
「生き物の形には無駄が無い、だからそのまま作るのが正道!可愛くするとか邪道だから!!」
・・・将来はこんな風に言い張るつもりです(笑)

翌日は思いつきでやってみた太刀魚のなめろう

悪くないけど個性に欠けるかも・・・
切り刻むんで皮の硬さは気にならなくなります。

捌いてすぐ皮をあぶっておいたもの
4日目なんだけどまだ刺身で大丈夫
・・・味は新鮮なやつのほうがいいかも

4日目のタチウオは柔らかくなってなぜかマグロに似た食感・・・
魚の味って餌としているものとか住んでる環境とかに左右されると思うのでこれは関係ないかもしれませんが・・・
マグロとタチウオは共通の遠~い遠~い先祖をもつ同じサバ亜目の仲間
・・・見た目が全然似てないけど・・・
こういうこと研究して発見する学者の方々すごいな・・・と思います。

こちらはわたくしが製作したタチウオとカツオ

こうやって形を自分で作ってみると確かにサバ亜目として顔の作りとか共通する部分あるよな・・・と気づきます。
これは金工作家なりの魚へのアプローチかな(笑)
外に出る機会が本当に無くなってしまったので良くも悪くも製作に没頭してる・・・と最近感じます。
他にやることないしー・・・ほんと(苦笑)


去年最後のイベント出展が12月・・・
籠りきりですでに半年経過・・・
はじめは結構参ってたはずなんですが
半年も経つと引きこもったこの異常に孤独な環境に完全に慣れてしまっている・・・
・・・ただそれは・・・
また通常に戻ってまたあちこちのイベント、催事に行く事になったときのための準備がそれなりにはかどっている・・・っていうのがこの異常事態でもなんとかやっていけてる理由だろうな・・・と、思います。
毎日地道にコツコツとやって・・・って感じですが(苦笑)

イベントで毎年お会いするお客様、あちこちで顔を合わせる自分と同じ作家の方々、百貨店の方々、それからいろいろな方々・・・・・・
皆さんどうしてるかなぁ・・・とたまに考えたりします。
平常にもどってまた皆様にお会いすることを楽しみにしています。

みんな頑張ってね!