きょうだいの心の病、悩み語らい40年 9月に交流会
2015年7月21日(火)配信朝日新聞
統合失調症など精神に障害を抱える人のきょうだいの自助グループ「東京兄弟姉妹の会」が設立から40年を迎える。親の死や自らの結婚といった不安や悩みを共にし、支え合ってきた。メンバーは同じ立場の人たちに「つらいのは自分だけじゃない」と呼びかける。9月には東京で全国の仲間と交流会を開く。
会員の大半はきょうだいが統合失調症を患う。厚生労働省によると、2011年時点の患者数は推定約71万人。幻覚などの症状がひどくなると、社会生活を送るのが困難になる。
会員の男性(62)は1歳上の姉が高校生の頃に発症した。失恋相手の家と思い込んで民家に侵入したり、自宅から突然姿を消したりしたこともある。いまは実家で父(90)と母(89)と暮らす。両親が亡くなったらどうすればいいのか。「こうすればいいという道筋がない」と悩む。
会員の女性(48)も兄が統合失調症だ。宿題を教えてくれた優しい兄から暴力を振るわれるようになった。以前は夫にも打ち明けるのをためらった。夫の両親には今も伝えていない。
会は1975年9月に発足。全国に約170人の会員がいる。月1回の集まりや会報による情報交換、専門医らを招いて勉強会を開いてきた。札幌や名古屋、神戸など15都市に関連団体がある。
交流会は9月22、23日、東京都新宿区の全国障害者総合福祉センター(戸山サンライズ)で。統合失調症を経験したハウス加賀谷さんらのお笑いコンビ「松本ハウス」のトークショーもある。申し込みの締め切りは7月31日。問い合わせは、「東京兄弟姉妹の会」のホームページで。
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