長尾景虎の戯言

読んだり聞いたりして面白かった物語やお噺等についてや感じたこと等を、その折々の気分で口調を変えて語っています。

有栖川有栖著【濱地健三郎の幽(かくれ)たる事件簿】

2020-09-19 22:58:11 | 本と雑誌


探偵の目が見通すのは、人の嘘と、死者のみ知る真実。
著者が生み出した、江神二郎、火村英生に続く、異才の探偵・濱地健三郎(はまぢ けんざぶろう)!

年齢不詳の探偵・濱地健三郎には、鋭い推理力だけでなく、幽霊を視る能力がある。
新宿にある彼の事務所には、奇妙な現象に悩む依頼人のみならず、警視庁捜査一課の強面刑事、赤波江聡一(あかばえ そういち)も密かに足を運ぶほどだ。
助手の志摩ユリエは、特技を活かして、探偵が視たモノの特徴を絵に描きとめていく、加えて探偵と一緒に行動するので、いつしか彼女にもまだ未熟であるものの、幽霊を視たり感じたりする能力に目覚めてしまっていたのだ…。
本格ミステリの名手が、満を持して生み出した名探偵。待望のシリーズ、第2弾!
驚きと謀(たくら)みに満ちた7編を収録。

『ホームに佇む』
新幹線の車窓からいつも見えるホームに佇む少年…。

『姉は何処(いずこ)』
郊外で猫と2人暮らしをしていた姉の失踪の謎と、弟が見た奇妙な光景が意外な形でつながる…。

『饒舌な依頼人』
志摩ユリエが道を歩いていて、ぶつかりそうになった奇妙な男が、どうやら彼女の後をついてきたようだ。
その男は事務所にまでやってきて、依頼人ではあったが、何やら様子がおかしいのだ…。

『浴槽の花婿』
資産家が風呂で溺死した事件の犯人は、若き妻か、懐具合が悪い弟か?
人間の哀しい性(さが)が炙り出される…。

『お家がだんだん遠くなる』
毎夜毎夜、幽体離脱をする女性からの依頼が、「何かに引き寄せられるように、どんどん家から離れて、遠くまで行ってしまう」のだそうだ…。

『ミステリー研究会の幽霊』
私立李秀院(りしゅういん)高校ミステリー研究会の部室で頻発する奇妙な現象…。

『それは叫ぶ』
良き父親を断続的に襲う不可思議な発作…。これは怪異かトリックか?
だがしかし待ち受けていた、探偵が戦う相手は、恐ろしく手強い、最強の化け物だった…。



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